仲入り後は三遊亭兼太郎さんから。
最近、軽さ全力路線を爆走中のこの人が実に楽しみ。
軽いので何も残していかないのだけど、残さなかった事実がしっかり残る。
一皮むけた印象である。
登場時、天井に頭がつきそうという出のギャグをやろうとしたところで、お客にメクリが替わってないのを指摘され、まず替える。
今日は「ろう」が4人集まりましたと、この人だけ触れる。
私の親には、「生きてさえいてくれたら何をしてもいい」と言われました。なので「噺家になりたい」って言ったら親から「殺すぞ」って言われました。
マクラまだあった気もするが、なんだったか。
いずれにしても親子関係から、宗論へ。
これもまた、実に軽い。
もともと小品だから、いかにアクセントをつけるかが普通のテーマだと思うが、兼太郎さんは大きなアクセントをつけない。白百合女子学園とか入れない。
軽い噺が軽いまま終わってしまうのだが、それが最高。終始楽しさだけ伝わってくる。
悪い要素がないので、最終的には貯金がたまるのだ。
来日した神父の名はツンパ・デルコンクイ。
親父から、ひっくり返したらパンツクイコンデルじゃないかと。
こんなギャグも、アッサリ入れて駆け抜ける。
親父に、右の頬を打たれれば左の頬を出し、さあおぶちなさい。直ちに左を打たれる。
「親父にもぶたれたことないのに」。
このガンダムネタ、わりと演者にだけ人気ではないか。客にウケてるところはあまり見ない気がする。
だが、欲のない兼太郎さんだと、意外と楽しい。
落語でもお笑いでも、ウケてやろうという性根が見透かされるとだいたい外れる。執着を捨ててからウケるようになるのだ。
番頭も若旦那の味方で、お前も仲間かと旦那に問われ、「イエース」。
やり逃げのようなサゲも、力が入らないから楽しい。
トリは二ツ目になって初めて聴く三遊亭萬次郎さん。
六代目円楽最後の弟子。
「私がトリを取らせていただきますが、そんなに長くはやりません」
ホントに長くはなかった。20分くらいか。
昨日、今日に備えてもう寝ようと思ったら、鳳月アニさんから電話が掛かってきました。朝まで付き合いました。
鳳月アニさん、私の師匠(萬橘)より一つだけ年下で。私の師匠選びは間違ってなかったと思いました。
と、よくわからんマクラ。
円楽門下の二ツ目は小円楽門下に収まったが、前座だった楽太さんだけ萬橘門下に移り、昇進で萬次郎になった。
本編は蒟蒻問答。
桂竹千代さんが17分ぐらいでこの大ネタやってて驚いたが、萬次郎さんもそのぐらい。
上州安中の説明が入らず、坊主になる八五郎の背景もことさらに触れないのが理由だろう。
寺の備品をバッタに売ろうとする場面は入っていた。
なにせ短いので退屈する場面がないのはいい。
今日のところは正直よくわからなかったのが本音。大ネタ聴くのは初めてだし。
とはいえ、なんだか素質を感じないでもないのだ。
気負ってないのがそう思わせる。勉強して一生懸命頑張ってますよという雰囲気は出さない。そんなもの出しても客には関係ないし。
登場人物の描き分けも自然。
権助を描こうとして、自分のニンにないのでひたすら頑張っちゃう若手っていますよね。特に女流が危ない。
亀戸では聴けるだろうから、また見つけて聴いていくつもり。
いったん駅前に戻ってマクドナルドで「上」を書いた。
さっそく男性トイレ行ったら、座り便器が1台。便座がびちょびちょ。
要するに、便座上げずに立ったままやっつけたんだろう。平井イズム。
なんで俺がと思いながら、便座クリーナーで便器と足元を拭く。こんなままで出るほど私は厚かましくない。
そして記事書き上げて、もう一度トイレ行った。
またしてもびちょびちょ。
また拭いた。
タワマンの裏手に立ち小便禁止と貼り紙あるし、平井恐るべし。
もっともうちの近所のマックでも、衝撃の小便してるジジイを見た。
二重扉で、個室の便所のドア全開で、立って用を足している。表から(通る女性からでも)は、ガラス窓を通し丸見え。
やはり便座を上げずに発射していた。
オーケーのそばの電柱に立ちションしてたジジイもいたし、うちの近所も似たようなもんですな。
落語の話のついでにしては、品がなくてすみません。
その後再度圓蔵亭方面へ戻り、コモディイイダで買い物した。
このスーパーはいつ行っても素晴らしい。
平井を見直して、家路につくのであった。