カメイドクロック落語会3(下・三遊亭好二郎「一眼国」)

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好二郎さんの要請(館でご飯食べてね)に伴い、モールのフードコートにあるマックで昨日のブログ書いてました。
館内巡っていたらすぐに1時近い。
まだ新しいモールで、空調の効きはよく、外は猛暑でも快適だ。

無事模様替えで、前の方まで客が入る第2部。
大盛況。
サイドに固めた亀甲チェアは、軽く落語を聴いていきたいライトな通りすがりファンに人気だった。

第1部冒頭のマクラを急に思い出した。
このところ毎月亀戸で仕事があります。
亀戸は駅の南北で雰囲気違ってきましたね。南側はこうしてカメイドクロックができて、おしゃれです。
北側はなんだか、街の色に統一感がありません。
私は下町が好きですね。
大分から東京に出てきて最初に住んだのが、足立区梅島です。
それから荒川区町屋、そして今現在は台東区千束つまり吉原です。

吉原在住とはオツだね。
第2部では、本当に暑い中ようこそと。家出たくないですもんねと、集まるお客に感謝。
師匠もそうだが、平日昼間の客を揶揄するヒルハラなんて絶対しない。

好二郎さん、笑点には出ないのとよく訊かれますが、あれは上が詰まっている限り出られないんです。
一之輔アニさん、宮治アニさんすら若手ですからね。我々はもっともっとずっと下のほうなんですよ。

今回は第2部も軽い噺2席で行きたいと思いますと。

【第2部】
大安売り
一眼国

開催中の相撲の話。一年を二十日で暮らすいい男。
相撲や歌舞伎に行く方は、誇らしげですよねと。
「どちらへ」と訊かれて、相撲や歌舞伎は誇らしげに行き先を答える。
行き先が落語だと、「…ちょっとそこまで」。

1部でも、落語界の階級制度を説明していたが、好二郎さんは「前座二ツ目真打」の後に、「ご臨終」って入れないね。
陳腐なギャグが嫌いなのは、あるいは兼好イズムなのかもしれない。

大安売り。落語の演目の中でもとびきりの軽い噺。
いいねえ。
それも、上方相撲の本場所で、十戦十敗してきたエピソードのみ。
相撲噺は、やはり自分の師匠に教わるのでしょうか。

「ご贔屓衆や親方のおかげで」という繰り返しギャグに仕草が入っていて驚いた。
不知火型みたいな所作。

侍と同様、相撲取りも似合う。
固く描くことで、ズッコケ模様が浮かび上がって来るのだった。
地味な工夫が楽しい。
十敗目、いったん軍配が弱い相撲取りに返る。喜んだご贔屓がいったん財布を持っていけと。
この後行司差し違えとなって、財布返せ。
短い時間の間に、財布の中身抜いておく相撲取り。
その素早さを相撲に活かせと。

最後はちょっと変わった噺をと。
両国の見世物興行と、インチキ見世物。
上方落語の東の旅「軽業」のエピソードだが、東京ではだいたい一眼国。たまに「がまの油」でも出てくる。

この噺は大師匠・好楽師に教わったのだろうか。好楽師は先代正蔵譲り。

ちょっと本編に入って六部のエピソードでうとうとしてしまった。
一つ目の描写も、他にないもの。好二郎さんのこだわりが垣間見える。
一つ目は、額の中央に目がある。
我々の二つの目の中央に位置するわけではないのだ。なんでかよくわからないけど。
これをシンプルに、「顔がのっぺらぼうで、額の真ん中に大きな一つ目」と語る。わかりやすい。

「噺家と同じだ。二つ目だ」というギャグもあった。

全体的にスピーディだ。
噺の芯を掴むと、あとはできる限り、客にもわからないように刈り込んでしまう。
これは好楽師のやり方とは違う。
兼好師ぽさもあるが、刈り込んだ後足していくのを最小限に抑えるのが弟子の個性で、また違う。
これは円楽党でも、好楽一門というより鳳志師のスタイルに近い。

スピーディで結構な一眼国でした。
カメイドクロック落語会、次の週は萬丸さんとのこと。

私はこの日、JRの1日パスで亀戸にやって来た。
もうひとつ、無料落語に参加するためだ。
落語会の掛け持ちはたまにやるが、無料落語の掛け持ちは定吉史上初。
カメクロ地下の立派なライフで夕食の買い物し、いったんうちで昼寝してから、夕方再度の出動。
今度は東京駅地下直結、KITTEグランシェ落語会で、桂竹千代さん。
明日はそちらを。

 
 

作成者: でっち定吉

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