新中延寄席(上)

金曜日に、神田連雀亭に行ってみた。
主役は神田松之丞さん。
当然、早く行かなければならない。実際、早く行ったのだが、すでにワンコイン寄席は整理券がすべて出されていて、昼席の列が並んでいた。
そんなに時間もなく、断念して帰ってきました。
そこまでして松之丞さん聴きたいわけでもない。むしろ昔昔亭A太郎さん目当てだったのだ。
そういうわけで、ブログのネタ切れを起こしたので「落語の人情」というテーマを急遽始めた次第。

改めて、日曜日は品川区の中延でおこなわれる落語会へ。
アーケード商店街、スキップロードを歩いていて知った「新・中延寄席」。
東京かわら版には掲載されていない。しようよ。
本来この日は、浪曲の玉川太福さんを聴きに神田連雀亭昼席に行こうと思っていた。あと、立川笑二さんも。
だが予定を変更し、以前住んでいたこの街の地域寄席に行ってみる。
メンバーが好きなのだ。芸協の二ツ目さんだが、春風亭柳若、笑福亭希光のふたり。
2月に第1回が同じメンバーで開かれたが、結局行かなかった。この日は第2回。
現在の私は、第1回が開かれた時点より、希光さんがさらに好きになっている。
二人とも、別にここ中延に縁はないはず。柳若さんは、いつも新井薬師のマクラを振っている。
希光さんは、マクラで話していたところによると東中野在住とのこと。ふたりとも中野区だ。
残念なことに、第1回は2時間半だったのに、今回は1時間半。料金は同じ。

落語はわりと盛んな地域である。
「新・中延寄席」に「新」がついているのは、以前同じ会場で「中延寄席」をやっていたから。
柳家権太楼一門が毎回出ていた。「柳家甚語楼真打昇進披露」をやった際にも行ったことがある。
調べてみると甚語楼師の昇進は2006年のこと。
だが、サゲを先に言うババアが客にいたりして、ろくなもんじゃなかった覚えがある。
寄席が遠い地域は、どうも客がダメな印象。
昨年池袋の「いけびず寄席」というものに行ったが、寄席のある地域の客(女性が多かった)は、寄席の外でも違うなと思ったもの。
このブログを始めてからも、品川区の落語会では嫌な目に2度遭っている。
大井町のきゅりあん、武蔵小山のスクエア荏原という二つの会場で、ちゃんとしたホール落語も開かれているのだけどなあ。
いっぽう、お隣大田区の会は、寄席からさらに遠いのに、小さい会も割と良さそうだ。この差はどこから来るのか?

サゲを言うババアはすでに冥土に旅立ったと期待し、恐る恐る新・中延寄席に出向く。
ちなみに中延の隣駅、荏原町駅前の料亭「秀」でもよく落語会をやっていた。亡くなった三遊亭小金馬師が毎回ゲストを呼んでいた。
同じく住所は中延だが、こちらにはいい思い出がある。
料亭なので、出てくるお弁当が実に美味な会であった。弁当だけよかったわけではないけど。

希光 / 秘伝書
柳若 / 青菜
(仲入り)
希光 / 動物園

和室に30人ぐらいの入り。きつきつではないが、空いている感はない。
着替える前の希光さんがいて、メクリ台にご自分のメクリをセットしている。
これがなぜか恐怖書体。ご自分で書いたのかね。
以前、黒門亭で三遊亭わん丈さんが、ご自分のメクリが地方から帰ってきておらず、そのため「らん丈」か「わん丈」かはわからないが、兄弟子のメクリの上に「わ」だけ貼っていたのを見た。
同じようなことなのだろうか。あいにく、メクリについては触れなかったので詳細不明。

全然関係ないのだけど当ブログ、「わん丈」ファンが居ついたらしく、「わん丈」でのブログ内検索が一番多い。
検索しょっちゅう掛けてるということは、他の記事は読まずに、わん丈記事だけ期待しているわけだ。
それはちょっとウザいぞ。
わん丈さんは好きだが、神田連雀亭に出ないので、今後もそれほど聴く機会は多くないと思う。

会の主催者、若い人が挨拶してスタート。選挙の渦中にありがとうございますと。
前回いらした方? とアンケートを取ると、4~5人程度。ほぼ、入れ替わってしまったようである。
遠くから来た人? と聴くと、横浜の人がふたりいた。まあ、そんなに遠くはない。
噺家の上前をはねようとするような嫌らしさはなく、手短な挨拶。

続きます。

作成者: でっち定吉

落語好きのライターです。 ご連絡の際は、ツイッターからメッセージをお願いいたします。 https://twitter.com/detchi_sada 落語関係の仕事もお受けします。