落語協会2024年秋の新真打

「落語協会2023年秋の新真打」という記事がやたらと検索でヒットしている。ちょうど披露目の真っ最中というのもあって。
しかし自分で認めるが、この記事にはまるで内容がない。めでたさも皆無。
こんなのまでヒットしなくてもいいのになあ。
私が今回の披露目に興味を持っていないのは事実ではある。
予想に反して3人名を変えたが、そのことを付記すらしていない。

検索に掛かる記事は、AIが認めたいい記事。
だからこそ、検索すると当ブログがやたら引っかかって目障りだとか抜かすuguisu_hetakusoみたいなアホは許せぬ。
なのだが、中には当人が認めていないヒット記事もあります。

そういえば、こんな怒りの記事を書いた。怒りの方向は真逆で、むしろ当ブログを貶めたがる人のテンションに近い。

「林家つる子が抜擢にふさわしくない」と落語協会まで罵るブログを批判する

そうしたらこれを機に、批判対象のブログがその後当ブログを追い抜き、「林家つる子 抜擢」で1位ヒットするようになってしまった。
当ブログを読んだ人の、検索流入が増えたためだろう。
あれはAIの認めるいい記事だったのか? あるいはそうなのかもしれない。
そうだとして、そこに見られる論理性の破綻は許しがたいけども。
思想のほうは別に仕方ないが、でもやたらと仮想敵を作りたがる傾向はどうかとは思う。
こんなこと書くと、また順位が固定化されたりしそう。つる子さん、とばっちりでごめんなさい。
リンクを張れば検索には掛からないが、生理的にリンクなんか張りたくない。
そういえばあちらのブログの人、訪問順位が上がると嬉しそうに報告するのが常だが(これはオレもそうだけど)、今回はスルーしてるね。
そういうプライドはあるらしい。

さて、今やってる披露目のあと、2024年春がそのつる子、わん丈の抜擢披露目。
これは盛り上がるでしょう。

で、その後、抜かされ組の真打昇進が落語協会で告知されている。
抜かされ組ではあるが、むしろこれからが勝負だ。
こんなのも書いたし。

抜擢で香盤抜かれても腐っちゃいけない(上)

以下の4名。順送り。

  • 柳家花ごめ(柳家花緑門下)
  • 古今亭志ん松(古今亭志ん橋門下)
  • 春風亭朝之助(春風亭一朝門下)
  • 古今亭始(古今亭志ん輔門下)

花ごめさんを除き、あまり聴いていない。
その3人の共通点は、神田連雀亭に出ていないこと。
始さんは、師匠が連雀亭を追われた際に出なくなった。まあ、その際出なくなった人は他にもたくさんいて、朝之助さんもそうだったか。
花ごめさんはなじみの深い花緑一門なので、連雀亭だけでなく、らくごカフェでもしばしば聴いた。

志ん松さんの兄弟子、志ん雀師もそういえば連雀亭にもともと出ていなかった。
出ないのは自由だが、朝之助さんも含め、他団体との付き合いはほぼないのでは。それはあまりトレンドではない。

花ごめさんは女流ブームに乗り遅れた感がちょっとある。
結構噺に工夫を入れている人で、二度聴いた粗忽長屋は絶品でした。
ご存じの通り大変難しい噺であります。

志ん松さんは先日阿佐ヶ谷で久々に聴いた。
一緒に出ていた春風亭一花さんがあまりにも愛想がいいので、「こういう人めちゃくちゃ苦手で」と語っていたのがいたくツボにはまった。
生真面目なのに、仏のような雲助、市馬、今松といった師匠がたを楽屋で怒らせたという。
不器用な人なんでしょう。
師匠にも一度破門され、落語協会の香盤から名前が消えたという。
これは直リンクを張ってもいいのだが、どうせなら「古今亭志ん松 破門」で検索してください。順位が上がるでしょう。

朝之助さんはまだキャリア浅い頃によく出くわし、期待していた。
昨年、江東区大島の落語会で、濃厚接触者の市弥さん(現・小燕枝)の代演で久々に聴いた。
この際の近日息子が違和感大で。
ただ朝之助さん、最近「北とぴあ」で奨励賞受賞したという(大賞は芸協の雷門音助さん)。
また聴かなくてはなるまいが、いったいどこで聴けるのやら。

始さんは本当に一度しか聴いたことがない。黒門亭で。
その際は達者な人だと思ったが、パワハラ師匠に振り回され、ブログでいつも公開処刑されている気の毒なイメージしかない。
最近真打の一門離れが静かなブームになりつつあるようだが(ホントか?)、始さんもあんな師匠の元、離れたらいいのに。
次々辞めていく一門で、最後まで残ったのは偉い。
ただ、キツい一門のキツさって、あとでクソの役にも立たないというのが私の観察。

花ごめさんの師匠もスピリチュアル(本人公認)だったりしてなかなかイタめではあるのだが、しかし惣領弟子をクビにしたあとはどんどん優しい師匠になるよう、努力していたようである。
その結果、現在の繁栄がもたらされた。本当に繁栄してるのかと思う方もいるでしょうが。

うーん、今回もあまりめでたさが沸いていない記事だなあ。
でも、行きますよ。
始さんは別に嫌いじゃないけど、行くと嫌いな師匠が出てくるから避けそう。

作成者: でっち定吉

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2件のコメント

  1. 真打に昇進して需要がある噺家になっていくのかはたまたフェードアウトしていくのか気になるところではありますがそれはまだなんとも言えませんね。
    来年の落語芸術協会の新真打の御三方についてもご意見を伺いたいです。

    1. いらっしゃいませ。
      ここで取り上げた4人は、正直ブレイクはしないと思ってます。ただ細く長くは行けるのではないかと。

      で、芸協のほうですか。
      春雨や風子さんはスターだと思ってます。
      山遊亭くま八さんは、名跡をもらうのでそれで寄席の常連になれそうな。
      神田真紅さんは申しわけないですがまるで知りません。

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