大岡山落語会 その1(オープニングトーク)

東京かわら版を読み込み、17日の夜、大岡山落語会というものを発見。
大岡山は、東急目黒線と大井町線の交差する街。駅前には東工大。
目黒区と大田区にまたがっている。
この街、落語が結構盛んであり、かわら版でもよく会を見つける。
金原亭世之介師の会や、その他もよく見かけるのだが、一度も行ったことはない。夜席だと出づらいし。
たまには行ってみよう。
そういえば大岡山の落語会は、落語協会の人の会ばかりな気がする。違ったらすみません。

大岡山落語会は、落語協会の二ツ目3人が出る。
柳家花いちさんが出るので早めに予約を入れる。コロナの影響で定員は15人だが、無事取れた。
料金は1,000円。
メールのアドレスは、花いちさんのものである。赤羽岩淵のお寺の会を予約したときと同じもの。
私は、古典新作二刀流の花いちさんの大ファン。
都内各所で忙しくしている売れっ子二ツ目さんだが、城南の会は決して多くない。
この人はだいたい、城北から多摩に掛けてが活躍場所なのだ。

会場は北本ビルというところ。区境にあるが、ギリ大田区。
ビルの1階は、「らーめん専科 大岡山しま坂」など。
住居に交じって、5階が和室の集会場になっているようだ。どんなスペースなのかよくわからないが。
一段高いところに高座が設えられている。ずいぶんとまた、落語向きのスペースがあったものだ。
15席とあるが、実際には20席程度用意されている。
お客さんは女性ばかりなので驚く。
二ツ目さんを追いかける女性は確かに多い。だが、イケメンばかり追いかけるのかと思っていた。
自分の偏見を反省します。
まあでも、女性が多いと笑い声が明るくていいよね。

花いちさん以外のふたりは、柳家小んぶ、林家はな平。
二人とも二ツ目の香盤では結構上のほうなのに、生では聴いたことがない。これはもう理由などまったくなくて、巡り合わせとしかいいようがない。
二人とも神田連雀亭のメンバーであることを考えると、ますます不思議。
小んぶさんもはな平さんも、見事な高座でした。

トーク
長短 花いち
お菊の皿 はな平
(仲入り)
臆病源兵衛 小んぶ

 

オープニングトークから。
マスクをした3人が並ぶ。上手から花いち、はな平、小んぶ。羽織を着ているのは花いちさんだけで、あとの二人は着流し。
香盤順だと小んぶ、花いち、はな平である。
会話をしているのは、もっぱら小んぶさんとはな平さん。なのに、いちばん口数の少ない花いちさんが、いつの間にか話題の中心になっているのが面白い。

この会は2か月に一度開催だが、4月と6月が中止になった。久し振りですねと小んぶさん。
コロナ対策で、窓を開け放して開催しますと。

花いちさん、なんと部屋に冷房がないらしい。
自分で付けてくださいという部屋なのだそうで。
引っ越して二度目の夏を迎えるのだが、昨年も今年も冷房なしで乗り切っているのだと。
どうやって寝ているのかというと、アイスノン。
アイスノンを脇の下と股の下に挟んで寝ているのだそうで。
でも奥さんがいるでしょとはな平さん。
へー、花いちさんて結婚してるんだ。彼の高座をかれこれ10席以上聴いている私だが、全然知らなかった。
マクラで、一度も奥さんの話を聴いたことないもの。
奥さんは暑さの中どうしているかというと、暑いから喧嘩しないんだそうで。
何でも、故郷の浜松(40度を超えたというニュースで話題の)の実家も、昔から冷房ないんだって。
その花いちさんは、夜は走っているのだそうで。ますます暑いだろと他の二人。

小んぶさんは、暑いので冷房付けっぱなしで家を空けるらしい。
冷房代かかりませんかと言われて、でもあまり変わらないらしいよと小んぶさん。
それに、そんなに長い時間家空けないだって。連雀亭に行っても、せいぜい3~4時間。

トークは10分ぐらいで、さあ始めましょうとはな平さんが声を掛けて終了。
会の冒頭として、とても面白かったです。

続きます。

 

作成者: でっち定吉

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