続・丁稚の落語入門(寄席に安く行く)

久々に落語入門・寄席入門の続きを。
今日はひとつ、合法的に寄席に安く行く方法を研究してみます。
このブログは、日ごろから寄席の料金についてやたらと触れている。そんなこと書いている人を他にお目にかかったことがないので、私はよほどのケチなのかもしれない。
「あかにし屋!」
掛け声も飛んだりなんかします。アカニシ(赤螺)は、一度フタを閉じるとなかなか開かない貝。

まあ、ふところ寂しい中でやりくりしているのは事実である。
寄席ではないが、タダ落語も大好き。昨年タダ落語に五度行った。
タダ落語は別にすると、まずそもそも安い寄席というものがある。

《500円》

  • 神田連雀亭「ワンコイン寄席」 (毎日・各派二ツ目)
  • 鈴本演芸場「早朝寄席」 (毎週日曜日・落語協会二ツ目)
    (※2018年11月に休止)
  • 新宿末広亭「深夜寄席」 (毎週金曜日・落語協会と芸協二ツ目)

《1,000円》

  • 黒門亭 (毎週土日・落語協会) ※半券10枚で1回無料
  • 亀戸梅屋敷寄席 (月13~14回程度・平日昼間・円楽党)
  • 神田連雀亭・昼席 (毎日・各派二ツ目)
  • 池袋「福袋演芸場」 (祝日朝・落語協会二ツ目)

この辺りは嬉しい寄席。時間は1時間~2時間。
当ブログでもたびたび取り上げている。安い分時間は短いが、それもむしろメリットだと思っている。貧乏暇なしなので。
深夜寄席は行ったことがない。ライフスタイルに合わないので、たぶん今後も行かない。鈴本と違い、芸協の芸人さんも出るけど。
福袋演芸場は、私のホームグラウンド池袋で旗日にやる会。一度行かないといけない。
真打が出るのは、黒門亭と亀戸だけである。だが、二ツ目も面白い。
掛け持ちの材料に使うのもお勧めである。早朝寄席→黒門亭なんてのはゴールデンロードだ。
黒門亭をやっている、落語協会2階でも落語会を開催するが、それもほぼ1,000円。
寄席の外も含めると、他にも定期的にやっている1,000円程度の安い会はいろいろある。二ツ目さんの会が多い。

次に、都内の寄席に安く入る方法を。都内の寄席は4軒。

  • 鈴本演芸場(上野)
  • 浅草演芸ホール
  • 新宿末広亭
  • 池袋演芸場

これに国立演芸場の定席(1~20日)を加えることも多い。他にも、永谷商事の「お江戸○○亭」が3軒。

浅草は、読売新聞を取っているともらえる、タダ券のメッカ。有料入場者よりタダ券の方が多いというのは本当みたい。
うちは読売ではないので詳しいことは知らない。2月16日で招待券の有効期限が切れるらしく、現在ヤフオク等で投げ売りしている。
チケットショップにも結構あるみたい。

池袋以外の3か所、それから国立演芸場の定席もだが、月刊誌「東京かわら版」を持っていると月一回に限り割引で入れる。
かわら版の該当ページを開いてテケツに出すと、スタンプ押されて返ってきます。
国立は200円引きで、それ以外は300円引き。
ちなみに東京かわら版は定価500円。
鈴本など、2,800円から300円引きだから結構安くなる。浅草・新宿は定価3,000円からの300円引き。
国立演芸場の定席は2,100円と、もともと安いところ、さらに200円引いてもらえる。

あとは、各寄席において安い料金体系というものがある。
新宿・池袋はシニア割引がある。
上野広小路亭などは、芸協の定席、立川流の定席ほかいろいろな番組を開催しているが、シニアはだいたい1,500円だ。だから年金生活者が集結している。
それから、入場する時間帯によって割引になることがある。
当然ながら、入れ替えのない寄席の場合は夜席に限る。
この、途中入場割引について、公式サイトやかわら版にはっきりと掲載されているのは浅草、新宿と国立演芸場だけ。
浅草は午後6時から2,300円、7時から1,800円。
新宿は午後6時から2,500円、7時から1,500円とそれぞれと段階的に下がる。
国立は仲入り後3割引き。
東京かわら版割引は、さすがにこういう割引料金に対しては使えない。
私は毎月かわら版買っているので、国立演芸場の定席に関しては「頭から1,900円、仲入りから1,470円」と理解している。
鈴本・池袋についてはどこにも書かれていない。鈴本など入れ替え制なので、昼席も途中割引やっているのは確かだがいくらだったか? それほど安くならなかったような気がする。この部分、間違いない情報を得ましたら修正します。

浅草と新宿、それから池袋の上席・中席については入れ替えなしである。昼の部から通しで夜の部までいていい。
これに通しで参加するのが、もっとも安く寄席を楽しむ方法かもしれない。寄席二回分聴けるわけだから。
私はそこまで長い時間寄席に居続けたことはない。一度、家庭を無視して長く居座ってみたいものだ。まあ、10年後には間違いなくやってるだろう。
あまり知られていないと思うが、お江戸上野広小路亭で開催している、各派混合の「しのばず寄席」。これも、月二回程度昼夜連続開催の日があり、そのときは居続けが可能である。

安い料金があれば、いっぽう高い料金もある。
正月の初席、二之席は高い。浅草・池袋は200円増しだが、上野・浅草は500円増しだ。
GWの上野も高い。番組は豪華だが、ちょっと行きづらい。

最近まで知らなかったのだが、お江戸上野広小路亭でも割引券が出ている。これは場内に置いてある「したまち台東芸能文化」というリーフレット。
これを活用すると、シルバー、前売りと同様の1,500円で入れる。一般は2,000円。
台東区役所関連施設にも置いてあるらしいが、調べたらWebにもリーフレットがアップされている。
今まで損した。今年はこれを持って広小路亭に行きまくってやる。

最近もレビューをしたが、お江戸両国亭で月の前半開催される「両国寄席」でも隠れ割引があるのはご紹介した。
「○○師匠を聴きにきました」で、1,500円の料金が、前売りと同じ1,200円である。
なんかこれ、ブログに書いていい内容なのかいささか不安。三遊亭竜楽師匠のフェイスブックに書かれていたので別にいいのだと思うのだけど。

因果なことに、割引料金が乏しいのが、私のホームグラウンド池袋演芸場。
大人2,500円(下席昼席は2,000円)と他より定価は安いのだが、これはかわら版割引を活用した鈴本の料金と同一である。
それでも、子供が大人とセットで1,000円になるのは大きなメリットで、子連れにはありがたい。なんで都内随一の好事家の揃う寄席が、子供に優しいのか謎だけど。
池袋に行くときは、主任の噺家さんの公式サイトやツイッターを巡回し、割引券を探すことにしている。
昼席に行く時でも、夜席の主任の師匠の割引券を探す。
例えば今月、柳家一琴師が下席の主任だが、師は割引券を出している。これで200円引いてもらえ、1,800円となる。このぐらいの料金だと、とてもリーズナブルな気がする。

作成者: でっち定吉

落語好きのライターです。 ご連絡の際は、ツイッターからメッセージをお願いいたします。 https://twitter.com/detchi_sada 落語関係の仕事もお受けします。