左翼にもユーモアを

総理の息子もやらかし、風前の灯火の菅政権。
以前から、日本の権力は総理官邸にはなく、週刊文春にあると思っていたがやはりそうだった。

誰が総理の座につくにせよ、次の解散総選挙では私は野党に入れることにした。
オリンピックの騒ぎ自体を見ていて、政治の権力構造自体が時代からズレていることを痛感した。
「オリンピックが成功裏に終わる」近未来を、別に否定はしない。
五輪に強硬に反対していた過去をコロッと忘れ、コロナ終息後のプチバブルを満喫する人たちが与党に投票することを考慮した上で、やはり政権交代は必要だなと思っている。
公明党がちゃっかり新政権に入っている予想込みで。
山本太郎が重要なポストに就いている悪夢も踏まえた上で。
まあ、現実を見るのが政治ですから。
といっても現在の野党に、ドラスティックな改革など期待しない。そんなことをしたら前回の民主党政権のように、たちまち瓦解するだろう。
官僚を手なづけながらのスロースタートという、自民を模倣した運営で始めざるを得ない。

蓮舫は大嫌い。だが彼女を叩いている人、正体は単にミソジニストだという人も多い。
自身の女性蔑視を特定個人に投影し、正義の名の下に正当化する人たちとは、一緒の立ち位置にはいたくない。
蓮舫が衆議院に鞍替えし、うちの選挙区から出馬したらさすがに嫌だが、次の選挙ではなさそうだ。

しかし野党に投票するつもりになったからといって、あちら側で蠢いている人たちの精神的なお仲間になるなど、考えただけでも身の毛がよだつ。
つまり、落語界からは談四楼であり雲水。
演芸界からはラサール石井でありぜんじろうであり、松尾貴史。

小選挙区制においては、政権交代は意外なほど簡単にあり得る。
だが、名を上げた人たち、政権交代がいざ実現したらいったいどういう立場を採るだろう。
談四楼は共産党だから、引き続き政権を批判し続ける。これは一応、筋が通っている。
ラサール石井や松尾は、かなり思想がついているから、むしろ新政権ベッタリになりそうだ。「悪夢のような自民党政権よりましだ」と言って。
これもまあ、筋は通っている。
しかし、なんちゃって左翼の雲水やぜんじろうは、他人を貶めていい気分になりたいだけのマウンティング野郎である。
新政権ができても、普通にボロクソ言い続けて、それを誇る。自分たちこそ真の芸人だと。
雲水なんて、一般的なリベラル層よりずっと女性蔑視のひどい人間。蓮舫のことなど、昔から批判していたかのように攻撃を始めることだろう。
そういえば、珍しく雲水、新宿末広亭に出るのだと嬉しそうにツイートしていた。嫌だねえ。
末広亭への、立川流窓口になぜかなっている談之助師が声を掛けたのだろうか。
まあ、上野広小路亭に出られなくなった人間が、今後も末広亭には出られるなんて、あまりにも考えづらいけど。

どうして左にいる人たちは、揃いも揃ってユーモアに欠けているのだろうか。
石井や松尾は芸人上がりで、今でも現役のつもりはあるだろう。だが、芸人の資質のほうがとうにすり切れてしまったようだ。
石井のアキレス腱が、かつて浅田真央にセクハラコメントを出したこと。ネタのセンス自体がすでに崩壊していたのだ。

春風亭一之輔師が、いつものように軽やかにコラムを書いている。朝日新聞の好きそうなネタ。
こういう内容を書きたい人は左にも多数いるのだが、一之輔師と違い途中でだいたいずっこけてしまう。
最終的に、思想を押し付けるために笑いを利用しようとする魂胆が、読み手にバレてしまうのだ。

大村愛知県知事リコールの件、全貌はわからないが高須院長の晩節を大きく汚すことになるのは間違いあるまい。
しかし高須院長がどれだけ今傷ついても、没後惜しまれるであろうことも間違いない。
その経歴や、思想の危うさを踏まえてもだ。
それは高須院長に、卓越したユーモアセンスがあるから。
ユーモアがあったら、何でも許されてしまうのか? 意外とそうだ。
片や、対立側のユーモアセンスの欠落振りは悲しい限り。
左の人で、ユーモアセンスを有しているのは山本太郎ぐらいではないか。ユーモアより、テロ行為を選びそうな点怖いけど。

もちろん右の人の、皆が皆ユーモアセンスに溢れているわけではない。
これはこのたびの老害・森喜朗が証明したとおり。
だがヨシロー君や、河村たかし市長を見ていると、「常に面白いことを言ってやろう」というサービス精神自体が強いのは感じるわけである。
いっぽう、常にプリプリしている左の人は、本当につまらない。

NY州クオモ知事がセクハラで叩かれ出した今、左翼文化人のアンチは、それ見たことかと嬉しそう。
そこまで事前にわからないのは当然。だが、勝手に英雄として取り上げた以上、今になって非難されても仕方ないと思う。
人間、もともといろいろな顔を持っている。
遠い国のクオモの本質など見もしないで、自分たちのための武器として使おうとしたその狡さ、もう少し反省したほうがいいと思う。

作成者: でっち定吉

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