【初心者向け】2023GWに寄席デビューしたい人へ(上・連休前半編)

検索訪問者向け、かつ初心者向けの記事でも書いてみましょうか。
コロナの恐怖も急速に薄れた今日この頃、落語に行ってみたい方も多いのではないでしょうか。
今日・明日はガイドです。

もっとも本当に寄席デビューしたかったら、連休済んでからのほうがいいんじゃないかとは思うけども。
たとえば、「江戸家猫八襲名披露」は、最後の国立演芸場が5月中席に実施される。すなわち5月11日から20日。
私も1日行くつもり。
国立はチケットをWebで買えるし、特別興行ではあるが、始めて行くにはいいんじゃないですか。
国立の披露目が好きなのは、値段も一緒(2,200円)だし、なんなら東京かわら版割引も使える点。

それはさておき、連休の寄席について。
まだ、コロナ前ほど盛況にはならない気はする。
今月は国立演芸場に二度出向き、正蔵師と小遊三師をそれぞれ聴いてきたが、平日とはいえ入りは薄かった。
この傾向はまだ続きそう。
とはいえ、油断しないほうがいいけれど。

人が多いのがイヤで、なのに連休に行きたいという面倒な人には、夜席をおすすめします。
近年は、だいたい夜のほうが空いている。次の日が休みでも、その傾向は間違いなくある。
夜のほうがちょっとだけ短い。短いけど料金は一緒。
鈴本以外は基本昼夜入れ替えなし。だから夜席スタート時も、最初は居残りの人が多いが、徐々に空いてくる。

今年の連休は、前半の29、30は通常の土日という感じだ。
どうしても連休に行ってみたいなら、この前半のほうが狙い目じゃないかと思います。

始めて行く人に人気の寄席は、なんといっても新宿末広亭。
まあ、雰囲気ですね。確かに雰囲気は悪くない。
椅子席が先に埋まり、その両側にある桟敷はゆっくり埋まりだす。
桟敷で長居するのは結構キツいかもしれない。

4月下席(21日~30日)の新宿末広亭は、落語協会の席である。
協会には落語協会と落語芸術協会がある。ずっと落語協会が優勢だったが、現在芸術協会が急速に追い上げ中。
まあ、どちらでもいいと思いますが、いずれにしても末広亭の4月下席は落語協会。
昼は柳家喬之助、夜は桃月庵白酒。

喬之助師はこのところ勢いのある人である。
夜の白酒師はもう、ビッグネーム。

ちなみに笑点メンバーが聴きたい人もいるだろう。
末廣亭の昼席の後半に、春風亭一之輔師が入っている。
ただ、29・30は休みらしい。残念でした。忙しいのです。
30日の日曜は、交互の春風亭百栄師が出るらしい(百栄師の公式より)。一之輔を期待していったら百栄が出たって、文句言わないように。
百栄師面白いから。

寄席四場で最も小さい池袋演芸場では、昼席で猫八襲名をやっている。
日ごろ下席は2,500円なのだが、披露目が入ると3,500円になる。まあ、開演時間も1時間繰り上がって13時になるけれど(15分前に前座が出る)。
ここは、早めに行って並んだほうが絶対に確実です。

浅草は、昼が桂南なん、夜が三遊亭圓丸。ここだけ芸術協会。
どうなんだろう、全く想像がつかない。土地柄的に、昼はそこそこ入りそう。
夜は空いているでしょう。

鈴本は入れ替え制で、昼は古今亭志ん輔、夜は入船亭扇辰。
ああ、この夜席がいいな。私の主観ですけどね。
扇辰師の公式サイトに割引チケットが載っているので、東京かわら版がなくても2,800円で入れる(200円引き)。
割引券があるということは、来てほしいということです。
弟子の扇橋師が仲入り(前半の最後)で、ヒザ前(トリのふたつ前)は柳家さん喬師。
どう説明したらいいかというと、「笑点を軽く見がちなニワカ落語ファンが強く推しそうな寄席」であるな。
いや、いいと思いますよそんなのも。

下席は、国立演芸場の定席はありません。
それから、永谷演芸場(上野広小路、日本橋、両国)も寄席の定席はやっていない。
お江戸上野広小路亭は、この土日は講談の定席をやっている。
29の土曜は、神田伯山も出る。混みそう。

穴で、落語協会直営の寄席、黒門亭も。土日限定。
トリはネタ出しだ。
29日1部(12時)は古今亭ぎん志「大山詣り」。
2部(14時)は「二ツ目がトリ」で春風亭だいえい「お血脈」。
30日1部は桂右女助「はてなの茶碗」。
2部は林家きく麿「ニコ上の先輩」。新作ですね。

各回30名。どれもたぶん満員にはならないけど、保証しない。
心配なら早めに行ってください。
30日1部は、電車に轢かれて片腕切断した芸人、大空遊平先生が漫談で出ますよ。

私は? 私はフリーランスで平日でもどこでも行けるから、休みの日にこだわりはない。
でも、寄席ではない、どこかの小さな会に行くかもしれない。

明日は後半(5月3~7)を

 
 

作成者: でっち定吉

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