漫才協会の新会長がナイツ塙宣之に

漫才協会の会長が交代したそうで。
新会長はナイツ塙宣之。
いつから就任かと思ったら、発表された19日からいきなり。
すでにずっと前に理事会で承認されていたわけだ。

ビッグニュースではあるが、驚きはまったくない。
タイミングを見ていずれこうなるだろうとは思っていた。
そもそも前会長(今後は名誉会長)、青空球児はすでに名誉職みたいなものだったろうから。
以前から漫才協会はナイツや宮田陽・昇、ロケット団たちが切り盛りしてきたのだ。

副会長は二人体制で、塙と宮田陽が務めていたが、新たにロケット団の三浦昌朗が就任。
その下、専務理事が青空好児。この球児師匠の相方は留任。
そして常務理事が、ナイツ土屋と、コント山口君と竹田くんの山口弘和。
コントなのに、漫才協会で山口君は重鎮なのであった。そしてツッチーもかなり偉い。
その下、一般の理事が若いメンバー揃い。つまり、
ロケット団倉本、宮田昇、U字工事の二人(福田・益子)、ねづっち、新宿カウボーイかねきよ、オキシジェン三好、BOOMER河田。
一部ベテランの人もいますが、協会的には新しいほう。
従前名前のあったこぼんは退任。
以前はホンキートンク(旧)や、ニックス・トモもいたみたい。
そして外部理事に高田文夫先生。

漫才協会というのは、ベテランポンコツ漫才師を集めた集団として有名である。
そして、コンビ別れの結果漫才協会なのに漫談の人がやたらといる。
有名にしたのがまさにナイツ。ベテランのほうだって、名が知れてとても嬉しいのだ。

M-1グランプリの審査員を塙が務めたことで漫才協会も世間の格が上がった。
一部では、西の吉本、東の漫才協会のように思われているかも知れないが、さすがにそこまでは大きな間違い。
吹けば飛ぶような組織ではあるが、ちょっと吹いても簡単には飛ばないようにしてきたのがまさに新会長、そしてそれを支える若手の面々だった。
これからさらに盤石になっていくだろう。
よく考えたらだ。「浅草漫才」なんて言葉、実はここ最近のものじゃないか。
どう考えてもストリップ小屋から生まれる言葉ではあるまい。

漫才協会の寄席は、東洋館ただひとつ。浅草演芸ホールの上である。
もっとも漫才協会の定席は、月の19日までだ。
20日以降は東京演芸協会とボーイズバラエティ協会という、さらに小さな組織の定席。
ラジオでもってゲストの関西芸人がナイツに、東洋館行ってきましたよと話題を振るが、月の下旬のためナイツにとってはあまりピンとこないやり取りというのを聴いたことがある。

かく言う私は、東洋館に一度も行ったことがない。
今後行くかなあ、行かないだろうなあ。すまない。
寄席漫才は大好きなのだが、落語の間に出てくる人たちが好きなのだ。
ロケット団なんて、圧倒的に落語の寄席に出る回数のほうが多いはず。
二人揃って常任理事を務めるU字工事は、落語の寄席には出ないのだろうか?
出演したことぐらいあると思うが、日ごろから出るためには落語協会か芸術協会の準会員に加えてもらう必要がある。
そして代演を務めて2年で会員。
落語の寄席向けだと思うけど。

東洋館の漫才協会の定席の顔付けを見ると、ちょっと頭がクラクラする。
落語の寄席に出ている色物さんたちが、いかに一流中の一流なのかがよくわかります。
落語ファンは、またこの人か、なんて言うとバチが当たること請け合い。

埼京線に右腕を轢かれたが命があって復帰した、大空遊平師匠もピンで名がある。
あまり大きく扱いすぎるといけないかなと思ってタイトルにはせず控えめに扱ったのだが、それでもなお当ブログへのお越しも多かったのでした。
その他、コンビ別れや死別によるピン芸人も多い。
「たにし」なんて名前がある。元ホームラン。
それから「うたじ」。元大瀬ゆめじ・うたじ。
「東城けん」は元Wモアモア。
「ケンメリ」はピン芸ではなく漫才だが、元ねづっちの相方木曽さんちゅうのコンビ。

漫才コンビも、名前を見ていくとボキャブラ世代がいてビックリする人も多いかも。
理事になったBOOMERとか、X-GUNとか。プリンプリン。金谷ヒデユキ。
他にも、そこそこ売れていたハマカーンとか三拍子、ビックスモールン、ふじいあきらなどいろいろ。
結構な人を、新会長ほか若手が連れてきた。
錦鯉は忙し過ぎてなかなか出られない様子。

漫才協会と東洋館も興味のある方はぜひ。
落語をちょっと混ぜれば私も行く気になるかもしれない。
正月早々は落語協会の席になるのだが、そういうのではなく、漫才の間に落語をちょっとやる花月方式もいいんじゃないですか。
実は、下旬の「ボーイズバラエティ協会」定席では、前座だけ噺家が出るのだけど。
塙会長の力で、噺家さんも呼べませんかね。

花月で思い出した。
小ネタなので、ここで使ってしまおう。

文珍師が夢グループをマクラで振ったら、客席に本人がいたという。世の中にはいろいろ面白いことがあるものである。
文珍師のこのネタは先月本八幡で聴いたので、だいたいわかる。
でも、「中途半端に色気」とは言ってなかったな。大阪だからかな。
社長とデキてることになっている保科さんだが、還暦超えてるんですな。

作成者: でっち定吉

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