あかね噺アニメは学生大会あたりばっさりカットするのではないかと思ったのだが、原作に忠実に進む。
第2シーズンに進む目途が立ってるのでしょうか?
学生大会は「可楽杯」。
実在の策伝大賞がモデルであろう。
策伝は安楽庵策伝(あかね小噺に出てくる)、可楽は三笑亭可楽。
策伝は上方落語の始祖みたいな人。可楽は江戸の職業落語家の始祖みたいな人。
時代はだいぶ違うのだが、別に「策伝のほうが可楽より先だ!」みたいな議論にはなってないようである。
策伝は実在の人物であるが伝説めいているのであり、いっぽう可楽は、今まで連綿と続く職業落語家の祖というところがある。
策伝大賞出身のプロはそこそこいるが、高座で「私も昔優勝しまして」と語ることはまずないですね。
アマチュアの経験が、プロとして何の役にも立たないという哲学を感じなくはない。
いっぽう、NHK新人落語大賞に優勝したというのは、必要以上に自慢げでなければ、別に語ったからといってどうということはない。
現在も三笑亭可楽が存在する。九代目。
ただ、実質ご隠居の身。
惣領弟子の三笑亭可龍師が次の可楽になるようだ。
阿良川一生は、「若い人にも落語を観てもらいたい」「若い人の落語を観たい」と言っている。けしからんですな。
こういうのは慣用句なんでね。
将棋は指すし、碁は打つし、ばくちは打(ぶ)つし、落語は聴くのである。
師匠から、大会に出てもいいが寿限無をやれと命じられるあかね。
兄弟子ぐりこが、「寿限無はウケないからめったにかからない」と言ってる。
ウケないからやらないかどうかは別にして、確かにめったに掛からない。私も数えるほどしか聴いてない。
掛かるとしたら、披露目のときに前座がやっている印象がある。めでたい噺だから。
他に披露目向きのめでたい噺には、一目上がりや黄金の大黒があります。
学校寄席ではよくやるみたいで、だからみんな持ってはいるみたい。
学校寄席聴いたことはないが、寿限無か初天神、転失気なんかはいいんじゃないか。
兄弟子こぐまがいる「江東区立川深図書館」にちょっとクスリ。深川図書館ならあります。
寿限無の言い立ては種類がたくさんある。
アニメ化されるときに、NHK標準バージョンになると予想したんだけどな。
どの言い立てが好きで、どれが嫌いってことはない。
でも、この(監修の木久彦師が教わったらしい)「五劫のすりきれーず」ってのは正直好きじゃない。一度も聴いたこともない。
ポンポコナが先に来てポンポコピはやや少数派。
こぐまの高座を、スタジオスリーの後ろで聴く、あかねとぐりこ。
客席に回って聴くのは本来NGなのだが、スタジオスリー(現実ではスタジオフォー)に袖はないから、自然こうなる。
もっとも、弟子同士話してるのはいただけませんな。絶対、後ろの客に聞こえます。
話さないとストーリー進まないけどね。
タイガー&ドラゴンの客席で、「おっ、明烏か」なんて話してるのももちろんダメです。
初代三笑亭可楽の出てくる「今戸の狐」は、これは本当の珍品。
ところで、ぐりこの後ろに亡くなった林家二楽師が切ったらしい花嫁さんが飾ってあるのがなんかいい。
地噺に感心するあかね。
今戸の狐も地噺だと思うけども、地のセリフが必要があって増えてしまうだけで、典型的地噺ではないと思うのだけども。
演者が語ること自体が噺の内容になっていない気がするのだ。
まあ、これは私の意見です。
今戸の狐は、ギャンブルの噺。
狐は、狸賽や看板のピンでおなじみ、サイコロ1個使う「ちょぼいち」の変形である。
アニメで描かれてる「サイコロ3つをどんぶりに投げ入れる」博打は、狐ではなくチンチロリンだと思います。
チンチロは戦後流行ったので、今戸の狐には出てこない。
コツは千住宿。今の北千住が大千住。対岸の南千住が小千住。
刑場である小塚原(こづかっぱら)から来てるとか言うけど本当かな。
コツのサイは、「骨のサイコロ」と「千住の女郎上がりのおかみさん」を掛けてるわけだ。
乃木國家書店はもちろん、紀伊国屋書店。
これは聖地にはならないだろうな。
エンドロールによると、最後に出てくる、可楽杯担当者が柳家小もんさんだそうで。
え、全然ピンと来ない。こんな声で喋る人じゃないんだけど。
また次回。