落語界には常に事件が起きているのだが、その後どうなったのだろうというものも多い。
春風亭かけ橋の芸協移籍みたいに、決着がスッキリするものばかりではないのである。
今日はそんな「その後どうした」を集めてみました。
別に関係者でもなんでもないから裏事情などなにも知らない。私も一緒になって、どうなったのと疑問をぶつけるだけだ。
三遊亭天歌の師匠提訴
落語協会の二ツ目、三遊亭天歌さんが師匠と協会を訴えた(らしい)というのが、今年2022年の3月のこと。
あれから半年、まだ裁判やってるんだろうか。それぐらい掛かって、別段不思議はないけれど。
天歌はその後一切活動をしていない。ブログやツイッターの更新もない。
いったいどうしているのだろう。
昨日新宿に用があり、冷やかしで末広亭の前まで行ってみた。訴えられた師匠、圓歌の名前が夜席主任として大きく掲示されている(末広亭は幟はない)。
大好きだったこの師匠については事件以降、なんらプラスの関心がなくなってしまった。
その話芸の秘訣についてもたびたび迫ってみたものだが、もはや聴きにいく気にもなれぬ。
結局、人を支配することしかできないいびつな人格なのだという結論。そして、師弟関係の破綻を繰り返していながら学ぶことができない残念な人。
裁判で和解するとしたら、落とし所は慰謝料支払と、天歌の廃業というところだろう。
引き取り手がいれば、別の一門で再起するという可能性もなくはないが。
新作つながり、一字違いの三遊亭天どん師のところなんてどうでしょうか。後付けで天どんの「天」の字をもらったようなことにして。
天歌さんは40歳であり、かけ橋方式でもって芸協に再入門することはできない。
天歌さんの、師匠を訴えるという掟破りの行為には深く同情はしている。
ただ私的には、悪いけどその才能を惜しむというほどでもないのだ。二ツ目の間で人望はあるみたいだけども。
上方落語のセクハラ訴訟
パワハラがあればセクハラもある。困ったものだ。
セクハラ訴訟のほうも、まるで音沙汰がない。
報道されたのが昨年7月。裁判はどうなんだろう。すでに和解しているのかもしれない。
大きく報道された事件であっても、プライバシー保護もあって尻つぼみになることは多い。
被害者の名前が伏せられているのは当然だが、Web上では早い段階から明らかになっている。
被害者女性はすでに活動していないようである。復帰するのかどうか。
加害者男性は普通に活動している。まあ、事件は一生ついて回るとは思うが。
木梨憲武の志らく弟子入り
これももう、すっかり古い話。事件というわけではないのだが、その後どうなったの典型例。
もう2年前のこと。
NHK演芸図鑑で、トークゲストに来た木梨憲武が正蔵師に無礼な弟子入り志願し、断られて今後は志らくに弟子入りしたという。
まあ、茶番であるからその後などどうでもいいものではあるが、本気にしていた人も多数いるだろうに。
2年経ったが、志らく・木梨二人会が開かれる予定すらないようだ。弟子らしいことを一切しないのは最初からわかりきっていることで、とやかく言うものでもない。
弟子入り志願しているのに、「直さないでくれ」とわけのわからないことをカメラの前で宣言する、頭のネジの外れた男。
噺家生命を掛けても闘っている二ツ目がいるいっぽうで、芸能界で一応の成功を収めたオヤジがたわごとを吐いている。双方はまるで関係ない話だが、同じく「弟子」というキーワードを使っているのであった。
それにしても木梨、演芸図鑑と笑点とで、漫才「梨とりんご」の収録をしたことを語っていたが、結局どちらもお蔵入り。
NHKのほうは、単純に出せるデキではなかったからだと思う。だが笑点のほうは、余計なことを語ったからお蔵になったのではないかなと想像する。面倒くさい人。
漫才に駆り出されたハイヒールリンゴ姉さんはいい面の皮だ。
木梨という人が傲慢だと思うのは、突き詰めてきた話芸もないのに、伝統芸能に自分のスタイルが適合すると考えたことである。
別の体系にも乗っていないものが、通用するはずないので。傲慢というより、認知が狂っている。