ほんのちょっとだけ出掛けたい月曜日。
朝昼の神田連雀亭も考えたが、ちょっとだけと思うとそうでもないのだあそこは。
東京かわら版を再チェックしたらノーマークの会が夕方にある。しかも無料。
以前はKITTEグランシェ落語会だった、東京シティアイ落語会。こっちの名称も前から使っているのだが。
月曜にやるとは思わなかった。
今回は昔昔亭喜太郎さん。ずいぶん前にもこの人のときに来た、と思ったが、そんなに昔じゃなかった。1年半前。
当時物販ブースがあり、一席やってる最中話し込んでいた客がいたのを思い出す。もうブースはない。
前説では、「昔昔亭喜太郎さま、どうぞ」とやっていた。
「様」の敬称は珍しい。まあ、師匠じゃないし。
宗論
おそばの食べ方(R-1グランプリ予選ネタ)
宮戸川
初めての方の多い会では、「笑点の昇太師匠の兄弟子の弟子です」と紹介する。
師匠は落語界隈では有名だが、そこを離れると知名度がない。
喜太郎さんはダイエット企画にチャレンジしている。
80kgあって、12月4日までに75kgにしなければならないらしい。
食事制限と運動で頑張っている。
あと2kgまでこぎつけた。これなら行けそうだ。
だが山梨に旅行に行き、ほうとう食べたら2kg戻っちゃった。
あと4kg落とさないといけません。今朝は卵しか食べてません。
私も落語研究会だったら食事抜くなんてしません。気合入れた高座を務めます。
でと今日は無料ですから。お客さんのハードルも低いですから。
まずはリクエストのあった噺を、と断って、あまりやらないらしい宗論。
芸協で聴くのはほぼ遊雀型だ。
喜太郎さんのもルーツは一緒なんだろうが、どことなく違う。やはり古典を掛けても新作派。
白百合女子学園でなく、「芸術協会だったら女の噺家みんな妊娠してるじゃないか」。
息子が答えて、「芸術協会にはわけありの芸人しかおりません」
番頭が、アラーの神に誓っている。
続いて、R-1グランプリの話。この大会のRは落語のことですから。
第1回はちゃんと高座が作られてたんです。
毎年出場してまして。このたび予選1回戦を突破しました(拍手)。
いえいえ、まだ1回戦ですから。
1回戦、2回戦は2分ですよ。その際のネタを観ていただきます。
スタッフに2分計ってもらって、おそばの食べ分け。
扇子のエピソードから入る。
うまいまずいを表現するには、「旨そう」「まずそう」を口に出してしまえばいい。
旨いそばとまずいそば、そして最後に田中邦衛の食べるそば。
予選では2分15秒で舞台が暗転する。その際に「まだおそば食べてるでしょうが!」と叫んでウケたんだそうだ。
だがこの高座では、スタッフから2分経過の声が掛かってからも延々そば食べ続けるしかなく、グズグズに。
チラシの説明。
桃太郎一門会をやります。師匠もお年(81)なので、お元気なうちに一門揃おうとなったそうで。
手売りのチケットはもうなくなりましたが、メールいただければなんとかしますので。
それから無何有でやる「となりの喜太郎くん」。
じつはこのチラシ、間違ってまして。14時開演ってなってるんですけど19時です。
こうやって直接ご説明できるから持ってきましたけど。
当日料金2,000,000円って書いてるのは間違いじゃないです。
新しくしたチラシでは、20,000,000円って書いてます。
まあ、予約してくださいってことですね。
昨年もやっていたショート新作が聴きたかった。
まるで思い出せない最近の堀之内寄席の記憶がよみがえるんじゃないかと思って。
古典落語も上手い人でそれは全然いいのだけど、このあと掛けた宮戸川には、以前やはり堀之内寄席で聴いたときの感動まではなかった。
なんでだろう。
宮戸川のフリは、噺の成立について。
古典落語も、作った人がいるわけですね。
芝浜も作者がいるわけです。貧乏だったときに、ああここに財布でも落ちてればなと思ったんじゃないですか。
喜太郎さんの宮戸川は、「こちらは落語芸術協会、そっちは落語協会。入ってきちゃいけません」なんてギャグはあるが、わりと古典落語の面白さを追求したもの。
芝浜のフリは、サゲに活きる。噺家の語った噺自体を妄想にしてしまう。
今日はちょっと消化不良気味でした。つまらなかったわけじゃないが。
ダイエット中だからでしょうか。
白鳥師はドラマに出るためダイエットに励んだそうだが、腹が減って仕方なかった高座では、意外と余計な力が抜けてウケたなんて言う(腹ペコ奇談)。
次のシティアイ落語会は3月13日で、笑福亭茶光さま。
やっぱりそう紹介してました。