落語協会秋の真打、昇進後の名前が決定

おかげさまでアクセスは非常に多いのに、ネタ切れで更新遅れましてどうもすみません。
深夜に更新し、明日は恐らく休みます。休みは11月2日以来となる。
そこそこ頑張っているではないですか。
年末に、平均アクセス1日140と書いたのだが、今や170に迫っていますよ。
ネタ切れでいつかバブルが弾けるんじゃないか。華麗に咲く花なら華麗に散っていけ。

ネタ切れといっても、何も書かなかったわけではない。結構書いたのだけど、まるでつまらないので結局ボツにした。
気に入らない茶碗を叩き割る陶芸家みたいだろう?

とにかく、やっとこさネタを見つけました。

落語協会は3月下席の鈴本から真打の披露目。春風亭柳枝の復活(正太郎改メ)などが話題だ。
その次の、秋の新真打4名の名前が決まったそうで。
この4人については、私は大いに着目しているのです。全員の披露目に行きたい。

  • 志ん吉 ⇒ 古今亭志ん雀
  • 小んぶ ⇒ 柳家さん花
  • 緑君 ⇒ 柳家緑也
  • 柳家花いち (変更なし)

志ん雀は、志ん吉さんのツイッターによると、師匠(志ん橋)が考えたそうで。
二ツ目になる際、すでに師匠から提示された候補にあったが、真打っぽいから選ばなかったそうだ。
こういうのはよくある。
大きい名前だったらいいやというものではなく、東京には名前を徐々に大きくしようとする発想がある。
志ん吉のほうは、先に何人も名乗った名前。この名を選んだから、「新吉」が主人公の「紙入れ」を手掛けてるんじゃないかと思うのだ。
雀の字を使う噺家は、東京には多くはない。
落語協会では、林家正雀、桂文雀。
芸協では三遊亭小遊三一門に、圓雀と遊雀がいるくらい。
上方では、なんといっても桂枝雀がいた。直系では5人の弟子が雀を名乗っている。
そのひとり、雀三郎師の弟子も雀を付けていて、雀太師などがいる。
あとは林家染雀という人がいる。姉様キングスで知られる男の噺家。

「志ん雀」はどこにアクセントを置けばいいのだろう?
冒頭高じゃないと思う。「貧弱」と同じか?
「古今亭志ん雀と申します。こないだ貧弱って呼ばれましたけど」というのが、昇進後想像されるツカミの挨拶。

「小んぶ」で真打はまず考えられないので改名必至と思っていたが、「さん花」という名。
本人がつぶやかないので、情報がまだほとんどない。
地味な名だな。でも、自分で大きくしようということなんでしょう、きっと。
一緒に昇進する花緑一門2人に、名前が寄ってしまう印象もあるのだが。
真打になってはじめて師匠の「さん」の字を付けるわけだ。珍しいパターン。
柳家はなにしろ名前がない。だから、真打昇進の際もオリジナルの名前を付ける人が多い。
この点は、まもなく昇進の小太郎(㐂三郎)さんと同様。

「さん花」もアクセントがわからない。
「酸化」「参加」と同じじゃないかな。
「お客さまもボーッとしてちゃいけませんよ。積極的に高座に『参加』してください」なんて言うのかな。
あんまり面白くないね。

花緑一門の2人については、落語会のトークでこの話題が出たこともあり、非常に気になっていた。
緑君さんはキラキラネームだから当然替わると思っていた。
緑也というのも、二ツ目っぽい名前の気もするのだが。春風亭三朝師は二ツ目時代朝也だったし。
落語協会の真打で「也」の字が付くのは三遊亭金也師だけ。
歌舞伎の尾上松也にあやかったのでしょうか。

松也と同じく、緑也も平板に読むのだろう。冒頭高ではないはず。

そして、結局名前が変わらないのが柳家花いちさん。
彦いち師もいることだし、真打として別に悪い名前ではない。
だが「松柳亭鶴枝」になって欲しかった気もちょっとする。これは、尾藤イサオの父君も名乗った由緒ある名なのだか。
違う亭号を名乗ると、地方に行った際に誰の弟子だか説明が面倒というのもあるみたい。
まあ、兄弟子は台所おさんだけど。

とにかくも、3人の上手い噺家が改名で、1人のクレージーな噺家がそのままの名前ということです。
上手い人もクレージーな人も、楽しみにしています。

作成者: でっち定吉

落語好きのライターです。 ご連絡の際は、ツイッターからメッセージをお願いいたします。 https://twitter.com/detchi_sada 落語関係の仕事もお受けします。

2件のコメント

  1. お久しぶりです。うゑ村です。

    志ん吉さんが志ん雀という名前になるのは個人的には予想外でしたね。9代目と8代目の古今亭志ん馬師匠が志ん吉を名乗っていたので志ん馬を継ぐのかなと思っていました。

    ともあれ新たに真打ちになる4人が上手くいくといいですよね。

    1. そうですね。志ん馬は確かに不在ですね。
      志ん松、始といったあたりに可能性があるのでしょうか。

コメントは受け付けていません。