浅草演芸ホール7 その1(宮治の好楽介護)

しょっぱなの新宿は行けなかった。芸術協会の披露目、浅草から始動する。

今日の浅草、7〜8年前の私だったらこう書いてたかもしれない。

  • 漫談ばっかりか!
  • しかも聴いたことある漫談ばっかりだ!
  • 客も品がないぞ!
  • 子供連れてくるな! うるさくってしかたないぞ!
  • 便所に行ったら手を洗え!

でもまあ、今の私はこんなのもわりと楽しいかなと。
「寄席はつまらない」なんてネットに書いてる人も、いずれ感覚の変わる日が来るかもしれないよ。来ないかもしれないが。
披露目なんて脇の人は真剣にやるもんじゃないわけで、漫談が多くて文句を言う筋合いなどない。
だけど、浅草はもともと、なんの特別な席でなくても漫談の多いところなんで。
浅草の客にはもう、慣れた。携帯鳴らさなきゃまあいいわ。
しかし子供はうるさい。
親に「静かにね」と言われてもなお喋り続ける子供、連れてきちゃいかんだろう。退屈して開放してる2階で声上げてたようだ。
もっとも、そうじゃないかと思ったのだが竹千代師の娘さんだったそうで。口上で「パパ」って言ってたから。
微笑ましいといえば微笑ましい。
だが迷惑であったのも間違いない。
まあこんなのも、先日遭遇した廃品回収と同様「天災」として諦めるかなんて思ったら、竹千代師は天災出していた。

ちなみに長丁場なので、松のやの朝食ロースカツでご飯大盛りにした。
これを食べるとだいたい夕方まで大丈夫。
ただ、どこかで寝るのは確実。

昼席は桂竹千代、雷門五郎交互である。今日は竹千代師。
チケットは竹千代師ご本人から買っている。
11時45分開演と思ってたら、11時半だった。なので前座さんは間に合わず。
入ると「竹紋」のメクリが出ている。

他行 竹紋
一矢
転失気 鷹治
棒鱈 宮治
オラキオ
初天神 小助六
熊の皮 米福
(仲入り)
できたくん
漫談 歌春
道灌 雷蔵
北見伸&ステファニー
猫の皿 竹丸
(仲入り)
真打昇進披露口上
宮戸川 五郎
東京ボーイズ
漫談 米助
助六
ボンボンブラザーズ
天災 竹千代

 

本日は大勢お集まりいただきまして。兄弟子の竹千代の披露目でございます。
小噺をいくつか披露。
学校寄席小噺の変形で、ガテン系職場で「失礼だから笑うな」と注意があるもの。
与太郎さんという人がいますと、本編へ。
牛ほめと同様、鼻をかめ、紙がもったいなけりゃ干して便所で使え。
もうやったけど順番間違えた。

このクスグリは、腕がわかりやすいなといつも思っている。
順序間違えた説明を長々やっちゃう人が多い。竹紋さんは長々やらずにウケる。
もっとも、後の説明はややある。

おとっつぁんが与太郎に、借金取りが来るんだが、2階にいるから「出張」と断ってくれと。

これ小噺として聴いたことはあったが、これだけで下りてしまう。
え、この噺演題あるの? 調べたら「他行」と言うんだな。初めて知った。
珍しいが、でも与太郎噺としては普遍的な噺。

何せ与太郎なので、「出張」という短いワードが覚えられない。
だから紙に書いてもらってこれを読む。
だが借金取りはたくさん来る。紙が飛んでしまって行方不明。
「おとっつぁんなくなった」と一生懸命客の前で探す与太郎。

出張ってどういう意味? と借金取りに訊かれてサゲ。

続いて相撲漫談、一矢先生。
今日代演なんですよと。上野(広小路亭)に出てるんですが、あそこはお客さんいません。つ離れなんて言葉がありますけど。
急に後ろを向いて元に帰り、「昨年を振り返って」というギャグが好き。
その他ナチュラルな自虐ネタが多い。
あとは相撲取りの給料。

続いて桂鷹治さん。
私の好きな人だが、ここで寝ちゃった。
転失気、聴いたことがあったので油断した。
サゲは「屁とも思いません」。

冒頭の「我々はバカ、登場人物もバカ、お客さんも」のフリが、ますます短くなっている。
短くなってるけどもちゃんと客は笑う。
その後手短にシャレですからねと釈明するのが好き。

続いて早い出番だが、桂宮治師。
どこのどいつかわからない男に盛大な拍手をありがとうございます。
猛烈なスピードでマクラを語る。
笑点の好楽師の話。
次の問題に変わるときに、我々緊張して聞いてるわけですよ。
でも隣見たら、寝てるんですね。前日に飲みすぎたみたいで。
ADさんがカンペ出すんですよ。「好楽師匠、起きて手を挙げてください!」。
でもね、目つぶってる人に見えないですよ。
私介護のためにあそこに座ってるんですけど。好楽師匠に小声でささやきまして。

「師匠、目を明けてください」
「うーん、目が明かない」

やめちまえ!
まあ、あれだけお酒好きなんで元気なのかもしれません。

お酒でつながる棒鱈に続きます。
すごい高座だった。

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