元日は、笑点メンバーの告知を見た。
新メンバーは桂宮治師。予想は当たったが、別に嬉しくもない。
家内はぴっかりさんを推していたので残念がっている。私もぴっかりさんはいいと思うのだが、番組としては師匠・小朝が笑点に介入してくるのを避けたかったんじゃないかなんて想像したり。
ちなみに女流大喜利からの引き上げなら、熟女噺家の三遊亭遊かりさんがいいのでは、と勝手に思っていました。
ともかくも、若手大喜利か女流大喜利からの引き上げ、これは間違いないと思っていた。
関係者にも、前回の新メンバーに対する後悔は大きいだろう。
それに5年前すでに、宮治師は新メンバーに最も近いとささやかれていたのだ。まあ、順当な結果。
芸術協会としても、海老名に奪われた座布団を再確保だ。
宮治師、決して好きじゃないけど成功は間違いないだろう。座布団を取られて「シショー!」と高い声で絶叫し、泣き顔を見せている姿が容易に想像できる。
しかしヤフコメ読んでると、番組自身の言う通り、宮治師の一般的知名度の薄さに驚く。
ところが、BSの笑点特大号観てる人には、打って変わって有名人なのだ。すごいギャップ。
BS観ない人間は多いのだな。契約すると受信料から逃げられないしな。
さらに寄席で宮治師を聴く人になると、ごくごく少ないことは先刻承知している。
私のブログにも宮治ネタを探しに来られる方がちょくちょくいます。
だが、アクセスがあるのは最近の記事ばかり。
ブラック宮治を取り上げた記事には誰も来ない。
さて、多くの笑点ファンを5年の長きにわたって嘆かせた林家三平師も、ついに退場である。
私はYahoo!ブログで書いていたころ、林家三平の実力に迫った記事をいくつか出した。
批判の強すぎる記事が多いのもよくないと思い、ブログ移転の際に持ってこなかった。内容ももう復元できない。
今回の降板を機に、改めて三平がなぜダメだったのかを書いてみようと思う。
余談1「林家正蔵」
続きものなのですが、今日は余談だけです。
今回の降板劇でヤフーコメントを見ていると、案の定、兄貴も一緒にぶった斬っているものが多かった。
親の七光りでどうしようもない兄弟だと。落語界、世襲が多すぎてイヤだなんて。
今までも、世間の反応は常にこんなものだった。だが、今回はこの先がちょっと違う。
返信コメントに必ず、「正蔵師匠は立派ですよ」「今や屈指の実力派を三平と一緒にするな」という内容が付いている。そして、正蔵師が下手かどうかの議論はそこでピタッと止まる。
この流れ、あらゆる記事とコメントにおいて、無限ループ。
私も、最近の正蔵師の落語については好意的に評価していることが多い。
世間はちゃんと見ているのだなと思う。
逆にいうと、三平が叩かれたとしてもそれは「正蔵の弟」だからではないのだ。
正蔵師、父である先代三平の芸から徹底して遠ざかっていったのが功を奏した。
同じ土俵に上がったらいけない。志ん朝ですら父と違う道を歩んだのに。
弟のほうは、父の土俵に上がる危険性にも気づかず、遺産を食いつぶしてしまった。
余談2「海老名香葉子」
海老名家のかつての最大のダメージ、次女の泰葉が藤谷美和子レベル、つまりもはやアンタッチャブルな領域に堕ちてからずいぶん経つ。幸いといえば幸い。
しかし、笑点で生き恥をさらし続けた三平によるダメージは、海老名家にとり、ここに来て泰葉以上に深刻なようだ。
林家三平を『笑点』に“ゴリ押し”した母・海老名香葉子の誤算(FRIDAYデジタル)
こういう記事自体は、別に今になって急に出てきたというわけではない。以前からあった。
それに、内輪から(シャレとしてではあるが)、告発も多々あったのである。
それでもおかみさんは平和活動に熱心な著名人でもあったので、ゴシップ記事があったところでビクともしなかったのである。
だが今や「海老名家はひどい」という内容を、世間が共通認識として持つようになったし、平気で槍玉に挙げられるようにもなった。
「三平に座布団を譲れ」と、たい平師が命じられたという内容も、この記事が初めてではない。
ただ以前と大きく違うのは、三平が悪い爪痕を残し続けると同時に、たい平師が笑点の看板としてますます輝いていること。
笑点好きも落語好きも、「たい平さんがかわいそう。海老名のおかみさんはひどい」と、傾向としてではあるが、多くの人が思うようになっている。
落語界にも、落語協会にもこの認識はあるはず。今やたい平師を次期落語協会会長に推そうとする動きがあるのではないかと私は思っていて、そして背景には、たい平師は正蔵師(副会長)と同じ一門ではあっても、海老名の人間ではないという見方も付いているはずなのだ。
参考記事:落語協会の次期会長を考える