高円寺・平安祭典寄席(上・笑福亭希光「上京ものがたり」※マクラです)

中2日で高円寺。
またしても高円寺演芸まつりのひとつ。
会場は線路から見える平安祭典高円寺会館。

軽業 希光
ナオユキ

わずか1時間の会である。掛け持ちしてもいいのだが、明日以降も予定があるのでこの程度でいいでしょう。
ナオユキ先生も、希光さんも半年ぶり。
これは「鶴光一門」というくくりらしい。
希光さんは大好きな二ツ目さんだが、半年前に客3人の席でもってそれはそれは詳細にマクラを書いてしまい、ちょっと気が引けて神田連雀亭などに行きづらくなってしまった。
別に、詳しく書いちゃいけないと思ってるわけじゃないんだけども。

色物が先かと思ったら、見台と膝隠しが出ている。
客は20人弱。悪くない入りと思う。
ナオユキ先生は10分以上オーバーして熱演。熱演って芸風じゃないけど。

まず笑福亭希光さん。
待ってましたの声に、一度腰を浮かして戻ろうとする小ネタ。
待ってましたもありがたいですけど、私最初なんでね。

初めてこの会場寄せていただきました。
葬祭場でやるときもあります。後ろに祭壇あったりしまして。ご遺影だけ外すんですけどね。
高円寺自体は近いので、よく呼んでいただきます。昨年もJIROKICHIに呼んでいただきまして。ライブハウスですね。
今日は自転車で来ました。なので飲めません。

この会1時間ですから。このあとまたどこかの会に行ったりとかあるんですか?
なさそうですね。この世界にいるとお客さんの立場にはなれないんで、よく知らないんですけど。

今日はナオユキさんとの会で。大先輩なんですよ。
ナオユキさんは…知ってますよね。知って来てらっしゃいますもんね。
楽屋でずっと喋ってました。
ナオユキさん、「俺どうしたらええやろ」ってずっと言ってるんですよ。
すごく売れてるやないですかって返したんですけど。
ぼくはもともと19で松竹芸能入ったんですよ。そのときダックスープってコンビで漫才されてまして。
ナオユキさんは漫才から漫談ですね。
ぼくはその後漫才やめて新喜劇に入り、今この世界です。

上京してきたのが2005年です。ナオユキさんが解散したのが2006年です。
原付バイクで上京しました。3泊しました。
名古屋と袋井と、小田原です。
あの頃はガソリンも安くて、リッター96円でした。
神奈川県警に捕まったんですよ。ほんとに捕まったわけじゃないんですが。
バス専用の左折レーンありますでしょ。あそこに入ってしまいまして。
左折したらあとを追いかけてこられて。
必死でした。
「大阪からここまで無事故で来たんですよ! もうちょっとで東京なんです! なんとか無事故無違反で到着したいんです! ぼく漫才やめて、なんとか東京で成功しようと思って!」
必死になったら涙も出るものです。泣きながら40分お願いしたら、なんと許してもらえました。
神奈川県警には感謝の気持ちでいっぱいです。
それからしばらくして県警の不祥事がたくさん報道されましたけど。
東京着いて、「トイレ共同」の案内を見て不動産屋に飛び込みました。
所持金は4万円です。
30分いろいろ見てくださったんですけど、結局一番安い部屋が8万でした。
それからすぐバイト情報誌を買って、日光のリゾートホテルに原付で向かいました。
2時間ぐらいで着くと思ったんですけど、いろは坂が。
くだり坂のバイクは、みんなVサインをしていきます。ツーリングのツーらしいですけど、ぼくは原付なんで小さくVサインです。
いろは坂にはサルがいます。
ちゃんとしたバイクはサルもスルーするんですけど、ぼくが原付でプスプス言いながら上がってくと、あいつらガードレールにこう、腕掛けて見てましたよ。

こんな話ばっかりしてましてもね。なにやりましょうか。

見台が出てましてありがたいですね。
高円寺演芸まつりに出てくる人の大部分が江戸落語でしょうが、こうして用意していただいて。
上方落語は辻芸なんですね。通りすがりの人を大声と、机を叩く大きな音で呼び止めるわけですね。
この点東京は、来てもらえますから声を張る必要はありません。
「えー、三遊亭圓朝は」(それっぽいモノマネ)
こんな感じですね。
上方ではこうです。
「ようよう上がりました私が初席一番叟、お後二番叟に三番叟。四番叟には五番叟、五番叟に~」

以前平井で聴いた際は、ちゃんと覚えてないということだったのだが、やり切った。葬礼(そうれん)がいかにめでたいかまで語りきる。
拍手。
覚え直したのか、覚えてないというのがもともとウソなのか。

これは東の旅発端という噺の導入です。
師匠の鶴光にですね、お前できるかと聞かれましたんでハイと答えました。
そしたらちづ光に教えてやってくれと言われました。
覚えてどうするんですかね。あ、ちづ光ご存じないですか? うちの一門で唯一東京弁で落語をする子です。ごひいきに。

今日もたっぷり書いてしまった。
本編は東の旅から、軽業でした。続きます。

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