三遊亭天歌の師匠圓歌告発、ついにメディアに掲載

緊急事態なのでキングオブコントは中断しまして。アクセスはかなりよかったのですが。
そして、午前7時を待たずアップします。
12日の朝7時に、こんな記事がアップされた。

落語界の名跡「三遊亭圓歌」の”壮絶暴言&暴力”を弟子が実名告発 (FRIDAY DIGITAL)

天歌ブログによると、これから本格的な訴訟ということで。今まではジャブの訴訟だったのか。
この訴訟が和解に至らず、膠着した状態を打破し、続きを有利に運ぶための記事ではないかと推測する。
にっちもさっちも行かず、もはや師匠に社会的制裁を与えるしかないということでは。
大成功。とりあえずはよかったね、天歌さん。

さっそく、私の記事にアクセスが集中し出す。
想像を駆使し書いたことはおおむね間違っていなかった。どの立場で書くべきだったかも含めてだ。
落語界になにかあると、当ブログの記事のなにかしらがヒットする、そんな関係になっている。
10月5日にアクセス976という新記録が出たばかりだが、昨日の昼にもうこの数字を塗り替えてしまった。
最終的に2,000を超え、PVも6,000超え。
bot訪問は抜いているので真水の数字である。

今回は私も、Yahoo!ポータルで先に知って内容に衝撃を受けた次第。

しかし加害者である師匠、こちらの想像を軽く超えてひどい。パワハラを通り越し、暴力と因縁そのもの。
六代目笑福亭松鶴だって、こんなえげつない暴力支配などしてこなかった。だから今でも弟子たちが懐かしく振り返るのであり。
大事なことをひとつ。こんな暴力支配による修業を終えたとて、いい噺家にはなれない。暴力の先に待っているメリットはなにひとつないのだ。
この師匠は「壮大な勘違い」によって、いい噺家を育てる方法論を誤っている、そういうことではないので、誤解なきよう。
弟子なんて、自分の欲求を満たす駒に過ぎないという、支配欲の肥大したモンスター。
支配のためなら、あらゆる因縁を駆使して止まない化け物。

詳しい嫌がらせの時系列が出ており、ああ、あのときの高座の天歌さんはこんな精神状態だったのだなと振り返ると切ない。
この2019年5月の私の記事なんて、資料的価値があると思う。
圓歌襲名初日に師匠は謎の激昂をし、翌日に破門を告げたとニュース記事にある(2019年3月21日)。
この後天歌さん、しばらく高座に上がれなくなったとこの黒門亭で語っていた。
本当に苦しい状況で、師匠について語れることだけを客にポツリ話したのだなあと。

「師匠が白と言えばカラスも白い」的な価値観をいまだに持っている落語ファンも、悲しいことに多い。実際にはこれ自体が事実に反するのだが。
だが今回ばかりは、そんな古い落語ファンもドン引きのようだ。
天歌さんが師匠と協会を訴えた半年前とは、だいぶ温度差を感じる。
証拠も出揃っているようで、もはや双方の意見を聴いて判断する必要もない。

師匠、圓歌は紛れもなく異常だ。
やすし、紳助並みの人間性。
人を支配する欲求で人間ができている。
最初に事件を取り上げた際、私はさらに次のように書いた。

だがこんな事件があると、家庭だって実のところどうなんだろうと思う。
仮に家庭が本当に平和であったなら、それは弟子の犠牲の上に成り立っているのではないだろうか。

こうなると、家庭もひどい状態に違いない(一見平和に見えたとしても)。娘も息子も寄り付かないかもね。
最近、困った家庭の話を趣味で集めており、この分野に関する仕事も手掛けている。
なので、ひどい人間の家庭についても気になるのだ。
圓歌は、自分の家族も支配する男で間違いない。記事からも、おかみさんに対するモラハラが読み解ける。
師弟関係における「破門」と同様、「離婚だ」と叫んでかみさんを支配したりしてそう。
モラハラ男の手口なんて、シンプルなんだ、だいたい。
余計なお世話なのはわかっているが、おかみさんにも熟年離婚を本気でお勧めします。今回の記事がいい資料になる。
モラハラ男が支配をやめることはない。あきらめて無になっているのでないなら、他の選択肢は逃げることのみ。
漫談でもって、新婚時代のおかみさんの天然振りを語っているが、今思うとあれもモラハラ。

先代の高めた圓歌の名前もすっかり汚れてしまったものだ。
返上して鬼丸にでもやるか。それじゃ同じだが。
「母のアンカ」も、人情噺としてうす汚れてしまった。もう聴けたもんじゃない。

半年前に圓歌に「カウンセリングを受けたほうがいい」とも書いたが、これは冗談でなく本音。
自分が異常な人間であることに向き合い、残りの人生をこれとの克服に費やさないと。
天歌さんの親を恫喝するという態度も、さもありなん。

しかしなあと思う。
市馬会長も、乃ゝ香(佑輔)救済に乗り出すのもいいけども、こんな事件があったのならもっと積極的に動いて欲しかった。
理事を下ろすことぐらい、できなくはないだろうに。
これが芸術協会なら、こうはなっていない。そもそも芸協では事件が起こらないと思うが。
芸協なら、ちゃんと理事会を開いて平会員降格なり、謹慎処分なりを下していると思う。
前座のいじめ問題に積極的に乗り出し、追放処分で終えているぐらいだ。同じ状況でもそれぐらいするだろう。
円楽師の望んだ協会の統一は、こんなところからも問題があることがうかがえる。

続編も書くつもりだが、今日はいったん店じまい。
天歌さんはyoutubeで今日語るそうだが、すぐには視たくない。
キングオブコントの続きもあるし、それに現場にも行ったのでそちらを先に出す。
スキャンダルだけでなく、楽しさ溢れる現場の記事もどうぞよろしく・・・

作成者: でっち定吉

落語好きのライターです。 ご連絡の際は、ツイッターからメッセージをお願いいたします。 https://twitter.com/detchi_sada 落語関係の仕事もお受けします。

8件のコメント

  1. こんにちは。
    このニュースが出た時あまりの凄惨な内容に言葉が出ませんでした。
    この一件が落語界全体にとって良い方に作用するのかはたまた悪い方に作用するのか…

    1. いらっしゃいませ。
      一般人からすると、「徒弟制度を踏まえないとプロになれない閉鎖的な業界だからこそこんなことになった」なんだと思います。
      私がいつも思うのは、文楽志ん生時代のように、師匠を変えることがわりと簡単だった時代に戻らないかなと。
      外に開いていないからこそ、圓歌のようなモンスターが生きていけるということもあるので。

  2. こんにちは。YouTube にアップされた 天歌さんのコメントを聴く限りでは、彼は「破門」か「廃業」かの扱いに拘っているように感じます。
    ファンとして部外者である私の眼からは単に咄家を辞めるだけなら、何れも同じように思われますが、彼は円歌師から「破門」してもらった後、落語界に残って他の一門・他協会に入って出直したい気持ちが強いのではと思います。ただ訴訟も辞さないという今般の行動にまで進むと、再出発もかなり困難になるかと…。
    かつてS遊亭Y雀師のケースとは逆に、彼の側が師匠からの暴力・暴言に曝されていた面では同情の余地はありますが。

  3. 更新ご苦労様です。

    ネット上の不確定な噂なので眉唾ものではありますが先代の圓歌師匠からあの一門はハラスメントがあったというのを見たことがあります。先代の圓歌師匠が女流の孫弟子にセクハラしたとか他の団体に移ったお弟子さんにしてもパワハラがあったとかそういった感じのことですが

    いずれにしても当代の圓歌師匠も追放(廃業)も視野に入れた何らかの処分を受ける必要はありそうですね。それが当人のため、弟子のため、そして今後の落語界のためになると思います。被害を受けた天歌さんも他団体移籍でもいいので常識のある師匠のところで落語家をやり直して欲しいですね

    1. 先代がクソ坊主だったのは事実だと思いますが、いっぽうでは歌武蔵師の入門の経緯とか涙なしに聞けないものもありますから・・・
      いっぽう、当代は師弟関係につきいい話ゼロですからね・・・
      天歌さんは、芸協が拾ってくれるというストーリーを考えました。
      40歳だから再入門は不可ですが、立川吉幸方式で。
      前座を1年務めてから二ツ目復帰し、頃合いを見て真打と。

  4. 後付で言っているみたいに見えるかもしれませんが、当代圓歌師の噺を聞いて面白いと思ったことは一度もなく、寄席などでも一度外へ出てた程でしたが、その気持ち悪さが以前出てきた天歌さんからの訴訟の話で、なんとなく腑に落ちたと感じてました。
    私も上司のパワハラ、モラハラで早期退職した身で、今回の記事のようなエピソードは身につまされましたし、その嫌な空気が高座に出ていたのかもと。天歌さんの今後も気になりますが、定吉さんも書かれているように圓歌という名前もどうなるのかが気になります。

    1. 桂さんはもともとお嫌いな口ですか。私は襲名披露にも行きましたから・・・その際に壮絶なイジメがあったなんて。
      まあ、世間はすぐ忘れるのでは。
      なにしろ桂春蝶が日本の話芸に出るくらいですから。
      でも、私は二度と圓歌では笑いません。

コメントは受け付けていません。