久々に行った亀戸のネタも2日で終わってしまって、ネタ切れ。
ちょっと思い立って、都内の「寄席の行き方」でも書いてみよう。
といっても、初心者向きの懇切丁寧なものではない。
そんなのは昔ちょっと書いた。
参考記事:丁稚の落語入門
そうでなくて、寄席への物理的な徒歩ルートについて、私が勝手に考えてみるというだけの話です。
鈴本演芸場
交通便利な鈴本演芸場は、最寄り駅がたくさん。
上野に御徒町、地下鉄なら上野広小路(銀座線)、上野御徒町(大江戸線)に湯島(千代田線)。
それよりも帰り道、外に出たら雨だったなんてときにどうするか。一度経験したことがある。
こんなときは、鈴本を出て左隣、酒悦の前に地下道のC5出口がある。ここに飛び込んでしまえば、湯島以外のすべての駅に濡れずに行ける。
新しいので綺麗だが、なにもない殺風景な地下道。でも助かった。
浅草演芸ホール
浅草演芸ホールは、西2軒隣がつくばエクスプレス浅草駅の入口(A1)。実は日本一、駅から近い寄席なのだった。
A1出口を地上に出て右へ。50メートル先を右折すると浅草演芸ホールの玄関。
北千住で乗り換えられる噺家・芸人にとってはつくばエクスプレス開通でとても便利になったらしいが、私はこの路線は使わない。
これ以外の最寄り駅はみな歩く。東武や地下鉄の浅草駅、または田原町から徒歩7分。
他に駅がないかな。
意外と近いのが、上野駅。さみしい入谷口から出て線路沿いに進み、上野の山とつながっている道路が地上に降りてくる、その手前を右折すると「かっぱ橋本通り」。
あとはなんと、演芸ホールまで一直線。徒歩19分。
落語協会の噺家さんは、鈴本と浅草演芸ホールの掛け持ちがよくある。そのとき移動手段をどうするかだが、結構歩いてしまうらしい。
ちなみに寄席どおしをつなぐと徒歩30分なので、結構遠い。
菊之丞師を夜の鈴本で聴いたとき、高座に湯飲みが出ていた。
キザっぽいのでご本人釈明。浅草から歩いてきて喉が渇いているので、と説明して飲んでいた。
夏でも歩くんだなと思った。
新宿末広亭
末広亭は、新宿三丁目駅のC3出口を地上に上がり、左へ50メートル。1位タイ。
実に近いのだが、東京メトロからこのC3出口に出るためには、一度地下通路を下に降りないとならない。下がってまた余計に上がるのは癪だ。
東京メトロや、新宿駅方面から地下経由で来る場合は、B3出口がいい。ここなら地下1階からすぐに上がれるし、道路横断の手間もない。
出たところを右手に後ろを向いて進み、最初の十字路を左折すればすぐ。
池袋演芸場
池袋演芸場はもっともよく行く寄席だが、いつも確固たる行き方がないから不思議だ。
JR利用者だけの問題なのだが、西口と北口と、どちらを使うかという話である。
どちらからでも出るし、どちらからでも帰る。
そして、その意思決定にどんなルールがあるのか、いつもまったく思い出せない。
池袋のトリはいつもすばらしいので、だいたい興奮して歩いているのだ。
もしかすると帰り道、交番前の横断歩道が赤だったら、北口に向かうのかもしれない。
国立演芸場
国立に関しては、私は少々変わったルートを使っている。
都道府県会館の場所に、9bという、南北線専用の出口(永田町)がある。南北線単独の改札につながっている、ここをよく使うのだ。
別に近いわけでもないが、非常に空いていて好き。
赤坂見附から、東京ガーデンテラス紀尾井町を抜けてくる人にもおすすめしたい。
出口を出て右に向かい、左手に四川飯店の本店を眺め、道路の突き当り、砂防会館の左手、JA共済ビル敷地内の階段を通り抜けて下に降りる。
左手をまっすぐ進むと、国立演芸場の向い。しかしここに横断歩道がない。
最高裁を警備する警官がいるので渡りづらいのだが、気を付けて渡れば道交法的にも恐らくセーフ。
極めて寄席らしくないロケーションにある寄席の、もっとも寄席を感じないルートである。
帰りは、なんとなく国立劇場の正面側から出て、皇居に沿ってぶらぶら新橋や有楽町まで歩くことも多い。
お江戸両国亭
円楽党の「両国寄席」をやっている両国亭。
総武線か大江戸線の両国が最寄り駅なのだが、私はしばしば総武快速の馬喰町駅から歩く。
意外と近くて15分程度。
両国寄席は夕方から始まるから、夕刻に通ることが多い。
途中、両国橋からはスカイツリーが見え、ヒミコなどの船も通り、なかなかオツです。江戸時代は身投げのメッカであり、実際にここが舞台の「身投げ屋」なんて楽しい噺もある。
江戸時代の両国橋は若干南寄りであったが。
途中、ももんじ屋がある。猪肉など食べさせてくれるお店、
しばしば店頭に猪がぶらさがっている。
付近は吉良邸や、相撲発祥の地回向院をはじめ、ちょっとした観光スポットが目白押しでもあります。