亀戸梅屋敷寄席14 その1(三遊亭竜楽「猫の災難」上)

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しゅりけん/新聞記事
好好  / 転失気
竜楽  / 猫の災難
(仲入り)
朝橘  / 目黒のさんま
好太郎 / 宿屋の富

久々の落語は、鈴本の柳家喬太郎師と決めていたのだが、その初日の10月1日、いきなり亀戸のほうに行ってしまった。
喬太郎師のほうは10日まであるが、亀戸は日替わりである。
亀戸、近所でもないのに来すぎだな。落語の定席としては特殊な場所なのに、いささか来すぎているなと思って控えたこともあったのだが、最近はここが日常になってしまった。

この日の亀戸は三遊亭好楽師のトリ。そして仲入り前が、三遊亭竜楽師。
好楽師、「うろ覚え落語」がネタの人だが、その高座の価値、わかる人にはわかる。
先日、日本の話芸でオンエアされた「文違い」も大変よかったと思う。
でも好楽師の場合、「わかる人=落語通」というわけでもなさそうなのだ。やや特殊な評価を受けている噺家にも思える。
好楽師の客は、笑点から落語に入ったと思しき、落語マニアといえない人が多い。だが、そのお客の質がとても高い。実に不思議。
私は師の人柄がとても好き。もちろんお付き合いはないけども、弟子を見ているとしみじみそれがうかがえる。
両国やら亀戸、よく通っている割には客はイマイチ。でも、好楽師のときのお客はいつもいい。この日もしかり。

しかし期待して行ったら、好楽師休演だった。
代演の惣領弟子、好太郎師によると、「ウチくる!? 」の撮影が入ったのだそうな。仕方ないね売れっ子は。
休演情報、どこかに出ていたのかな? 好楽師にしては客が少なめ(30人程度)と思ったのだが、皆さんご存じでした?
客少なめなのは、単に暑い日だったのが理由かもしれないが。
だが、仲入り前の三遊亭竜楽師の「猫の災難」が圧倒的であり、結果とてもいい席でした。
好楽師がお休みなので、埋め合わせのために竜楽師、トリネタで勝負に出たようである。
先にこの圧巻の一席について。

竜楽師はたびたび聴いている。先月も2回。
前回の、マクラの長すぎた高座だけちょっとなと思ったのだけど。でもすぐ取り返す。
本格派であり、そして常にレベルの安定して高い高座を魅せてくれる師匠。
演技力が高く、口調がいい。決して噛まない。
だが、決して世間で広く知られているという人ではない。
この日など、序盤はちょっと平凡ではないかと思ったりした。
むしろ、「その平凡さがしみじみいいな」なんて本気で思ったりして。そういう高座もあるのが落語。
ところがどっこい。
熊さんが酔っぱらうにつれて、どんどんすごみが増してくる。
クライマックスでは、この人こそ真の名人だと思わせられる。
竜楽師、いつも聴いてしばらくすると、体感したそのすごさの中身を忘れがちなのである。実に不思議だ。
感動した事実は覚えているから、また聴きにいき、そして毎回新たに感動しなおす。
最近ずっとその繰り返し。だからついつい通ってしまう。
やめられない止まらない、柿の種みたいな師匠だ。

竜楽師の猫災は、2年前の亀戸で聴いて以来。演目が被ったが、まったく気にならない。
当時よりパワーアップしている可能性もあるが、たぶん成長したのは聴き手のほうだ。
当時の私が気づかなかったことがたくさんある。

この日もマクラはお酒。竜楽師、酒マクラの比率がとても高い人である。
でも、酒の噺はいくつお持ちなのだろう。マクラの頻度ほどには数がない気がする。
三度聴いた「親子酒」、あとは「替り目」と、この猫災。
試し酒や禁酒番屋はやるのでしょうか?
あと、個人的に酒の噺だとは思っていないのだけど、「二番煎じ」が聴いてみたい。

続きます。

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作成者: でっち定吉

落語好きのライターです。 ご連絡の際は、ツイッターからメッセージをお願いいたします。 https://twitter.com/detchi_sada 落語関係の仕事もお受けします。