落語協会来春の真打は「早すぎる」「3人だけ」そして「ひとりいない」

秋は抜擢真打の春風亭一花さんの披露目。
そのあと、春は絶対に真打の披露目はないと思ってたら、やるそうな。

  • 林家あんこ
  • 春風一刀
  • 林家たま平

抜かされ組の昇進である。
ニュースを見て、たちまち沸いた疑問が3つ。

  1. 早くない?
  2. 3人だけ?
  3. あれ、もうひとりいたよね?

早くない?

最も香盤が上のあんこさんは2014年5月に前座になっている。
ということは、来年2027年の昇進だと、わずか13年。3月下席に披露目があるわけであり、満13年にならない昇進。
おおむね15年で昇進となっていた落語協会にしては、早すぎない?
いや、だから2027年春は真打の披露目はないと思っていたのだ。
一花さんの披露目も、2026年秋でなくこの2027年春だと思っていた。

たま平さんは正蔵師の息子だし、あんこさんもしん平門下で同じ一門。
亡くなった海老名のおかみさんの遺言で早めに昇進させたんじゃないかなんて。
断っておくが、本当にそうだったとして、それ自体を非難しようなんてんじゃないですよ。私は年功序列真打は完全に受け入れているので、少々早いところで文句はない。
ただ、若干ブーメランっぽいんだ。
正蔵師は、林家九蔵事件のときに、圓楽一門会を悪く言っていた。別のルールでやってる団体だと。
林家九蔵事件の当人、三遊亭好の助師も13年弱で真打になっている。
この頃は、落語協会基準からすると13年は早いという認識が間違いなくあった。弟弟子の好一郎師も13年。
その後、三遊亭百生師(元・鯛好)は、「他の協会に合わせて、後ろめたいところのないようにする」という意思でもって、あえて16年で真打になった。
いい面の皮だったな!

3人だけ?

抜擢真打は別にして、人数の多い落語協会はだいたい真打昇進は4人か5人だった。
あれ、少ないなと。
このたび船遊亭扇歌で真打昇進した元入舟辰乃助さんだが、14年弱で真打になっている。
この人も早かった。
だが、このタイミングで5人真打にしないと、タイミングが遅くなりすぎるのだろうと思っていたのだ。
しかし最初から、1年後の3人真打だったら、4人、4人にしておくのが当たり前だったろうに。
だから、どういうことか。
恐らく1人消えたのだろうなと。

あれ、もうひとりいたよね?

確かに1人消えたのだと思う。
林家あんこさんより香盤が上の人がいた。
三遊亭歌実さんだ。

あれ、この人休養してた? って思った。
芸術協会の二ツ目香盤トップは、笑福亭竹三さん。
この人は2回昇進を見送られている。だが休養していたようで、理由ははっきりしている。
歌実さんもそうだったかなと。
調べたらそんな事実はなかった。ただつい最近、体調不良で会を取りやめたという事実のみ。

きな臭いな。

三遊亭はらしょうさんの書いた本「俺とシショーと落語家パワハラ裁判」を読んで、正直歌実さんにいい印象は持てなくなってしまった。
本は一応フィクションだし、歌実さんにだって言いたいことはあるだろう。
そもそも一番悪いのは師匠。
でも、そういう前提を踏まえたうえで、思っちゃったものは仕方ない。
実際、本にない部分でも名前が登場するのだ。控訴審で、師匠のために陳述書に名前を出して。

この人、世間一般にある存在する用語で言うと、フレネミーなの? と。
生身の歌実さんのことはわからない。高座にもそんなに接してない。
そのことは断っておく。あくまでも、小説に出てきたこの人に相当する噺家の印象は、フレネミーぽかった。
フレネミーは、フレンドとエネミーの合成語。人に親切に近寄ってくるが、実は最大の敵という人。
兄弟子の三遊亭天歌さんと一緒に師匠のひどさをあおっておいて、そして最終的には師匠の元に戻る。
そして、Xで師匠に賛辞を贈る。

なにも、乏しい材料に基づき露骨に批判したいわけではない。
ただ、なんだかなとは思っている。

以下、具体的な事情などわからないまま、あくまでも一般論です。
落語界にあり得ることのみ挙げてます。

  1. 廃業を決意
  2. 破門された
  3. 師匠に昇進させないと言われた

なにもない、ということはありません。なにかは必ずある。
そして、「金原亭杏寿⇒吉原あさひ」移籍とも関係があると思う。
上の弟子にトラブルがあり、下の弟子も結局こうなったという共通点が。

想像しかできないが、一番平和な決着は、次のもの。

<吉原朝馬一門に移籍し、1年遅れで真打昇進>

こうだといいですね。吉原馬雀(三遊亭天歌)師も半年遅れたしね。