梶原いろは亭に期待します

来年1月より、東京に新しい寄席ができるそうな。
梶原いろは亭。場所は北区上中里。
梶原は荒川線の電停にもある地名である。
JRだと、上中里または尾久。寄席の場所は、線路をまたぐエレベーター付き跨線橋「上中里さわやか橋」のそば。

「新しい寄席ができる」というときの「寄席」と、「都内には寄席が4軒ある」というときの「寄席」の定義は別ものである。
不思議だが、両方成り立つ。これについて語り出すと長いので省略。
梶原いろは亭も、定席をやる以上、立派な寄席といっていいだろう。

梶原いろは亭は、円楽党がメインの寄席である。
だが、亀戸梅屋敷寄席のように円楽党限定ではない。落語協会から出ていった昔はいざ知らず、現在の円楽党は、非常に開かれている団体なのである。
三団体の噺家も混じって顔付けされる、両国寄席方式。
この点、落語界の未来を物語っている。
こけら落としの席のトリは、いきなり落語協会の柳亭燕路師に譲っている。

オープン日は限定されている。
月から水曜日の昼1時間半と、土曜日の午後2時間半とのこと。
料金は、平日1,200円で茶菓子付き。
この昼席は、二ツ目が務める。2人で90分だから、それぞれ大変な長講だ。
神田連雀亭の昼席は2時間で1,000円。
真打の番組の、亀戸梅屋敷寄席も2時間で1,000円。それらよりちょっと高い。
ただ、面白いことに弁当付きの料金がある。これが1,600円とのこと。食事が付くなら安いと思う。

週末昼席は、入場のみ2,300円、茶菓子付き2,600円、弁当付き2,800円の3通り。
入場のみは少々高いかな。入れ替えのない池袋下席の昼席が3時間で2,000円だから。
芸協の広小路寄席なんか、5時間近くあるけど2,000円だ。
ただこれも、お昼付けると結構安いかも?
すみませんね吝嗇落語ファンで、つい計算を始めてしまう。
めでたい寄席のオープンにケチをつける気はございません。

貸席にも使われるだろうから、特に若手はますます仕事が増えるでしょう。
楽しみです。
私も、年金生活のお父さんに混じって昼席を聴いてこようと思います。

作成者: でっち定吉

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