立川流に行きかけた

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金曜日の午前中で仕事が落ち着いてしまったので、落語を聴きにいこうかと思った。

毎月16・17日、上野広小路亭では立川流の昼席をやっている。
17日の主任は立川談四楼師。

広小路亭と日暮里でやっている立川流の寄席は、完全な二軍メンバーであり、売れっ子でない人たちだけが顔付けされる。
売れてないのはまぎれもない事実だが、「売れてない=つまらない」という単純な図式で見ているわけではない。
ただ、売れっ子も顔付けされる、円楽党の寄席のほうがいいなとは思う。
二軍メンバーだけが出る寄席で、談四楼師の落語をかつて聴いて感動したのも事実。その感動をなかったことにする気はない。

たまには立川流も聴きに行こうかなと思った。
談四楼師が吠え出して、安倍批判だけでなく、小池批判を繰り返していた頃にだって、そう思いはしたのだ。
毒喰らわば皿までというではないか。
ウォッチしてブログで貶めてやろうなんてつもりはない。そんな目的では自腹は切らない。普通に寄席として行ってみようかなと考える。

他の顔付けは、まず立川キウイ。これはキツいな。
よく考えたら、昔一度だけ聴いたことがあった。聴いてられないということはなかったが、感心もした覚えはない。
龍志師には少々関心がある。
広小路亭は、定価2,000円。だがWeb上にある、「したまち台東芸能文化」をプリントアウトしていけば、前売り料金の1,500円で入れる。
実際、プリントアウトもした。準備OK。

立川流、もともとの偏見など持っていなかったのに、放っておくとどんどん嫌いになってしまう。
決して、特定の団体や一門を「嫌い」でよしとしているわけではないのである。
師匠は嫌いだが弟子は好き、兄弟子は嫌いだが弟弟子は好きということがあって、それは落語ファンとして普通のことだと思う。

立川流から気持ちが遠ざかる一因は、政権批判の止まらない談四楼師にある。
インテリっぽく振舞っていながら、民事訴訟と刑事訴訟の区別もつかない程度の教養しかない談四楼師。
その残念な事実はともかく、書物を多数出していることについては、ちゃんと敬意は払っている。
先日「談志が死んだ」も面白く読ませていただいた。図書館ですみませんが。

別に政権批判がいけないというんじゃない。面白いことと、語れる教養を前提にして、どんどんやったらいいわさ。
だけどこの師匠、自民党を、じゃなくて安倍総理を嫌いすぎて、左翼に自ら接近し、ついには共産党にまで取り込まれてしまった。
リアル木乃伊取り。左翼吉原は楽しそうですね。
ご本人は、共産党と左翼陣営をまとめようといい気になってるみたいだが、そりゃ無理というものだ。
「落語界の重鎮」(笑)が来てくれたと歓迎してくれるのも、共産党だけ。
安倍政権が終わっても、もはや戻ってはこれまい。
もっとスマートな道はなかったのだろうか。

なんであんな傲慢で尊大で、しかしながら無教養で、取り巻きはネジが緩んだのばかりで、おまけに嫁さんが想像を超えるパーな人の政権が長持ちしているのか、左翼の人は不思議で仕方ないのでしょうな。
いっぽうでそんな皆さん、天皇陛下は結構好きだったりしてね。
先の天皇に手紙を渡そうとした山本太郎は、どんなにアジが上手くてもあれ一発で認める気はないが、心情の理解はできる。
でも、憲法に基づいた国家機関を、勝手に自分たち「まともな少数派の味方」だと思う了見は?。黄門様じゃないっつうの。

割引券をプリントアウトしていろいろ考えたが、結局出かけるのを止めてしまった。
翌日の土曜日に、いい会を見つけたからである。
前から気になっているのに聴けていない、瀧川鯉八さんの会がある。春風亭昇々さんとの二人会。

同じ時刻に、春雨や風子さんの会で、ゲスト三遊亭萬橘師というのも見つけた。今回はぜひ聴きたい鯉八さんにするが、こちらでもいい。
どちらも、料金は予約して1,500円。
同じ値段なら、立川流より芸協の、将来性溢れる楽しい二ツ目を聴こう。そちらのほうがずっと価値が高い。

明日はその鯉八・昇々の会について。

 

作成者: でっち定吉

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