スマイルアップ(笑)を巡る志らくvs.談四楼・雲水の内ゲバの勝者は

落語のネタを探しているだけなのに、嫌いな人たちのうっとうしい記事が目立つ。
私はジャニーズ社名変更会見とやらは見ていなくて、今のところ見る気も起こらない。かかわるテンションが湧いてこないし、どの立場で立ち向かうべきかという意思も出てこない。
それでも、勝手に落語を通じ、ちょっとした接点ができてしまった。
志らくのジャニーズ擁護記事がブワーッと出て、そしてひっそりと談四楼、雲水の批判記事がひっそりと出た。後者は、村本大輔あたりと同等の頻度。
印象としては、志らくのほうが圧倒的に目立つ。世間は志らくに代弁して欲しがっているのだろうか。

立川志らく“荒れた”ジャニーズ会見で持論 怒声上げた記者に「私ならあんな連中つまみ出せだ!」(スポニチ)

立川談四楼がジャニーズ会見で〝口封じ〟された3人を名指し 涙の藤井貴彦アナもチクリ(東スポ)

立川雲水、ジャニーズ会見で“指名NGリスト”存在報道に「オススメリストもあったと考えるのが自然」(スポニチ)

いつも書いてる通り、この内ゲバ、どちらも大嫌い。
志らくはまったく論理性の組み立てなく感覚で自分の正解を出し、その感覚を補強するためにあらゆる引き出しを開けてくるが、傷んだ引き出しばかり。
談四楼、雲水は界隈を代弁するためにいろいろ書く。
談四楼はおかげで界隈のアイコンと化した。界隈の求める感覚を忠実に世に表す。
本業がまるで売れておらず、志の輔・生志に寄生して生きる雲水は、界隈の仲間入りしたいと必死。
もっとも、談四楼は雲水のことをかけらも認めておらず、無視しきっているのが笑える。まあ、界隈の権威になったからね。
ちなみに村本のことも、恐らく芸人として認めていないようで、やはり無視している。

談春なんて、三浦瑠璃とべったりの様子をマスコミにも隠さない。だが、それで叩かれることもなく。
落語のほうは正直よく知らないのだが、大物であることは感じ取れる。

さて今日はどちらサイドも嫌いな私が、勝者志らくと結論付けたという、それだけの話です。
あちらサイドの報道よりも圧倒的に露出が多いことが、世間の意向を表しているとはいえる。
いつものように、薄っぺらい志らくのジャニーズ(改めスマイルアップ)擁護の中身はイタい。
さらに志らく記事のあと、会見に不正があったことが明らかになり、表面的には分が悪い。

しかしひとつ感心することがあるのは、世間でもってジャニーズが断罪されて進行中であり、好きでいた人たちが声も上げられないでいるその状況を見抜く力は持っているなと。
そこにある種の正義感をもって乗っかってしまうのはどうかと思うが、でも必ず誰かの素直な感性を代弁しているのだ。「こうあるべきだ」論を振りかざさないで。
論理よりも感情を優先している、という褒め方ができないこともない。
エンターテインメントよりも社会正義を優先する界隈の人にはますます受け入れられないだろうが。
志らくという人、どうしてジャニーズにここまで熱くなれるのかがまずよくわからないのだが、エンターテインメント業界に熱い気持ちをもともと持っていることは確かなようだ。
あくまでも二択での話ではあるが、噺家としてはそちらの立場のほうが、適正はよりあるだろうなと。
そして、少なくとも「コメンテーターとしてはこうあるべき」論からは自由なようだ。それを受け入れている人も多く。

さて、あまり関係ない話をひとつ。社会の悪事という共通点のみ。
そろそろ旬の去ったビッグモーターについて。
いずれ書こうと思っていたのだが、ここでひっそりと。

落語のマクラとしても、ちょっと前にはよく取り上げられた。
ゴルフボールも世間にインパクトを与えたのが、よりビックリさせたのは街路樹の伐採であったと思う。
そして、保険の不正よりむしろこちらの事象が、この会社を「反社会勢力」であることを強く推測させ、破滅に向かうキーと化している。
まともな人からすると、なんと愚かなと思うだろう。
だが、よく似たタイプのブラック企業にいっとき在籍していた私からすると、内部の感覚が手に取るようにわかる。
まさにあれこそ、反社会キャンペーンの踏み絵だったのだ。

社会のまっとうな感覚への挑戦は、見事に社員の適正(反社集団としての)を見抜く。
法律よりも、会社の意向を優先する社員の育成に最適だったのだ。ついてこない奴はやめてくれるし。
街路樹を切り倒すことに社員一丸となっていたビッグモーターの風土は、想像に難くない。
社員は意に反して無理やりやらされていたのでも、ロボットになって動いていたのでもない。
彼らの意欲に火を付ける、積極的なチャレンジ精神の産物だったに違いない。
まあ最終的には、全部勝手にやったこととして元社長に断罪されてしまうのだけども。

アホ若旦那も、一生懸命親父の反社チャレンジを見習っていたのだろうなあ。同情はしないが。
若旦那は、でき上がった悪徳ノウハウに頼りすぎた点が、馬鹿だった。
なぜ悪徳ノウハウが必要だったかの、自分自身の積み上げを持っていなかったのだ。

私は、ビッグモーターに善良な社員はいないと確信している。いたらやめている。
「社員に罪はない」はまるっきりのフィクション。罪を自覚しなくなった人だけがブラック企業に残っている。
私は他人事で言っているのではないのです。
ブラック企業にいるためには、極悪人である必要があるのだ。

作成者: でっち定吉

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