トーク | |
反対俥 | つる子 |
蛙茶番 | 扇兵衛 |
(仲入り) | |
富士詣り | 馬久 |
船徳 | 遊京 |
落語ライター(笑)の丁稚定吉です。最近、たまにそちらの仕事が入るようになった。
7月31日、その仕事絡みで出掛けてきた。
取材ではない。頼まれている落語の記事を書くのに分量が足りず、落語を聴けばなんとかなるだろうと考えて。
なんとかなりました。
東京かわら版で見つけた、「堀船せんべえ寄席」。林家扇兵衛さん主催の、同期会である。
扇兵衛さんは、木久扇門下の二ツ目。王子など北区各地で活躍している人。私は過去、黒門亭や神田連雀亭で聴いているが、1年ぶり。
堀船というのは、王子駅の東側に広がる町名。
梶原という地名と範囲が被っているようだ。梶原と冠する寄席として、2019年に「梶原いろは亭」ができている。住所は堀船ではないが、近い。
いろは亭には昨年二度来たが、コロナで休館し、まだ再開していない。
席数減らすと客が入れられないということのようだ。
せんべえ寄席の会場は、堀船三丁目会館という、地元の集会場。
地元出身の扇兵衛さんは、この会場のヌシみたい。いろは亭ができる前から、このあたりで活動をしていたようだ。
京浜東北線の上中里か、上野東京ラインの尾久から徒歩。結構歩く。
都電の梶原電停を通り過ぎ、ちょっと北に歩いて路地に入ったところが会場。
限定25席ということなので、入れないことのないよう早めに行く。予約は受け付けていないが、そうした会のほうが私は好き。
しかし、開演35分前に着いたら会場も閉まったままだし、誰もいない。
ちょっとぶらぶら(別に見るものはない)して戻ってくると開いていた。受付に扇兵衛さんがいる。
1,500円払い、2階の会場へ。
時節柄、連絡先を書かされる。体温計るのはなし。その受付に前座さんがいたが、名前が思い出せない。
(※ 前座ではなく、二ツ目の桃月庵こはくさんでした)
席はずいぶん離してポツポツ置かれている。
もうひとり、噺家がいたがこれは入船亭遊京さんだ。メガネかけてると印象がずいぶん違い、誰だかわからなかった。
集まりが遅いが、最終的には満席になっていた。
金原亭馬久さんが、緋毛氈を外し、高座を調整していた。
ちょっと低いということなのだろう、折りたたみ机を2脚積み重ねて作り直す。
もくもくと裏方作業をするのが似合う人。
オープニングトークから。
本日の4人全員登場。全員大きなマスクをしている。
トップバッターの林家つる子さんだけすでに袴姿に着替えている。あとの3人は私服。
コロナ禍でどう過ごしていたかという、グダグダのトーク。
正直、そんなに面白くはない。10分は長いぞ。
扇兵衛さんは、カネの話ばかりして突っ込まれていた。この会でもおひねりを受け付けていますと。
仕事がなくなっちゃったんで生活の心配をしないと、と釈明。それはそうだ。
扇兵衛さんは、自宅キッチンに荷物が積んであるので料理はできず、もっぱらスーパーで買って食べてるらしい。あとは、師匠のお宅に「ごはん食べにおいで」って呼んでもらえるらしい。
自分ではラーメン食べないが、木久蔵ラーメンは師匠宅で出てくるんだとか。
遊京さんは間違えて「木久扇ラーメン」と言っていたが、面倒なのか誰も訂正しない。
扇兵衛さんのYou Tubeを視ていると、手を挙げた客は二人だけ。私も視てないや。
噺家のチャンネルだけでも今や多すぎて、手が回らない。
トークでもっぱら口を開くのは、席亭である扇兵衛さんで、遊京さんが突っ込む。
しかし、そろそろいいだろうという感じでまとめに掛かるのは、馬久さん。こうしたさまに、噺家らしさを感じるのは私だけだろうか。
いったん袖に全員引っ込み、改めてマスクを外したつる子さんが登場。