昨日の「ネタにならないネタ集」は、私のアイディア在庫を一掃したものである。
一本立ちしないものばかりであったが、スッキリしました。
一件追記。「昇太秘密基地」は、レギュラー番組としては終了してましたね。昨日、録画していた最終回を視ました。
さて、「ネタにならないネタ」は、まだある。
思いつきレベルのものもあるが、並べていきます。
まず「噺家の学歴」について。
東大出の春風亭昇吉さんが、真打昇進で話題になっているので。
話題になるのは悪いことじゃない。だが、同時昇進である、兄弟子の昇々さんを話題性で押しのけているのまで見ると、いささか違和感を覚えてならぬ。
宮治師に抜かれて気の毒な昇々さんだが、二ツ目時代をずっと売れっ子として過ごしてきた人。メディアと本業の両方で。
これよりも東大出のほうが、一般的な話題性があるわけだ。
昇吉さん、「岡山大を出てから東大に編入したなんちゃって東大」だとずっと思っていた。Wikipediaにもそう書いてある。
ただ、仮面浪人の一般受験だったそうで、東大入学時すでに23歳にはなっていたものの、正面突破の入学ではあった。偽物ではなかった。
事実でないことを書いていたことについては、ご本人に対しお詫びします。
東大は昇吉さんと、落語協会前座の古今亭菊一さんだけだが、京大は4人いるし、その他阪大や筑波など高学歴噺家は多い。
だが、ただのまとめ記事ができそうで、結局頓挫した。
有名国立大学を出ていて、現在顕著な活躍が見られない師匠がいたりするのもある。
先の菊一さんの情報を得に、フィギュアスケートのファンが大挙して詰めかけたという前例があった。
さらにその前、戸越銀座の地に出現し、消えていった飲食店を取り上げた記事の、世間の扱いはもっとひどかった。
こういう消化されるだけなのがわかっている記事は、あまり書きたくない。
続いて、「新作落語の演題」。
あるとき、ふと昇太師の「ストレスの海」というタイトル、いいなと思った。
未聴の人が、いったいなんだろうと期待を寄せるもの。
「力士の春」や「愛犬チャッピー」もいいタイトル。
歴史を遡ると、昇太師は師匠・柳昇の系譜をもちろん受け継いでいる。
柳昇の新作落語は、「免許証」とか「里帰り」「日照権」「南極探検」。
極めて古典っぽい。
いっぽうで現在の新作落語の大きな流れは、三遊亭円丈師から始まっている。
円丈師の新作落語のタイトルは、円丈チルドレンのひとり昇太師とは全く違う。
「遥かなるたぬきうどん」「悲しみは埼玉に向けて」「東京足立伝説」「ぺたりこん」などなど。
このネタも、続いて喬太郎はこう、白鳥はこう、彦いちはこう、と並べていたら、結局資料になってしまった。
ここに鋭い批評精神があれば、立派な記事になるのだけど。
どうせなら、タイトルについての新作落語がひとつ書けないかな?
新作落語を作っている男。ああでもないこうでもないとタイトルを捻っている。
でもよく尋ねてみると、実は中身は全然できていなかったという。
こういう落語書いて落語協会の台本募集に応募しても、落とされることは確実。まあ、ここで出すのはいいけど。
もっとしょうもない、ネタにならないネタもある。
「まんこわ」について書こうと思った。饅頭こわいを、プロっぽくいうと、まんこわ。
こうした例を考えてみたのだが、「うなたい」「ねこさい」でもう挫折。
「粗忽の釘」を「そこくぎ」とは言わないし。
ちょっと関係ないけど、テレビで一瞬「粗忽の使者」が取り上げられていた気がする。
昇太秘密基地だったっけ? 酔っぱらっててよく覚えてない。
だが、それを受けての息子の発言は覚えている。
<なんで「粗忽な使者」じゃないのかな?>
酔っぱらった頭で、「粗忽な釘」とは言わないだろと返しておいたが、まるで答えになってないな。
子供の疑問は鋭いものだ。なんでだろう。
もう古くなってしまった話題だが、小泉進次郎大臣の「プラスチックって石油でできてるんですよ」発言は世間をちょっと騒然とさせた。
悪い立川流の噺家みたいに、発言を上から批判してもつまらない。
「当り前のことをわざわざ口に出す」という構造を取り上げたほうが、面白いかもしれない。
でも、頭で考えようとするとなにも浮かばないので、速攻ボツ。
今日は、「おなじはなし寄席」が久々に放映される。ここからネタが拾えるかな。