六人廻し2(上・笑福亭希光ロング漫談)

金曜日の昼間から出掛ける。
行き先を迷っていた。
掛け持ちに便利な神田連雀亭ワンコインも行きたかったが、これはやめた。午後2時から始まるふたつの会を比較する。

ひとつは、らくごカフェの「三三と若手」。当日券あり。
先月初めて行った会で、会そのものがかなり気に入った。長講聴くんならシブラクよりいいんじゃないかと。
しかも今回は古今亭駒治師も登場だ。
もうひとつは、ひらい圓蔵亭の「六人廻し」。
木戸銭は3,000円と1,000円。
悩んだが、1,000円の勝ち。
「三三と若手」は、来月「吉笑・あお馬」であり、これでもいい。
なお、選択の最重要理由は別にある。終演後どこのスーパーに行くかである。
らくごカフェの場合、三田線で板橋区まで行けばいたばしPay20%があるが、逆方向だし、遠い。
いっぽう平井の圓蔵亭のすぐ近所に、私の好きなコモディイイダがある。au Payのクーポンが出ていて、東京都10%還元に加えて5%上乗せだ。
隣の新小岩まで行くと、東京都プラス葛飾区で25%還元のスーパーが複数ある。それでも平井コモディイイダの勝ち。

行き先をスーパーで決めるのか? だいたいいつもそんなもんです。

ひらい圓蔵亭は1年半振り。
その際笑福亭希光さんに胃痙攣を起こすぐらい笑わされた。
平井の街自体には、昨冬「えどがわPay」のためコモディイイダに何度か来ている。

錦糸町の乗り換えの際電話して予約する。
客席には椅子が3脚だけ並べられており、うちふたつが埋まっていた。
スタッフが「お席自由席です」だって。
いったいどういう意味でしょうか。
開演前にもうひとり来て、椅子を追加し客4人。
書きにくいなあ。
らくごカフェ行ってれば50人。でも、客の人数と満足度は別に比例の関係にはない。とても楽しい席だった。

今日は希光さん二席。だから来たというのもある。
もうひとり、瀧川鯉舟さんは5年ぶり。
神田連雀亭で聴き、「私は誰でしょう」にした。
まあ、ずいぶん空いてるし、特に気にしない。

田楽喰い希光
紙入れ鯉舟
(仲入り)
掛川の宿希光

先日の神田連雀亭での、落語協会パワハラ漫談をアップしてしまったが良かったであろうか。いや、「書かないでください」とでも言われない限り遠慮はしないけども。
今日も希光さんの漫談は実に面白かった。たっぷり30分。
最近漫談派の減った落語界において、トップを張れる人だ。
といっても作り込んだいつもの漫談ではなく、アドリブで世間ばなしをどこまでも続けられる人。いつも面白いことを考え続けているのでしょう。

それから本編(田楽喰い)をごく軽くやって合計45分。
二席めの鯉舟さんによると、痛風が出て足が痛いため、アニさんが配慮してくれたのではないかということだった。

4人のお客さまですね。
昨日の段階では、予約ゼロだったんですよ。
ゼロだからといって、Xで告知するとかはしづらいです。みっともないですから。
どうなるかと思いながら今日やってきました。
楽屋で鯉舟さんと話してたら、この六人廻し、今まで3回ぐらいゼロの日があったんですって。
ぼくの出た日はそういうことなかったんで、初耳です。
お客さんゼロだと、あんまり同業者に言いたくないんですね。
平井は遠いですから、金曜日のお昼にわざわざいらっしゃるのはハードル高いかもしれません。
千葉は遠いですからね。こんなん言ったら怒られます。東京の外れですから。
西の方からは本当、遠いですよね。北からだって遠いですね。横浜あたりだと案外近かったりするんでしょうか。
みなさんお近くの方じゃないですよね。江戸川区の悪口言っても大丈夫ですね。

昨日は、文珍・南光・鶴瓶夢の三共演という会が渋谷公会堂でありまして、そちらに呼ばれてお手伝いに行ってきました。
今はLINE CUBE SHIBUYAって言うんですよ。客席が1,950です。それが満員です。
料金は7,000円です。電卓で計算しましたよ、売上が1,200万超えてますよ。
しかも劇団四季と違って、舞台も簡素です。金屏風が出てくるぐらいで、お金掛かりませんから。

計算合わないし、調べると席数2,080なのだけど、まあ全部は使ってなかったのだろうし。

今日は4人です。この先に、1,200万円の会が待ってるんでしょうか。
楽屋は3師匠一緒で、わいわいやってます。
ここのお手伝いは、べ瓶さんに呼んでもらったんですよ。べ瓶さんとは長い付き合いで。
べ瓶さんが開口一番でしたが、高座は見られませんでした。上方落語会では、楽屋にいる一番下のものが着替えの手伝いをする風習があるもので、鶴瓶師匠の着替えを手伝っていました。
べ瓶さんは、東の旅の発端をやってました。見台を叩きまくる、上方落語家の基礎の演目ですね。
ようよう上がりました私が初席一番叟、お後二番叟に三番叟。四番叟には五番叟、五番叟にお住持に旗に天蓋銅鑼に妙鉢影灯籠に白張という文句ですね。なんのことかわからないでしょうけど。
私も入門直後は教わったんですけど、もうできません。別に面白いものじゃないんですね。
べ瓶さんも、ビッグスリーの共演なんで、ウケに走らずこういうのを出したんでしょう。
楽屋で文珍師匠が、「珍しいな」。南光師匠が「どこまでやるんやろ」。
そして文珍師匠が嬉しそうに「誰に教わったんやろ」。普通は師匠に教わるもんですから。
鶴瓶師匠が「あいつ余計なことしよってからに」。
なにでしくじるかわかりません。

べ瓶師は噺家としては希光さんより先輩だが、向こうがアニさんと呼んでいるらしい。
噺家になり、先輩後輩が逆転するのはよく聞くところ。

こんなに細かく書いてしまうと、また録音してやがると思われる。
マクラ上手い人は、テーマをちゃんと次につながるように話すから、覚えやすいのだ。
代表例が、鯉昇師であり、喬太郎師。

続きます。マクラもまだまだありました。

 
 

作成者: でっち定吉

落語好きのライターです。 ご連絡の際は、ツイッターからメッセージをお願いいたします。 https://twitter.com/detchi_sada 落語関係の仕事もお受けします。

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