神田連雀亭ワンコイン寄席22(上・立川笑二「わかればなし」)

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笑二 / わかればなし
昇市 / ちりとてちん
翔丸 / お見立て

外出のついでがあって、金曜日は神田連雀亭ワンコイン寄席へ。
頭に「しょう」の付く二ツ目3人の番組である。
目当ては立川笑二さん。今週、梶原いろは亭で聴いた吉笑さんの弟弟子。
笑二さんはここ連雀亭で2度聴いた。
廓噺の「突落し」を聴いたのは昨年のことだが、バイオレンス溢れる一席にかなり衝撃を受けたものである。

テケツの春風亭昇市さんに500円払おうとしたら、財布がスッカラカンであった。
朝から出歩いていて、食事もしているし、コーヒーも飲んでいるのに。最近はキャッシュレス生活がすっかり普通になっている。
現金を出すのは落語のときだけ(国立演芸場を除く)である。財布に500円すらないのは、驚きはしたが、さして不思議なことではない。
落語の小屋もPayPayぐらい導入してくれませんかね。年齢構成的に使う人は少なそうだが。
ファミマで現金下ろしてきてから再度入場。
客9人で、ギリギリつ離れせず。まあ、普通だ。

立川笑二「わかればなし」

神田連雀亭のワンコイン寄席は、二番目に出る人が通常前説をする。
だが誰も出ないまま開演。笑二さんが高座に上がり、携帯電話が鳴らないようになどの諸注意をした上で、そのままマクラに進む。
出番はうろ覚えだったのだが、笑二さんは本来二番手なのだ。だから独立した前説を省略したらしい。
1年ほどご無沙汰であり、こんな風貌だったかなと思った。年齢は全く違うが、柳家権太楼師に実によく似ている。
前回、権太楼師のような語り口をよく覚えているのだが、顔が似ているから声も似ている。

故郷沖縄の小学生時代、学芸会の思い出を語る。
当時は、今よりずっと太っていた肥満児だったらしい。肥満児なのに、ジャンケンで勝ち抜いてしまい「走れメロス」のメロス役をする笑二さん。
メロスなのに太っているので客である父母たちには笑われたそうだが、とにかくこの舞台の経験が、芸人になったきっかけだそうな。
しかし、芸人になって早9年、いまだにあのメロスを超えるウケがないと言って、新作落語へ。
日頃は古典落語中心なのだが、最近ネタおろしした新作落語だそうである。

いやいや、かなり面白かった。
古典落語メインの人にしては、実にスムーズな新作の語り口である。
噺の構成も、実に新作らしい。
ご本人的には、新作だからといって方法論を変えているわけではないようだ。もともと語り口が、古典にも新作にも向いているのだろう。
具体的には、語り口が真に迫っているが、やり過ぎはしないということ。
この噺は、ネタバレすると楽しみが半減しそうだから、内容は書かない。私自身は、機会があって再度聴いても、十分楽しめそうなのだけど。
2人の登場人物(男女)が登場するのだが、2人の置かれた世界の状況が、徐々にわかってくるという上手い仕掛け。
サゲだけちょっと不自然で理解できなかったのだが、まあ、いいです。
いきなりいいスタート。

続きます。

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作成者: でっち定吉

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