桂米丸大往生、吉幾三漫才協会入り、最近の配信ライフ

今日もネタが定まらないので、全部出してしまおう。

桂米丸師匠が99歳で大往生。
中学生の頃、ラジオの落語を聴きまくっていた私にとって、最盛期のこの師匠の落語は実に楽しかった。
当時は芸術協会の会長であり、偉い人なのだなと認識もしていた。
ただ、落語の記憶はまるで残っていないのである。それが柳昇との違い。
追悼のため二三聴いてみた。落語上手いよなあと改めて思った。
ただ、創作の傾向としては、現代の新作落語界には残っていないのだけど。

吉幾三が漫才協会に入ったという。
怪盗グルーの声をあてている鶴瓶師と一緒に出たミニオンズの舞台挨拶で、いきなり告白したというのが面白い。
漫談するために入ったのだそうで。
このぐらい話の上手い人が漫談(フリートーク)を始めたら、絶対に面白いはずである。
鉄板ネタも多数あるだろうし。
もっとも、恐らく東洋館止まりでしょうけども。
東洋館でウケて、「落語の寄席でやりたい!」と思うことはないだろう、たぶん。
本当にやりたかったら落語協会あるいは芸術協会に入れば、出られないことはないが。
色物さんが落語の寄席に出るためには、準会員にしてもらってから代演を2年程度務めるというルールがある。
吉幾三先生(敬称を付けてみました)が代演で落語の寄席出てたら面白そうだけど。

現在の池袋上席(昼)には、ウクレレえいじ先生が顔付けされている。
最近、落語協会の寄席に出づっぱりのようで。
先日は色物の栄誉であるヒザまで務めていた。ヒザを務めるまでには、ある程度の寄席でのキャリアがいるものだと思っていたが、特例だろう。
準会員時代も長くなかったのでは。そして、漫才協会員ではない。
この人だって、寄席芸人になったのはつい最近である。
こういうキャリアの人が寄席で爆笑を取っているのだ。寄席には、意外なぐらい大きな夢がある。
しかし、わざわざ調べはしないが、ウクレレえいじ先生が出づっぱりということは、呼ばれなくなった色物の先生もいるわけだ。
結構大変な競争が待っている。
まあ、吉幾三先生なら大丈夫でしょうが。
久々にナイツのラジオショーを付けてみたが、ナイツ夏休み中。代打のカミナリはまったくこの件に触れない。

あかね噺もいいのだが、「落語の寄席を目指す漫才コンビ」なんてマンガやドラマはどうでしょうか。
漫才でなくても、太神楽とか。
悪役の噺家が出てきて、「お前らウケ過ぎなんだよ! あとがやりにくいじゃねえか!」と叱られて、反発するが、やがてこれが寄席の真理と気づく。
トリの師匠の邪魔にならない、しかしお客さんをくつろがせる漫才の重要性を思い知るのだった。
なんて、ありそうじゃないか。

落語配信ライフに手を出して2か月経過。
毎週更新を楽しみにしていた神戸新開地喜楽館の「元気寄席」配信は、いったん7月末で解約した。
飽きたわけではない。上方落語だから、まだまだ新鮮に聴けるのもいい。
それでもサブスクは常に吟味する方針。
毎月考えずに加入し続けるのはよくないと思う。9月頭に、また検討して入り直すかどうか決める。

結局一度しか聴けなかったが、最終週のトリ、笑福亭松喬師の「てれすこ」は見事なものだった。
地噺で、これほど自然なものは他に類がない。会話と地のセリフを行ったり来たりする地噺は、元来不自然になるものだ。
てれすこなんて幻の噺(有名なのに)、他には瀧川鯉昇師から聴く程度。
松喬師、演芸図鑑でも披露していたが、トリだからたっぷり。
そして梶原いろは亭で聴いた、桂佐ん吉師の「仔猫」もまた聴けた。

もうひとつ配信に加入している。産経らくご。
大きな落語会のアーカイブが聴ける。
先月解約し損ね、今月もまた解約し損なった。日曜日に解約すればいいと思っていたら、1日ズレていた。
人はこうして、サブスクの沼に飲み込まれていくのだった。
新たにサブスク始めるとき、入会解約日が自由の場合は、月始からスタートすべきと反省したのであった。

喜楽館は寄席なので、ごく軽い。そこがいい。
いっぽう、産経らくごで掛かる配信は、大きな落語会のもの。
徹底して元取る気なら、かなりパフォーマンス高いものだ。
とはいえ、現場にいるような気持ちではなかなか聴けないけれど。
録画しない分、テレビよりはやや真剣味が高いとはいえる。

来月まで加入する羽目になったが、冷静に考えると結構すごい配信がある。
今、これだけ聴ける。フルである。

  • (7月11日)神田連雀亭昼席
  • (7月18日)白酒・三三 大手町二人会
  • (7月29日)三遊亭兼好独演会
  • (7月30日)桂宮治独演会
  • (8月3日)大手町落語会(さん喬、兼好、文菊、萬橘) ※8月10日配信開始
  • (8月18日)さだまさしプロデュース特別落語会 ※8月18日配信開始
  • 柳家喬太郎「花筏」
  • 桃月庵白酒「お見立て」
  • 春風亭一之輔「睨み返し」

神田連雀亭と兼好、宮治、それから喬太郎師の「花筏」まで聴いた。
今日はこのうちどれかを取り上げるつもりだったのだが。
すごい量であり、金銭的価値を木戸銭で換算したら大変な額。換算しないけど。
全部聴こうとすると、意外と大変。
それでも来月はさすがに解約する。

作成者: でっち定吉

落語好きのライターです。 ご連絡の際は、ツイッターからメッセージをお願いいたします。 https://twitter.com/detchi_sada 落語関係の仕事もお受けします。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

失礼のないコメントでメールアドレスが本物なら承認しています。