金原亭世之介師弟など

変な仕事が入ってきた。
「電球10万本を替えて、1万円もらえる」というバイト。
今やっている本業をやりくりして、時間を作ってやればできるか。1本替えるのに30秒ぐらいか、などと考えていた。

3日前の朝、目を覚ましてぼんやりしつつ、そういえば電球の仕事ってどうなってるんだっけと考えていた。
よくよく考えたら、どうやら夢の中で依頼されたらしく、現実のほうにはまったく痕跡のない仕事でした。
本業の締め切り(しかも延ばしてもらった)が気になって仕方なく、おかしな夢を見たようだ。

完全に目を覚ましてからよくよく考えたら、1本30秒としても、1時間に120本。
10万本替えるには、833時間掛かる。1万円では全然割が合わないではないか。
最低賃金でも100万円もらう仕事だ。しかも完成まで4か月掛かる。
こんなおかしな話でも、寝起き直後は意外とよくわからない。

古典落語の「夢の酒」だと、夢の中で色っぽいことがあるのだが、この夢は劣悪条件のバイトを依頼されただけである。ちっとも楽しくない。

さて、今日はこんなのをマクラ代わりに。

柳家権太楼師もコロナ感染だそうですね。
なんと、もはや報道すらされていないではないか。
鈴本の夜席(落語協会主催公演)も一時中止とのこと。

芸協のほうにもなにか出ていないかなと思ったら、「おせつときょうた」のおせつが上方落語台本大賞で佳作を受賞したというニュースが出ていた。
すごいですね。
さて、今日の本題らしきもの。

艶かわいい落語家・金原亭杏寿「どんなきっかけでも興味をもたれたら本望」 (AERA.dot)

いいんですけどね。姉弟子(乃ゝ香)が辞めたばかりでね。前座だしね。
この下には駒平という前座がいる。写真しか見ていないが、いい男っぽい。
なんだか世之介師の一門を見ていると、ブラック企業を連想してならぬ。
男女問わず、やたらとビジュアルのいい社員ばかり採るのがブラック企業のままあるパターン。
ブラック企業は当然、出入りは多い。
2018年の謝楽祭のとき、やきとり焼いていた杏寿さんを見て、あまりにも美人の人がいるのでびっくりしたのだが、その際にもうひとり、香のんさんという女の弟子がいた。
中学生だったらしい。その日の落語会でぴっかりさんが話していたので認識したのだが、すぐ辞めたようで前座にはなっていない。
よかったんじゃないか、なんて勝手なことを言っちゃいけないが。

その金原亭世之介師のWikipediaを見ていたら、なんだかまた弟子が増えている。
見習いで「金原亭志ん喜」とのこと。
前座にもなっていない見習いなのに、リンク先がある。リンクを開けると、俳優の神木優という人。
俳優から噺家になる人だっている(たとえば、春風亭㐂いちさん)からいいのだが、年齢を見たら、40歳。
おいおい。
またしても、落語を知らないWikipedia編集者の暴走であろう。
30超えたら落語協会では前座になれないのであり、だから「前座見習い」でもあり得ないのである。
世之介師が、俳優を(形だけ)弟子にしただけなのに、そんなものを百科事典に書いてはいけません。

参考記事:Wikipedia記事の適当な記述

前座というもの、一般的には取材を受けたりはしない。師匠が許さないことが多い。
東大出で、大学院まで行って、ロシア人のハーフで、弟が元フィギュアスケーターという属性てんこもりの古今亭菊一さんも、前座になってからは取材など受けていない。
羽織を着られる二ツ目になってからは、いくらでも受けていいのだけども。
前座のときに、将来性があるかないかはだいたい決まってしまう。
美人だったら高座があるというものでもないからな。

そういえば、古今亭菊一さんの記事に、先日こんなコメントが付けられた。
「菊一さんはフィギュアスケーターを先頃引退された日野龍樹さんのお兄さんです」

2019年12月の記事につき、2022年になって得意げに教えてくれる「教え魔」。しかもハンドルネームは匿名。
そもそもこの記事がフィギュアのファンの目に留まり、異常なアクセスでどれだけ往生したと思う。
そういえば、菊一さんの記事がバズったおかげで世之介師の記事(続き)も意味なくアクセス急増したのであった。

今だったらこんなうざい来訪も、広告収入が上がるのでウェルカムです。
ともかく、教え魔のムダなコメントは承認しません。
あと、林家扇兵衛さんの破門の理由を得意げに臭わせるコメントもあった。誰が承認するかあほんだら。

なんとなく、今日も1本できました。

作成者: でっち定吉

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