Wikipediaには多方面においていろいろとお世話にはなっている。
たまに寄付を呼び掛けるポップアップがある。だが無視している。
こっちがビンボー人であることもあるが、でも精度の低い記事も多すぎる気がして。
落語の記事。とりわけ噺家の記事の精度が低い気がする。
ならお前が書けって?
私がするのは、Wikipediaの低レベルの記事をこうして自分のブログで指摘するまでである。ネタにするだけ。
Wikipediaの噺家記事の、こんなところが気に入らない。
- 笑点基準で語る
- テレビ・ラジオ企画でできたかりそめの師弟関係をいつまでも載せている
私は別に笑点嫌いの痛い落語ファンではない。
だが、笑点でやってる真打昇進の披露目を、さも大事に書かれてもねえ。師弟関係もそう。
具体的に見ていこう。
嫌な記載内容があったからといって、逐一控えているわけではない。記憶ベースである。
春風亭小朝
最初に、極端にひどい例から挙げようと思ったのだが、すでに直されていた。
同じ疑問を持ち、実際に手を動かしてくださった人に感謝です。
以前の記載では、小朝師の弟子に、「にしおかすみこ」(春風こえむ)が書かれていたのだ。そんなもん、弟子のわけないだろ。
師弟関係なめてるのかという内容の記載であったが、修正されていて、現在は弟子の欄の「その他」にごく簡潔に記載されている。
他にも、高橋みなみ、峯岸みなみ、小嶋真子というAKB関連のタレントも弟子になっていたのが、現在消えている。
Wikipediaの「履歴表示」から、古い記事のひどさをぜひお確かめください。
ただ最新版にも間違いはあるな。講談の神田茜先生が身内になっているが、茜先生はたい平門下に移っているから。
三遊亭遊馬
何でも笑点で語ろうとする悪い例の典型例。
人物欄の紹介が、笑点での披露目のエピソードだけで埋め尽くされている。
芸協の実力派になんたる仕打ち。
この師匠について書こうとするなら、まず芸術祭大賞。そしてアル中の治療を受けていること。
そして書籍も「三遊亭遊馬のこども落語」を。
橘家文蔵
この記事も笑点で埋め尽くされている。
まあ、笑点Jr.のレギュラーだった記事は省略する必要はないけど、現代落語界を代表する師匠の記事にしては実に薄っぺらいな。
そして、今ではごく薄いであろう志らくとの親交が強調されるという。
ちなみに笑点Jr.関連で埋め尽くされているのは春風亭百栄師もそう。こちらもペラペラの内容で、新作落語の鬼才に対しては失礼。
瀧川鯉斗
鯉昇門下のこの人、元暴走族総長の肩書を活かして現在ブレイクしているらしい。田中みな実や浅田真央の記事に出てくるので驚くが。
私はまったく出演番組を視てなくて、よくわからない。
落語のほうはTVで二三度聴いたが、つるんとしていてまるで印象がない。
別にTVで先に売れたって全然いいのだけど、本業が頼りないと、どこかではしごを外されるもんだ。
三遊亭歌橘という、TVで売り出した(そちらもひとつも知らないのだけど)噺家が先輩でいるけど、現在どちらの世界でも活躍できているように見えないのだけどな。この人のWikipediaの記事もがちゃがちゃ。
まあ、それはいいとして鯉斗師のWikipediaに、こんな記載がある。
<『タイガー&ドラゴン』の小虎、『昭和元禄落語心中』の与太郎、田中啓文の『笑酔亭梅寿謎解噺』シリーズの梅寿を地でいく男であり、規格外の落語家である。>
百科事典だっての。エッセイ集じゃないんだ。
ちなみに昔ワルだったことを自慢する人たちについて、アド街で山田五郎先生が一刀両断していたので快哉を叫んだ。
数年前の話で正確には忘れたが、「昔からワルじゃなかったほうが偉いのだ」という。
やんちゃしていた人が多い厚木の回だったかな。昔やんちゃしていた実業家に取材しているのに、コメントで切り刻んだ五郎先生すごい。
桂春蝶
現在の版からは、愛人DV騒動がすべてカットされている。
この是非はよくわからぬ。だが春蝶、事件と無関係に自由に活動できるほど、世間は寛容でもない。
騒動前に付き合いのあった桑田佳祐やさだまさしといった有名人の名前がそのまま出ていることを見ると、非常に均衡を逸しているように見えるのだが。
現在、これらの文化人が春蝶に手を差し伸べているとも思えない。
まあ、文枝師の愛人騒動もすべてカットされているが。それもどうかと思う。
林家ペー
最後に色物のぺー先生。
妻、パー子先生の項目が記事内にあり「寄席の高座も二人で務める」「パー子はペーの漫談の後見役として出演している」なんて書いてある。
パー子先生が高座に出てきたのなんて見たことないけど。もう長い間こんなことが載っているのだが。
「かつてそうだった」というならまあいいのだけど、そんな時代なかったんじゃないの?
このぺー先生の記事も全般的に古い。「主にギター漫談を演じる」とあるが、今はギターは持たない。
そもそもギター漫談だったらパー子先生の出てくる余地ないじゃないか。
半ばアドリブで書いていったら、けっこう長めの記事になった。
いずれ第二弾を書きます。