林家木久扇笑点卒業・・・次は誰だ

ちょっとニュースが入ったので、続きものに割り込みます。

林家木久扇師匠が笑点でもって卒業を発表。来年3月とのこと。
85歳(10月で86歳)の師匠が勇退するのは、決して不自然ではない。ご本人の希望はわからないけど。
それはいいとして、次は誰でしょう。

私はずっと、木久扇勇退のときは当然息子・木久蔵が出るものと考えていた。
やはり与太郎由来のバカキャラは、できればひとり欲しいものだ。木久蔵師は親子のバカとして、筋金入り。
ファンの期待も一心に背負って、バカを世襲する。いいじゃないか。
それにそもそも東京落語界を広く見まわしたときに、バカキャラがどれだけいるか。
絶滅危惧種なのだから、保護しないと。

そう思っていたのだが、制作側にこの想定があったにしても、アイツのおかげですべて台無しになったのではないか。
そう、三平。キャラが被る。
「三平とか木久蔵とか」という言われ方をよくされる。
三平は単に実力不足だというのではなく、二代目(正確には三代目)の坊ちゃんだからダメだ、そういう論調が氾濫した。
罪深いのお。別に初代三平が笑点出てたわけじゃないんだけど。
これにより、二世は座布団エントリー不可になったのかもしれない。
王楽師もこのルール(?)のあおりを食らうかもしれないな。

バカキャラといえば、今は月亭方正とか八光とか、上方の人かもしれない。
上方落語家がひとり混じるのは構わないが、ものの順序的にはいささか飛びすぎだろうか。
桂二葉さんだったらアホで女流で売れっ子で、いかにもいい感じだけど唐突すぎるよな。

普通に考えれば、前回大本命で煮え湯を飲まされた、蝶花楼桃花師なんでしょう。
たまたま収録予定日の土曜に仕事が入ってなかっただけなのに、これが座布団確保のサインだと言われたりなんかして。
桃花師、その後笑点特大号で女流大喜利の司会を任されたり、ずいぶんと大事にされている。
そしてなによりも、木久扇師と同じ一門(先代正蔵)なのだ。交代に当たってはこの点スムーズである。
制作側としても、次、木久扇さんと交代すればいいから、今回はいいよねと思っていたかも。
一之輔師と同じ一門なのは、別に大きな障害ではないと思う。

それはそれでいいのだが、それ以外の人選はないか?
いろいろ考えてみよう。

個人的には女性を入れるなら、一龍斎貞鏡先生をずっと推している。
それはもう、一之輔師が入る際にたっぷり書いたからいいや。そもそも今回、桃花師を切って抜擢とは考えられない。

勇退する木久扇師の意向としては、息子・木久蔵への世襲で間違いないのではないか。番組でもずっとそんな伏線が仕込まれている。

だが前述の理由が発動すると、ダメだ。
他に譲れる弟子はいないだろうか。
きく姫師は女性だし、かつては売れっ子。木久扇師の身の回りをずっとしているから、娘みたいなもんだ。
だが、最近の露出の少なさを考えるとさすがにちょっとね。
彦いち師は笑点向けには思えないが、「武闘派」という新規枠が成り立つ気はする。まあ、かなりの大穴。
「あかね噺」の監修をしている二ツ目のけい木さんはどうか。たまに特大号にも出ていたし、モノマネという武器もある。
しかしまあ、モノマネ得意なたい平師がバリバリやっている現在、まだまだだろう。
けい木さんより、新真打の林家木りん(改め希林)さんのキャラが強い。
しかし元大関の息子ということで、やはり二世には違いない。噺家二世よりはいいか?
ただお坊ちゃんキャラは、これ以上笑点で発展が望めるものか?
それに馬ることか晴の輔とかわさびとか、特大号の先輩を押しのけるのも変だ。

弟子を上から下まで見ていると、きく麿師だったらなくはないと思う。
弟子の中では、一番可能性を感じる。
きく麿師、大喜利も得意らしい。池袋でやってる企画ものは観たことはないけども。
バカキャラではないけども、バカっぽいキャラ、いじられキャラもできる。
モノマネはやるけども、小林旭オンリーでやればたい平師とは被らない。
きく麿師、すごい人気です。
人気のすごさがわかるのは、当ブログのアクセス数なんだけど。
最近続けてきく麿師を聴いてタイトルにしたら、アクセスが倍になった。

というわけで、こんな予想。

◎蝶花楼桃花
○林家きく麿
▲林家木久蔵
×桂二葉

作成者: でっち定吉

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3件のコメント

  1. おじゃまします。
    木久扇→木久蔵から始まって
    好楽→王楽
    小遊三→昇也
    と変わっていくと予想!
    これだと2代目バトル、子弟バトル、成金バトルが成り立つし、そして司会の裏回しもできる人が入ったことで安心して、たい平→三平復帰!で蛯名家も一安心wwwそれだけはないかな?!

    1. いらっしゃいませ。
      私も、親子で世襲されていくと思ってましたが。
      どうなりますか?

      落語の大物が座布団に座る流れも出てきたので、兼好改め7代目圓生ではないかななんて。
      昇也師はいずれあると思うのですが、小遊三師の勇退は確かに最後のチャンスでしょうか。

  2. 記事を読みました。
    現在司会の昇太師も含み、木久扇師を除いた笑点の出演者を団体ごとに見ると、落語芸術協会が昇太師、小遊三師、宮治師の3人、落語協会がたい平師、一之輔師の2人、円楽一門会が好楽師の1人であることから、まずは次の候補は円楽一門会か落語協会だと思います。
    また、現在の出演者の中でも若手から中堅に位置するたい平師、昇太師、宮治師、一之輔師は抜擢真打のため、落語協会では志ん陽師と文菊師が有力ではないでしょうか。
    また、円楽一門会は抜擢真打制度がないので、若手から中堅の真打で実力者となると兼好師、萬橘師の名前が浮上します。
    しかし、兼好師は好楽師と師弟関係にあるので、回答者どうしというのは難しくなります。
    よって、円楽一門会なら萬橘師が最有力ですね。
    あとは、最新の加入者が落語協会の一之輔師で、その前の加入者が落語芸術協会の宮治師あることから、バランスのために円楽一門会の萬橘師が入ると思います。
    落語協会の一之輔師、円楽一門会の萬橘師、落語芸術協会の宮治師と、江戸落語の団体のエースが集まれば、「笑点に出る噺家のレベル」が上がったという印象になって良いかもしれません。
    ちなみに、好楽師と小遊三師の後任候補に関しては、落語協会と落語芸術協会から抜擢真打が1人ずつ入ると思います。

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