「おとっつぁん、なにニヤニヤしてるのさ、気持ち悪いな」
「なんだ、落語好きが高じて親父をおとっつぁんと呼ぶ息子。ニヤニヤしたっていいじゃないか、ブロガーだもの。さだきち」
「また、本業サボって書いてるブログの話かい。最近はブログもサボり気味みたいだけど」
「ちゃんと〆切は終えたよ。ブログだって、昨日更新してないけど普通に多かったぞ。あのな、『落語 ブログ』で検索したとき、おとっつぁんのブログがついに1位になったんだ。こりゃあニヤニヤするだろ」
「ふうん、今まで何位だったの」
「今までは4~5位かな。1位・2位は『ブログランキング』で、これはさすがに抜けないとあきらめてたのに、いきなり抜いたんだ。喜んでもいいだろう」
「ちょっと前に、春風亭昇太師匠と勝手に競ってたじゃないか。昇太師匠は何位?」
「昇太師匠は5位だな」
「ほう、落語ブログ界ではおとっつぁんのほうが落語芸術協会会長兼笑点司会者より偉いと」
「ぐふふふ」
「それで儲かるのかい」
「ふん、お前の母親と同じこと言いやがって。相変わらず、検索でよく引っかかる背景の白いAMPサイトに自動広告が出なくてな、広告収入が伸び悩んでるんだよ。Google様から、問題は修正されたってメールも来たのに」
「AMPなんてやめたらいいのに」
「でも、導入してるからアクセス多いのかもしれないしな。いいんだ、今後に期待だ」
「その期待はいつ実現するんだい」
「まあ、15年後かな」
「15年も待てばヘタクソでも真打になれるじゃないか。おとっつぁんの寿命が尽きる前に実現するといいね」
「ぐぐ」
「まあ、AMP問題が解決して広告収入が跳ね上がるといいね。どのぐらい儲かってるのさ、1日1万円ぐらい?」
「そんなに儲かったら仕事しないでブログだけ書いてるわさ。まあいいんだ。おとっつぁんにはまた次の目標ができたってことさ」
「なに、次って。そうか、『落語』だけでヒットしようってんだな」
「協会や寄席を差し置いて、そんな大それたことまで考えてやしない。次は『落語 感想 ブログ』、それから『落語家 ブログ』でヒットさせたいんだ」
「なるほど。確かにそこらへんクリアしたら盤石だ。でもおとっつぁん、落語家でもないのに『落語家 ブログ』って虫がよすぎるんじゃないかい」
「でもな、たとえば『春風亭一之輔 ブログ』とかで上位表示されるしな。表示されるということは、需要があるわけだ」
「ほんとかな。『立川雲水 ブログ』と。あ、3位だ」
「そんなワード検索しなくてよろしい。とにかく。そもそもなぜ『落語 ブログ』でヒットするかの考察から始めないとならない」
「世間は国葬でザワついてるのにのんきだね」
「おとっつぁんのブログはタイトルに『ブログ』の3文字が入ってないんだな。だから、『落語 ブログ』で検索掛けても最初はヒットしなかったんだ。ただサジェスト、つまり類推検索の表示でもって『丁稚 落語 ブログ』が出てきて悦に入ってはいたけどな」
「すぐに悦に入るよね」
「まあね。しばらくそんな状態が続いたんだけども、あるときタイトルの下の説明欄に何の気なしに『ブログ』を入れてみたんだな。そうしたら、『落語 ブログ』検索で掛かるようになったんだ」
「説明欄を変えただけで出世したわけだ」
「そう。それで味を占めて説明欄をしばらく『落語よろずブログ』にしてみたんだ。そうしたらある日1位になっていたというわけさ」
「今、また変わってるじゃないか。なになに、『「落語 ブログ」検索でついに1位です(いつまで続く?)』。ふーん、1位になってから変えて、でも順位は下がらなかったんだね」
「そう。ブログの3文字が入ってるからいいみたいだ。だから、さらにここを変えようかなと思って」
「なるほど。考えたね。ここを上手く変えれば、『落語 感想 ブログ』でも、『落語家 ブログ』でも上位になると」
「そのとおり。そこまでわかったところで、アイディア募集」
「じゃあ、考えてみるね。『落語と落語家の感想を述べるブログです』でいいんじゃない?」
「うーん、まあ目的には合致するけど、露骨すぎるし、いかにもダサいな」
「じゃあ、狙いをそのまま書けばいい。『《落語家 ブログ》《落語 感想 ブログ》検索で1位を狙います』」
「今出してるのと大差ないから、悪くないかも。ただ、露骨は露骨だ」
「じゃあ逆に、謹厳実直に行こう。『落語家の魅力に向き合う日々。辛口評論と感想を綴るブログ』」
「意外といいな、それ。ただこっぱずかしい。今日の記事なんて載せられなくなるじゃないか」
「だんだん面白くなってきたね。じゃあ、おとっつぁんの個人的な時事ネタから。『落研落語家・八百屋兆兵衛の誹謗中傷と闘う男の日々の感想ブログ』」
「ツイッターで、『でっち定吉、マジで社会に必要ない』って書いたヤツな。テメエで誹謗しといてオレをブロックするというクソ野郎だが、そんなのにいつまでも関わってられるか」
「自分でも考えなよ」
「よし、これぞ親父という副題を。『~落語家・春風亭昇吉さんの艶っぽい高座を追っかけて感想を記すブログです~☆.。.:*・゜』」
「追っかけてないだろ」
「結局、もうしばらく様子見で」