寄席は開いている(そして立川流)

ほぼ毎日更新、でっち定吉らくご日常&非日常です。
朝7時のアップに間に合わなかったので、ナイツのちゃきちゃき大放送を聴きながら今日の記事をアドリブで書きます。

年末に末広亭に行き満腹したので、正月はまだ落語に行っていない。
そもそも毎年、初席、二之席には行かない習慣。世間には、こういう席でだけ落語を聴く人も多いようだが。
ここ2年ほどは、正月は黒門亭に出向いていた。ここは抽選会など楽しいイベントはありつつ、正月からしっかり聴かせてくれた。
黒門亭、今年の正月は事務処理上間に合わなかったが、16日から再開の予定だった。だが緊急事態宣言を受け中止とのこと。
定員10名の寄席がなくなっても、世間的に大きな影響はないものの。

昨年の段階で、今年の正月行きたかった寄席がある。好楽師の「池之端しのぶ亭」。
東京かわら版にはいずれにしても情報は出ないが、今年は閉めていたのでしょうか? 後日の情報もない。
昨年は予告なく志の輔師が出たそうで。しかも立川流の新年会をサボって。すわ落語界再編の知らせかと思ったもんだ。
コロナなんてなければ、直接現場に行って時間を調べるつもりでいたのだった。

さて、緊急事態宣言が発令されても寄席は閉まらない。寄席というところは、よほどの圧力がない限りは開いているということがわかる。
昭和天皇崩御のときも開いていたという。報道はされなかったけど。
今のところ、夜8時までの営業にして対処とのこと。
世間体もあるので、私は行くにしても神田連雀亭ワンコイン寄席ぐらいにしておこうかなと思っている。
連雀亭は、夜席(貸席)をやめるだけだそうで。

それにしても、緊急事態宣言は出ることがほぼ確定していたのに、落語協会は発表が遅かった。
落語芸術協会が1月7日早々発表したのに、落語協会は翌日。両会長間の打ち合わせは綿密なはずなのに。
やはり事務処理は、公益社団法人である芸協のほうが早いのだなと。
とにかくすべての寄席が50%定員に逆戻り。

寄席の情報発信力にも差がある。これもいつものこと。
末広亭はツイッターも持っているし、だいたい情報が早い。
池袋はいつもダメで、その日出る芸人さんが間違ってたりする(休演ではなくて)こともあるし。だが、今回はトップページにはちゃんと夜席8時までと書かれている。
今回ダメなのが鈴本と浅草で、それぞれ本日の情報に、夜席終演時間の繰上げが書かれていない。

ブログのネタを探しに、立川流の噺家のツイッターを覗いてみた。
立川談四楼は、共産党員の見解と思えば、ごく普通。
ところで、山本太郎に関するツイートを最近、一切しない談四楼。私は左翼陣営のほうを切って太郎に付いていくと思っていたのだが、さっそく予想が外れた。

意外だったのは悪い噺家の代表、立川雲水。
最近はウケを狙いにいってスベることがなくなっているようだ。
最初から大きなウケを狙わず、そして他人に対する露骨なマウンティングを避けるようになったらしい。
なんだ、最初からこういうやり方にしておけば、穏健層には響いたかもしれないのに。
しかし、笑点メンバーよりよほど面白いと自認していたので、世間の反応を理解するまで時間がかかったようだ。
人間、自分のことだけはなかなかわからない。そしてしくじっていく。しみじみと哀しさ溢れる話である。
わかっていれば、立川流の広小路寄席の顔付けから外されることもなかったろうに。
雲水、相変わらず立川流の寄席には日本橋にしか顔付けされない。あとは、しのばず寄席の浅い出番だけ。

グッとラック!の打ち切りが決まった志らくは、相変わらず。ツイッターはやめるって言ってなかったっけ。

相変わらずわからない理屈だな。

(※ 元ツイート削除したようなので、スクリーンショットに差し替えました)

ところでナイツの帯、ザ・ラジオショーの後に「ズーム そこまで言うか!」という辛坊治郎の番組をやっている。
日ごろは聴かないのだが、年始に志らくがゲストだというので、怖いもの見たさで聴いてみた。
いや、ひどかったな。
志らくに対して、「正月の寄席」の模様を延々と訊いていく辛坊もどうかしている。リスナーが聴きたいところだと思うのだろうけども。
いっぽうで志らくも、また聴きでしか知らない寄席の模様を、途中「なんで私に訊くんですか」と返しながら答えていく。
絶望的につまらないやり取りであった。辛坊も、番組打ち切りの話でも露骨に訊けばよかったのに。

年末の、ラジオショーに出ていた一之輔師が爆笑ものだったのと比較して。
これ、あまりにも面白かったので年始に再度聴いた。内容は大したものではなかったのだが、やり取りだけで爆笑になる。
そして先日取り上げた、円楽師がゲストで呼ばれたビバリー昼ズの面白さと比較しても。
志らくという人、トークのキャッチボールだけで笑いを生み出す才能が絶望的にない。結局、自分語りしかできないのだ。
噺家に必要な、チームプレイができない時点でダメみたい。

アドリブで書いていたら変なところに着地した。ついでにもうひとつ。
快楽亭ブラック師の最近のトラブル(元弟子のブラ坊さんから訴えられている)については、私は意図的に情報を集めないようにしているのだが、多少は入ってくる。
ブラック師、しばらく「被告福田」と改名するらしい。
もちろんシャレだが、気に食わない。民事訴訟の被告になっただけでしょ? 生きてりゃちょくちょくあることだ。
だが民事訴訟と刑事訴訟の区別がつかない一般人は、勝手に刑事被告人のイメージを持つ。それを狙った名前であって、実にいやらしいなと。

作成者: でっち定吉

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