立川雲水ウォッチから撤退します

にゅうおいらんずの続きものは好調だったが、プークはいまひとつブレイクしない。最終的にはアクセスそこそこ積み上げるとは思うけど。
それにしてもお盆のアクセスが、最新のプークでなく立川雲水関連ばっかりなんてなあ。

別に、私の雲水批判を喜んでくれた人たちが落語に親しむわけじゃないのだし。
むしろ、「落語家なんて」という偏見に対し、せっせと火をつける格好なのかもしれない。

しばらく振りの「立川流の困った人たち」だが、今日は批判強めでもなく、困ったとも感じていない。
立川雲水師匠については、もう書かない可能性が大。
今日は店じまい宣言です。

でっち定吉にこの方面の期待していた人も多いだろうが、私はもともと特定の思想で人と繋がりたくもなく、真剣に闘いたいわけでもない。
雲水の高座に遭遇することはなさそうなので、落語、言動のどちらについても、今後コメントすることはないかも。
立川流も社団法人化したことだから、もはや追放騒ぎもないはず。
かつて立川流のメンバーから遠ざけられて(状況証拠からの想像)フリーの噺家っぽくなっていたのは事実だが、今後は最低限の高座数も確保されそうだ。

そもそもだが、本業の活動が見えない噺家について、仕事してるのかという揶揄も避けたほうがいい。
最近痛い思いをして学んだ。
雲水という人も、高座は少なくなっても、ない時期があっても、メシが食えているのだろう。
まるっきりの想像だが、Xに書けば書くほど、食い扶持になるのだと思う。

私の過去ブログにアクセスが集中したのは、ここ数日で急に、ネット界隈で雲水の名が売れだしたから。

  • 岸田文雄は地元で当選しないかもしれない
  • ブレイキン女王への室伏無茶振りを批判
  • 早田ひなの特攻資料館訪問希望を批判

この前、7月にもオリンピックと検察批判を絡めてニュースになっていた。
コメント料が発生するしないに関わらず、長らくくすぶっていたがついに売れだした。どうやら本当に。
コタツ記事ライターが、雲水をウォッチするようになったのだ。
今まではこんなことはなかった。それどころか今回、ネット記事の見出しに「人気の落語家」とあった。
本業のほうではないにせよ、本当に人気なのかもしれないな。
ともかくスポンサー筋の覚えもめでたいと思われる。

そして、左翼界隈からもこのところ期待されているのだろう。今のところはまだ隠れ応援ではあるが、今後支持を表明する大物も出てくるだろう。
雲水の会で一席やらせてもらった松尾貴史であるとか。
先に界隈に飛び込んだ兄弟子談四楼に代わって、どうやら雲水の時代が来たらしい。
その証拠に談四楼ニュースはすっかり目立たなくなってしまった。
まったくもって驚きだ。

雲水という人がずっとイヤなのは、とにかく人の上からバカだアホだと権力をやっつけるところ。
何さまだよ、という話に当然なる。
だがこういう言論スタイルが人気を博す時代が、あちら界隈にやって来たような気がするのだ。

立民を含めた左の界隈は、ずっと「批判ばっかりで対案がない」と、保守側から言われてきた。
そして、それゆえに着実に人気を落としてきた。
批判一色だとの批判を真に受け、精緻な批判、建設的な批判をしようとなると、当たり前だがとても難しい。
だが、方法はもうひとつあった。
それが、とにかく上に立って、権力をバカだアホだと罵ること。
これをすでにやっていた噺家がいたわけだ。

左翼には真面目な人が多いから、さすがにバカアホ戦略、今までは人気を集めなかった。
元首相暗殺も、露骨に喜んだりはしない人のほうが多かった(と思う)。
だが都知事選に惨敗した今になって、ああ、この方法でもいいんだと気づいた人が多いのではないか。
真面目に弱者の味方をしてきた我々陣営、まるで顧みられないどころか石丸にまで負けた。もういい、これからは上品振るのはやめよう。
そういう構造はおそらくあると思う。

都知事選を見ていてつくづく思った。
左翼の人は、いい人でいたがる気持ちが強過ぎ、小粒のいい人しか担ぎださないなあと。小粒の人は、弱い。
蓮舫という人は久々にアクが強かったが、でも大統領選である知事選に出してみたらばやっぱり弱かった。アクしかなかった。
もうちょっと強い人を出さないとと、私はいつも呆れてきた。
小池百合子の圧勝は、要はあの人が極めて強い人だから。
いい人でないことはみんな知っていても、強い人だから選んでいる。

こういう背景から、武闘派左翼コメンテーターに陽が当たりかけているのだろう。思えばまったく不思議ではない。
そして雲水が強い存在になれば、いい人でありたいと思うがゆえにこのようなアホバカ言論を応援できないでいた人が、次々支持を表明するようになる。
既存の左翼文化人は、なかなかついていけないだろう。そして失速していくと思われる。
「若者よ選挙に行こう」なんて呼びかけておいて、いざ本当に選挙に行った結果、石丸が躍進する。
こんな先が読めないコメンテーターの時代は終わった。
それより、「選挙行かないヤツはアホ」のほうが響く。

本当に雲水の時代が来たのかもしれない。
界隈の人がどんどん品なく乱暴になっていくとしたらそれはイヤだが、でも共鳴しない人たちだからといって、ふるまい方まで決めつけるのも違うだろう。

雲水が石丸をオウム呼ばわりして騒ぎになったが、あの反応は明らかに、界隈の人の恐怖がにじみ出たものである。
極端な恐怖は人を暴走させる。
そして恐怖に走るのは左だけではない。
私のブログに落語と関係ない人が多数押し寄せているのも、雲水の言論への恐怖のなせるワザなのかもしれない。
雲水批判が、恐怖に駆られてのことであっては欲しくない。
「追放」とか「炎上」といった当ブログの内容を喜んでいるそのおおもとが、恐怖に駆られてでないことを願う。

実はひとつ、雲水に心底同情していることがある。
石丸オウム呼ばわりを、兄弟子志らくが勝手に謝罪していたこと。
最近一般社団法人立川流の副代表になったから、多少は統制しなければいけないと思ったのもあるだろう。
しかし、人の言論を勝手に断罪し謝罪するなんて、あっていいわけはない。
こういうのをパワハラという。

結局のところなんで雲水について書くのをやめるのか、わからないと思われるかもしれない。
時代に即したポストに対し、少なくとも「異端」のレッテルがなくなると強い怒りまでは持ちづらい。これが最大の理由。
笑点ヘイトだけでは軽蔑はしても怒れないし。
あとは、恐怖を感じる人たちの受け皿になりたくないということ。

雲水は染まっていて、そして人を見下す立場がブレないので、少なくともアホバカ戦略に関し論理的なミスはなかなか起こさない。
たまにブーメランを食らっているのは目にするが、しかしコワモテ言論ではねのけるだろう。
それに比べると、フワちゃん擁護の志らくのほうが、平気で筋の通らない言動をしていると言わざるを得ないのだった。

作成者: でっち定吉

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