正太郎 / 町内の若い衆
緑君 / 明烏
昨年1月に初めて行った、池上の銭湯「久松温泉」の落語会「月例らくご温泉」。月1回、第4土曜に開催。
相変わらず、公式サイトは2014年から更新されていないままである。もうとっくに真打昇進時に「ときん」に名の替わっている、三遊亭時松さんの名前が出ている。
1年振りに家族で出かけてみました。落語も楽しみですが、終わった後の、めちゃくちゃ熱い黒湯の温泉も。
昨年は出ていなかった、ポスターも表に貼ってある。
2階の休憩室が落語の会場。普段は銭湯のお客の休憩用に使われているらしい。
つ離れするぐらいのお客かと思ったら、そこそこ入っている。開花宣言後一気に寒くなった天気の割に。ただ、20人はいないけど。
今回は春風亭正太郎、柳家緑君という落語協会の二ツ目さんふたり。
落語協会の二ツ目さん、一度も聴いたことのない人というのはほとんどいないのだが、その数少ないひとりが正太郎さん。まあ、巡り合わせです。
緑君さんは、私の大好きな花緑一門の噺家。私は、この一門自体の大ファンなのである。
緑君さんの高座については、その1年前の、ここ池上で聴いて以来だ。
まず正太郎さんから。浅葱色、というと田舎侍みたいだが、その綺麗な羽織にいい着物。
和装の知識がなくて、中途半端な褒め方ですが。
この会、もともと毎回のお客が5~6人くらいだったそうなのだが、昨年メンバーを追加し、ちゃんとチラシを刷って宣伝するようになったので、増えたそうで。
チラシも大事だが、噺家さんの努力でもって公式サイトの情報が更新できないものかなあ。
正太郎さんは、第一期からのメンバーだそうな。緑君さんは二期目。
らくごカフェ特別版、武道館での祭典のマクラ。落語はできず、正太郎さんは得意の似顔絵を披露するだけ。
らくごカフェ、8千人入って満員。どういうカラクリかというと、らくごカフェの館長は國學院大學のオチケン。その伝手で、さだまさしを呼んだため。
正太郎さんも國學院のオチケン出身。
武道館のトリは志の輔師。会の後、らくごカフェに戻っての乾杯まで付き合ってくれた。
その志の輔師の似てない物まねを披露する正太郎さん。
真似をしても失敗するものですと、かなり強引につなげて、小噺ふたつから町内の若い衆へ。
トドみたいなおかみさんが、なんと亭主より低い声を出す。落語は複数の登場人物を演じ分けるものだが、そんな描き方をしても女に見えるのは、三遊亭遊雀師を見ればわかること。
もともとおかみさんの悪態のキツい噺だが、正太郎さんのおかみさん、その中でもかなりキツい。
相当キツいのだけど、そこがまた、なかなか楽しい夫婦ではないか。