うぞうむぞう

汲みたて/掛取萬歳 このところ、「日常の世界で通常の登場人物が活躍する噺」について考えている。 「世界・登場人物のいずれかに、日常からの飛躍がない噺は、後世に残りにくい」という仮説にのっとり、それにも関わらず残っている噺… 続きを読む うぞうむぞう

星新一の落語エッセイ

私は、小学生の頃から作家、故・星新一を読んできている。 多くの人が、中学生になって「読書くらいしなければ」と思って読み出し、短期間熱中し、いずれ顧みなくなるという作家である。 私にとっては依然、偉大な作家であり続ける。 … 続きを読む 星新一の落語エッセイ

ダシカン

ここしばらく、落語の成り立ち、発想というものについて考え続けている。そして新作落語はどう作ればよいのか。 落語をやたら分類して悦に入るのも野暮ではあり、このことは心に留めておきたい。 桂枝雀師が「サゲの分類」というものを… 続きを読む ダシカン

寄席芸人伝11「開化からくり噺 柳亭好楽」

電子書籍 このブログで日々語っている、というかつぶやいている内容は、最初から固まっているものではない。筆を進めるうちに確立してくるのである。 新作落語の「発想の飛躍」について書いているうち、落語を聴きながら、「この噺は日… 続きを読む 寄席芸人伝11「開化からくり噺 柳亭好楽」

川柳川柳

今日は、終戦を記念して川柳師匠を。言わずと知れた寄席の奇人である。85歳だそうだ。この夏、寄席に出番がないのが気になるのだけど。 「たがや」や「岸流島」などでよく、昔は身分の差があって、というマクラを振る。お侍が道の真ん… 続きを読む 川柳川柳

夢の酒

先日息子を池袋デビューさせた際の話を引っ張ります。決してネタ切れではなく、それだけこの日の池袋が充実していたのです。柳亭左龍師匠が、「夢の酒」を出していた。噺としては珍しいほうの部類だろう。夢ネタには「天狗裁き」があって… 続きを読む 夢の酒

寄席芸人伝9「学校寄席 三遊亭金歌」

古谷三敏「寄席芸人伝」のご紹介。 今日は、第10巻から<学校寄席 三遊亭金歌>。 寄席で「三枚起請」を掛ける、今回の主人公、三遊亭金歌。まったくウケない。 楽屋に戻って嘆くと、別の噺家もこれに同意。 「風俗が変わり、廓噺… 続きを読む 寄席芸人伝9「学校寄席 三遊亭金歌」

池袋演芸場3(柳家さん喬「幾代餅」)

先月末、とある日の平日、池袋演芸場の下席に行ってきました。池袋の下席昼は、少々特殊である。 安い 2千円 始まりが遅い 午後2時から 夜席は特別番組なので、昼夜入れ替え。 毎回、落語協会の席 今回は、小4の息子を連れてい… 続きを読む 池袋演芸場3(柳家さん喬「幾代餅」)