黒門亭21(上・春風亭一花結婚とおきゃんでぃーず)

おきゃんでぃーず
出来心 たん丈
藪入り 金朝
(仲入り)
反対俥 半蔵
雪とん 扇辰
お年玉抽選会

 

昨年同様、今年も落語協会総本山・黒門亭からスタートします。
1月4日、1部の主任は入船亭扇辰師匠。
2019年冒頭、この師匠をたくさん聴いていくぞと決意したのに、なんと4月までだった。あとはご無沙汰。
行こうと思ったことは数々あるけど。

さて、黒門亭1部は12時開演だが何時から並べばいいか。定員はわずか40人。
10時過ぎに並んでみると、早くも列ができているがまだまだ安心のレベル。
並んでいるとおきゃんでぃーずの一員、林家あんこさんが楽屋入り。
わずか10分程度並んだだけで、番頭の橘家蔵之助師匠が早くも整理券を配ってくださる。おかげで今回、随分楽だった。
黒門亭をいったん離れる際、おきゃんでぃーずの他のメンバー、林家つる子さんと春風亭一花さんも続けてやってきた。一花さんは自転車通勤。

パルコヤのあんみつ「みはし」でお雑煮と磯辺巻きをいただき、ぶらぶらして11時半に黒門亭に戻る。
直前に来て、整理券配布終了を知りすごすごと帰る人も多数。2部狙いに切り替える人も多数。
正月じゃなくたって、扇辰師なら札止めになるもんだ。

開演までの時間が長いのだけ、黒門亭の難点。
だが時間前に初老の男性が出てきた。この日の落語のトップバッター、三遊亭たん丈さんである。
誰かと思った。私服だと噺家には見えない。
今春の真打昇進の前に、日本橋亭で私の会がありますとのことで、その宣伝。お客ひとりひとりに配っていた。
この日のチラシに挟み込みたかったのだが、出遅れてしまったとのことで。なにしろ、黒門亭に出ないもんですからと。
この人はなにを話しても自虐になるという珍しい人。
この1月18日の会、3,500円もする。
だが客演がよく、昼の部は師匠・円丈に小ゑん、一之輔の各師。
夜の部は白鳥・白酒の各師ほか。
ほぼ、ゲストの噺家を聴くための料金設定。

開演前、袖から女性たちの声がする。なにか気合を入れる声まで。客に大ウケ。
この日は前座は出ず、おきゃんでぃーず。何をするのかは知らない。
つる子さんとあんこさんが出てきて挨拶。
黒門亭、色物さんの立ち高座のときは高座の前に出てやるのだが、ふたりは高座の上に立っている。

「なんか変ですか?」とふたり。幸せな人は呼ばないんですと。
遅れて登場する、一花さん。「私は幸せ」というタスキを掛けて。ブーケも被っている。
まったく知らない話だが、結婚したらしい。
「一生結婚しないって3人で誓ったのに」とつる子さん。
相手は誰と聴かれて、「金原亭馬久です」と一花さん。
へえー。二ツ目の中でも筆頭の、ユニークなフェイスの馬久さんと一緒になったとは。顔は面白いが、落語は超本格派の人。
つる子さんが、馬久ぐらいだったらあたしだって行けたんじゃないかと。旦那よりも、つる子さんのほうが先輩だ。
そして当の馬久さんも登場。今日このためだけに来たんだそうな。
写真どしどし撮ってくださいとのことなので、撮りました。
一花さんは別におきゃんでぃーずを脱退するわけでもなく、引き続き活動するそうです。

そしておきゃんでぃーずのショー。
「俺らこんな寄席嫌だ」を歌って踊るのだが、CDが不調で音が飛んでしまい、CDに歌が入っているので口と合わなくてなにがなんだかわからないグダグダなショーになってしまった。
川柳師匠のネタなど歌っていたが、歌詞がまったく不明。
まあ、正月だし賑やかならいいんじゃないでしょうか。

続きます。

 

作成者: でっち定吉

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