三遊亭好楽が40年ぶりに落語協会の定席に 本人が語った“異例の出演”の理由とは? (デイリー新潮)
帯状疱疹に加え発作的なくしゃみがひどく、とても落語には行けません。
遊雀師だったら高座途中のくしゃみをネタにしてくれる。そういうものじゃないですね。
うちでネタを作ります。
先日の三遊亭楽㐂廃業と同じく、ヤフコメがネタである。
私は左翼文化人ではないので、ヤフコメを目の敵にはしていない。
私はむしろ、キャッシュレスコラムの内容がYahoo!に転載されていた頃、わけのわからない誹謗をたびたび受けた被害者側だが、それでもなお。
ヤフコメの是非はさておき、世間の共通認識が変なほうに進んでいるときは、当ブログでもって否定しよう。
きちんと書けば、世間の認識も必ず変わると思う。
楽㐂さんのときは「気持ち悪い」という私の表現を楽㐂個人に向けたものと勝手に読み込み、ツイッターでエキサイトしてたバカもいたけども。
先日も触れた、「三遊亭好楽浅草定席に出演」という、なかなかエポックなニュース。
2月中席であり、今日から始まります。
エポックなのはいいのだが、ヤフコメが暴走気味。
暴走と言っても、過激な書き込みがあるわけではない。だが薄い知識しかない人たちが、集団でなんとなく間違った方向に進んでいるのは看過できない。
好楽師がようやく出ることになったが、それを喜ぶかと思いきや、落語協会や寄席はなぜにそこまで意固地なの、という方向に意見が向かっている。
集団暴走は恐ろしい。元の記事に書いてないことまで勝手に読み取るのであった。
こんな意見ばかり。
- なんでもっと仲良くしないのだ
- なんで昔の分裂を引きずるのだ
- いまどき別れてやってる時代じゃない
- 寄席で修業していないメンバーの合流は難しいだろう
そもそもニュース自体の締めくくりも、誤誘導気味。
「円楽一門が寄席から離れて45年。春を待たずに雪解けとなりますか……」
「雪解け」というのは、常時チャンチャンバラバラやりあっているときに使う言葉だと思うのだが。
好楽師の所属する円楽党が、落語協会と今でもやりあっていると、そう思っている人もいる。
林家九蔵事件というものはあったが、あれば「好楽vs.海老名」に過ぎない。
いっぽうで、好楽一門も林家に噺を教わっていたりして。
円楽師がいけないんだと思う。
落語界の現状を知らないファンが「統一」というお題目だけ耳にするようになって。
ドイツでもなんでも、「統一」といったらなんだか良さそうな響きだけど。
でも円楽師、統一のビジョンなんてなんにも持ってなかったと思う。
具体論を語ったことなどまるでなく、理念だけの人だった。
単に、芸術協会への合流が否決された過去から、なら見てろ、とお題目を打ち出しただけじゃないのか。
博多でさまざまな噺家を呼んだ落語会を作ったって? その功績は否定しない。
でも、それはプロデューサーやプロモーターの仕事であり、協会統一とはさして関係のない話だ。
協会の統一とは、つきるところ寄席の問題であって、外でやる落語会とつながる話でない。無理に結び付けていただけだ。
今回のニュース、「好楽師たちが落語協会への合流を望んでいる」という、ない大前提を、勝手に読み込む人たちがいるのである。
そして、両国や亀戸で円楽党が「寄席」を開催していることは、都合よく忘れている。
「寄席」という言葉も確かに曖昧ではある。四場を指すことと、国立を含めたときと、両国など永谷演芸場を含めたときとがあるから。
きっと、「統一」はいいことだから、心ある人はみんなそう考えているはずだし、そうならないのは利権を持っている人がいるからに違いない、そんな妄想をたくましくしているのだろう。
まあ、海老名家が利権を握ってるんだろうと思ってる人は、ヤフコメに書かれてなくてもいそうだけど。
小朝師が、せっかくだからと好楽師にも声を掛けた。盛り上がるから、ということだろう。
好楽師が乗っかって、浅草演芸ホールも認め、協会がOKを出した。
番組が面白くなってよかったね、というだけの話。
なんでここから、好楽師が一門引き連れて協会に戻るストーリーができあがるんだ。
好楽師も、円楽師ほど勝手な画は描かないけど、団体を集約していきたい意思はある。
だから池之端しのぶ亭も、全協会、団体に開放している。落語協会や芸術協会の人が、自分の会を開いたのは見たことないが。
芸協の寄席にはゲスト枠があって、円楽党の人気者も出ている。これには、席亭の意向もあり、紆余曲折あっての産物。
いっぽう、落語協会員は数も多いので、ゲスト枠がなくても番組は作れる。
この状態において、出番を確保しなければならない協会員を差し置いて、ゲストを呼ぶことはしづらい。
これを、利権ととらえる? 協会なんて、寄席に出るために所属するものなのだが。
円楽党のほうについても、「小さい組織だから潰しちゃえ」と。知りもしないで思い込んでいるのも失礼極まりない。
立川流と異なり、円楽党では会員の人数のわりに、結構な数の寄席がある。
両国寄席が毎月15日、亀戸梅屋敷寄席も同じぐらい。
好楽師だけでなく、兼好・王楽・萬橘といった人気の噺家もまめに出演している。
そういう大前提を無視して、落語協会が吸収してあげてくださいなんてよく言えるな。
円楽党の前座さんも、いい修業ができている。前座の数が少ないのは困るが、その代わり高座にたくさん上がれて、上達が早い。
ちなみに両国寄席には、落語協会の噺家は少ないが出演している。
もっともそれを知ったとして「落語協会は円楽党を拒絶しているが、逆はそうじゃない」と勝手に捉える痛いヤツもいるかも。
立川流はやや特殊だが、現在の落語界、私の目から見ると非常にフレキシブルに見える。
そして、ここまで来るにも歴史もある。
現状の枠組みのまま、落語界を発展させていく方がずっと効率的だし、建設的だ。
その先に、「そのほうが利便性が高いから統一」ならいいだろう。
だが、統一だけ叫んでいる人はもういない。
これぐらい書いとけばいいかな。
ちなみに私は、協会統一に真っ向から反対しているわけではない。
芸協に吸収合併するシミュレーションもしてみた。
いずれにしても、中身が空っぽの理念はご免こうむりたい。
統一したら、かならず寄席の出番が減る噺家が出て来るはずです。
先代の柳朝師匠の弟弟子だから是非、と「施主」の小朝師匠が呼んだのだと思います。先代を知る人もすくなくなり、話題にもなるし。
でつちさんの言うとおりで、これを機会に協会復帰なんてみじんも考えていないし、よけいなお世話だといったところでしょう。
メリットがなければ、合同はしないでしょう。噺家が一気に9割減るとかあれば、合同もあるかもしれませんが、
当面平和共存の時代がつづくでしょう。
いらっしゃいませ。
「円楽党が朽ちそうなので大きい組織(芸術協会)に合流したい」というのは、虫がいいと考える人がいるにしても理解はできます。
ですが、落語協会復帰はそもそも話自体がないですよね。
どうも、中途半端な世間は「協会は1個であるべき」という変なべき論から離れられないようで。
変な考えは壊していこうと思っています。
ボクも初日行きました。
好楽師匠のあと木久扇師匠で二人で出たり引っ込んだり面白かったですね。
好楽師匠の噺、なんて噺です?新作?
でも好楽師匠んとこ楽屋に昔の仲間が多く訪れたようで‥
出番でない方もわさわざ。
いらっしゃいませ。
好楽師がなにを掛けたか、行ってないので知るよしもありませんが。
新作はないんじゃないかと。