特定球団のファンでない私だが、日本シリーズは100%ベイスターズ推し。
もともとパ・リーグ派なのに。今回はSB以外のパ・リーグ各球団ファンもベイ推しだったんじゃないですかね。
今年はシーズン中かなりベイスターズ観て選手にもなじんでいたので、燃えましたね。
しかし舌禍事件を起こしたのが近鉄いてまえ打線を構成していた村上隆行で、久々に名前聞いてびっくりした。
かつて野球が終わると始まったのがらんまんラジオ寄席であったが、なくなって久しい。
あと、夏の高校野球神奈川大会が始まると浅草お茶の間寄席が休みに入る。TVKから消滅し、観られなくなったのでもう無関係。
さて今でも、野球が終われば笑点特大号の放映が増える。
続けて2週、一之輔司会のおバカ大喜利を観たところである。実に刺激的であった。また、笑点のたくらみが濃厚に感じられ。
やっぱり与太郎は必要だ
笑点のキャラは、もともと落語の登場人物がヒントになっている。
隠居に若旦那にやかんの先生、田舎もんの権助、いなせな半ちゃん。
そして木久扇、かつての木久蔵が挑んだのが与太郎であった。
談志に勧められたのもあり、木久扇師は半世紀に渡って与太郎をお茶の間に届けてきたのだった。
老人になったら徘徊・痴呆ネタまで入れて。
だが与太郎、降板とともに番組から消えてしまった。
与太郎不足によるフラストレーションを解消するため、おバカ大喜利が行われたに違いない。
一之輔は司会が上手い
笑点大喜利において、昇太師に対し「司会を譲れ」というのは、円楽師(6代目。腹黒)から引き継いだネタ。
円楽師のそれはパワハラっぽくてあまり好きじゃなかったが、下のもんである一之輔師が譲れというなら、ギャグとしては成立する。
といっていま、昇太師をおろす理由などない。
ネタを引っ張りつつ、BSでもって一之輔司会をやらせてみようという意図か。
背景はともかく、見事な司会で驚いた。
若手大喜利は笑点メンバーが交代で司会をするが、まあ、誰がやっても正直変わらない。
今回は若手ではなく、自分よりも先輩が混じっている。
その中で、見事な取り仕切りっぷりには驚いた。
悪態を放ちつつ進むのが諸刃の剣になる、回答者より向いているようだ。ツッコミ気質なので。
おバカ衆が揃うのを取り仕切るというオペレーションもいいのだろうが。先輩(桂三度師も芸人の先輩として)に一応敬意を払い、露骨にバカ扱いしないが攻めていくという、絶妙な差配が腕の秘訣のようである。
やっぱり木久扇は面白い
年齢で勇退した木久扇師、なのにやたらと再登場している。
ご本人も、毎週出る義務のないところでまだまだ頑張りたいみたい。
さすがに地上波に出しまくっていたら、晴の輔師の立場もないということなのか、特大号だ。
しかし地上波大喜利から一之輔、宮治と呼んでるんだから贅沢ではある。
話それるが、地上波の晴の輔師は、いろいろやってみてどうやら「自虐」に舵を切ることにした気配がうかがえる。
自虐は、木久扇師が三平に身に着けさせようと気を配っていたが、ついに成功しなかった武器。
だから導入できれば大成功と思います。
話を戻すと、木久扇師はやっぱりレジェンドなのであった。
師は、落語の世界(意外に思う向きもあろうが、笑点もここに入るのである)にお笑い芸人要素を入れる人であったといまさらながらに実感している。
若い頃、横山やすしから学んだ部分もあるのだろう。
そしてこの年齢になってみると、お笑い芸人でもたどり着かない領域にまで到達していたのだった。
お笑い芸人も、トシ取るとだいたい小賢しくなっちゃう。
新たにサルのモノマネまで始めてるんだから。
バカ息子も面白い
そして息子・二代木久蔵。
晴の輔師の評価はさておき、私はもともと木久扇師の後釜は木久蔵師でいいと思っていた。
恐らく、三平の歴史的失敗さえなければ、そうなっていたと思っている。
三平降板を背景に、木久蔵師は予想からも外さざるを得なかった、
よく「三平とか木久蔵とか」と、落語界ではまとめて扱われちゃうんだ。
しかし木久蔵師は最初から振り切った与太郎だ。与太郎二世という新たなキャラまで持って立派なもの。
地上波で木久蔵師を使いたかった番組関係者も多いと思う。せめてBSでということでしょう。
ところで、おバカ大喜利は回答者が5人しかいなかった。
もうひとり、三平呼ぼうとする動きはなかったのかな。
もともと、「修業しなおして帰ってくる」というフィクションはあったのだし。
私はそんなことには絶対ならないと思ってたが、でも地上波でなければいかにもありそうだ。
しかし、打診したが「おバカ扱いはイヤだ」と断った、そんな筋書きはどうでしょう。
たい平のキャラ変狙い
最後に、これは地上波大喜利の話だが、おバカ大喜利と無関係ではない。
たい平師は、与太郎喪失を埋めるため、自ら与太郎を目指そうとするというのが私の予想。
最近「セルフレジがわからない」など、結構無理やりその方向性を出しているようである。
完全なる与太郎は無理だが、少しでも番組のために役割を担っていく。
そしてこれから、だんだん裏回しを放棄していくと思っている。
マジメキャラの晴の輔師も、ここに付け入るチャンスがあるかもしれない。