その歌武蔵師は、四代目のことを「瞬間冷却器付き瞬間湯沸かし器」だって。
怒るのも速いのだが、覚めるのも速いらしい。
怒りまくっている圓歌師の姿はよくわからないのだが、先日、弟子の天歌さんは具体的エピソードなしにチラッと話していた。
木久扇師の口上、「相談役ですが相談されたことはありません」のあと、なに話していたか忘れてしまった。
先代圓歌亡きあとの一門の総帥、歌司師は、高座では「もう少し師匠が亡くなるのが早ければアタシが四代目だったのに」と話しているが、本当はずいぶん前から師匠は決めていたんですとのこと。
歌司師が協会の理事になった頃、師匠に「お前はよくやった。その代わり圓歌はノスケにやりたい」と相談を受けたそうで。
名前を継ぐにも、芸風というものもある。
二代目圓歌の葬儀のとき、ある立前座が自分では働かず、前座を指図して自分は寿司を食べ、酒を舐めている。
これが隣にいる木久扇師。
木久扇師の音頭で三本締め。披露目は楽しい。
アサダ二世先生は、最近ますます面白くなっているのがすごい。
「私の持ち時間、あと3分しかありません」と言ってから下りるまで10分。お約束です。
寄席のマジックは漫談と極めて近しいジャンルであるが、アサダ先生については、ますます漫談の比重が高くなっている。
いつもの風船マジックで、指名された男性があろうことか引いたトランプを「忘れました」だって。
素人がウケ狙いかよと思ったら、本当に忘れたらしい。
アサダ先生、「ボーッとしてんじゃねえよ!」と叫んで拍手喝采。
ちなみに、短い時間のうちに後ろ幕がまた替わっていた。
スーツ姿の客が多かったが、地方における圓歌師のご贔屓筋らしい。演芸場の裏でバスに乗っていた。
歌司師は、今はなき人形町末廣を含めた、寄席の模様の描写。
そこから替り目へ。ネタ帳には「代り目」と書かれていた。
「代り目」でも「替り目」でもいいが、「替わり目」と書かれていると、なんだか嫌。気分の問題だけど。
人力車はなくて、隣の亭主はいただかない。
替り目をヒントにして、我が家のこの日の夕食はおでんでした。旨かった。
そういえば「ぐつぐつ」の小ゑん師がツイートしていたが、替り目にも「じ」として出てくるスジ、若い噺家はみんな牛スジのことだと思っているそうで。
スーパーにもスジは売ってるけど、現代ではややマイナーかもしれない。
橘家橘之助師匠はいつもながら実に綺麗。美魔女ですな。
この人を最近あまり聴いていないということは、私の行っている落語協会の寄席、偏っているのだろうか?
行けなかったが昨年の橘之助襲名も、今回の圓歌襲名と大きく関連しているはず。
志ん朝、文楽、小さんなど故人の名人の出囃子を紹介。前座の市坊さんを高座に呼んで、横で太鼓を叩かせる。
上手にできたので、あとでチューしたげるんだと。