池袋演芸場37 その1(三遊亭萬都「初天神」)

行きたいところはいろいろあっだが、何はさておき柳家花いち師の主任の芝居は行かないと。
日曜の池袋へ。
この芝居、古典も出してるようだ。古典も面白いので私はぜんぜん構わない。
池袋下席は値上げしている。
短い3時間の寄席で2,800円。
決して高額ではないけれど、数年前まで2,000円だったのを思い起こすと目がくらむ。
もっとも、300円の割引券が出てるけど。
開場時間を見計らって出かけたが、少々待たされて寒かった。

道灌 辰むめ
初天神 萬都
あくび指南 おさん
桃太郎後日譚 百栄
笑組
紀州 鉄平
ぐつぐつ 小ゑん
(仲入り)
つる 緑助
短命 圓太郎
小菊
チンチロ 花いち

前座は入船亭辰むめさん。4席めで、よく遭遇する。
隠居に下から挨拶する形がいいなと。
演目は道灌。首絞めるのが2回入る、文蔵型。
期待の前座だけども、上手すぎてちょっと単調になる。
上手すぎて単調、なんて不思議だが、そうなのだ。
形はいいのだけども、何かしら演出を加えないといけないのだろう。
棒読み前座だったら教わったまんまでも気にならない。上手い人だからこそ課題が多い。
といっても、「鷹野だよ」「新宿の先?」なんてありきたりのは入れてない。

道灌の絵に文章がついていて、これを隠居が読み上げる。
こんなの初めて聴いた。

続いて三遊亭萬都さん。前座時代は期待のひとりだった。
この芝居は枝平、扇七の交互なので代演。
昇進後2席めだ。

高知県四万十出身の萬都です。前座のときはひらがなでまんとでした。
漢字を萬十にしようかと思いましたが、まんじゅうとしか読めないので都になりました。
地元は家の裏手が川で、天然ウナギが獲れるところです。隣の家は2キロ半先です。
そんな私が江戸っ子の噺をしますが温かい目で見てください。

前座の頃はいろいろしくじりました。
高知で、警察に特殊詐欺防止啓発の会を開いてもらいました。
師匠に報告します。「師匠、警察にお世話になりました」。
他にもあります。
魚の骨が喉に刺さり、お医者さんに抜いてもらいました。すぐ医者に行ったほうがいいらしいです。
師匠も同じ経験をしたそうです。
楽屋でその話をしていたら、別の師匠が訊きます。
萬窓さんは、何の骨?
サンマです。
萬都は?
ウナギです。

静かに始まった寄席が、ここで初めて爆発した。
話のもってきようが上手い。

私別におかしなこと言ってないと思いますけど、それ以来師匠の機嫌が悪いです。

小学生の男の子がいたからか、初天神。
まあ、季節ドンピシャだから、子供がいなくても出したかも。
さん喬型であるが、工夫は多い。
帰ってくる金坊に親父が、「もっと外で遊んでこい。なんなら泊まってきてもいいぞ」。
その後親父が女房に、「ゆっくりしておいで。泊まってきてもいいわよ」と言われている。

ここに限らず、古典落語の本当に使いたい部分だけ使うらしい。
なかなか前座噺でこうはできない。だからと言って、使う部分を強調するわけではないのだ。
川にほっぽりこんじゃうぞからの「カッパは空想上の動物」の逆襲、そしてよーいよーいと、すべてさん喬型である。
序盤が手厚いので、お店は団子に絞る。
そこらのおじさんを捕まえて、団子買ってくださいと金坊が頼むのも、流れるようで実にさりげない。

蜜を舐める際に、理屈が入っていたのは画期的。
そもそも、密だと着物汚すだろ、と言うのが伏線になっている。
昔からやってる古典落語に、伏線を見つけたのがすごい。
蜜がたっぷり垂れていて、親父は上を向けたり下を向けたりして、金坊が袖をまくり上げるのを待っているのだ。
その間に、垂れる蜜を舐めている。実に理にかなっている。

チャポンがないのは、彼なりの美学であろうか。
実に見事。

続いて台所おさん師。
大好きな人なのに、後で振り返ったらなんと3年ぶりだった。驚いた。
池袋のトリにだって来たけども。
この一門では、花いち師の次に好き。

3年経ったら、さらに面白くなっていた。
だから、売れてる人ばっかり聴いてちゃいかんのだ。今から売れる人は、得てして爆発的に面白いのだ。

いい天気ですけど寒いですね。私自転車なもので。
杉並区から、1時間ぐらいかかります。信号無視すると45分です。
西荻窪の北で、上石神井と上井草の中間あたりです。
千川通りで来ますが、途中休憩もします。私タバコ吸うもので。
タバコも吸えるところは少ないです。日曜日ですし、公園には子供がいますから吸えません。
一ついいところあるんですよ。車の来ない駐車場です。
西武新宿線の線路際で、タバコ吸ってます。マンションも遠いので、布団ににおいがつくこともありません。
ドリンクホルダーに、コーヒーのボトル缶を灰皿として置いてます。あ、ドリンクホルダーあるんですよ。
コーヒーの蓋を開けて、サドルの上に置いてタバコ吸います。
たまにドラえもん電車が通るんですよ。今日は通りませんでしたけど。
一服して、缶に蓋をしようとしました。しないと落ち着かないもので。
そしたら、蓋がないんですよ。探しました。
線路との間のブロック塀の、隙間に落ちてました。
拾おうとしたら、手が抜けなくなります。
枝を探したら、いいのがありました。先っぽが曲がってるんですよ。
10回ぐらい突っ込んで、ようやく取れました。

めちゃくちゃ面白かった。
本編、やはり爆笑だったあくび指南に続きます。

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