同じアホなら。
いや、別に寝るのを推奨するわけじゃないんですが。
今日寄席で普通に全員に聞こえるいびきかいて寝てる男いました。1分間ぐらい『こら!起きなさい!』言うてやっと起きたから、『あのー劇場で寝たらあかんし、いびきかくのはもっとあかんですよ』言うたら寝起きすぎて無表情でハンカチで無限に涎拭いてました。劇場で涎垂れるまで寝んな!!!!!!!
— ダブルヒガシ 大東翔生 (@w_higashi_sh) May 18, 2025
このポストがコタツ記事に書かれ、中日スポーツ経由でYahoo!に転載された。
さすがに露骨なコタツ記事を引用するのは気が引けるので、原典に当たることにする。
コタツ記事、私もちょっとやりかけた。
1本250円でしたよ。数やらなきゃいけない。
ダブルヒガシというコンビは知らない。
今朝たまたま観たYou Tubeで、売り出し中のバッテリィズが同期だと答えていた。あとカベポスターも。
漫才つながりでいったん脱線するのだが、一昨日の漫才THE SECONDは前2回と同様、なかなか面白かった。
今回初めての感想。年数経てきたコンビの漫才って、新作落語の空気があるなと。
過激さでは随一の金属バットからすらこれを感じた。そのまま新作落語になりそうな漫才を数本観た気がする。
話を芸人のポストに戻しまして。
ああ、嫌な記事だなと。嫌なポストだなと。
客を「男」と書いてるリスペクトのなさも嫌だが、いちばん嫌なのは「劇場で寝たらアカン」。
もしかして、NSCではこんなマナーを教えてるのか?
イビキは迷惑なので、それは確かにまずい。
かつて談志の会で寝た客が起こされ、「落語会で寝る権利」を求めて民事訴訟に打って出たという事件があった。
落語会でイビキをかく権利、はさすがに無理筋だが、寝るのはいいだろう。
当ブログの読者ならご承知でしょうが、私は寄席でしょっちゅう寝ている。
寝た事実をいちいち書かなくてもいいようなものだが、正直がモットーなので。
寝ていて聴いてもいない高座のことをどうこう書けはしない。
落語会ではあまり寝ない。若干の緊張感が漂っているからだろうか。
ただシブラクでは空間が静謐すぎて、爆睡してしまったけども。
緩い空間、寄席では実によく寝ている。
- わざと寝る(その芸が嫌い)
- わざと寝る(嫌いではないが、長丁場なので寝られる時に寝ておきたい)
- つい寝る(退屈して)
- つい寝る(語りが気持ちよくて)
- つい寝る(満腹)
全部ある。
4の代表が、柳家小せん師。
実際には寝ないようこらえているけども、必ず眠くなる。
5は、寄席らしい理由。
夜席まで居続けしたい際に、お昼をたっぷり食べることにより、こうなる。
コロナの前だったら、カツサンドでも買って中で食べればいいのだけども。コロナで劇中飲食の習慣を私も失ってしまったのだ。
漫才と落語は性質が違うということもある。
ただ、私は色物でもしばしば寝てるけど。太神楽でも寝ている。
今後も寝続けるであろう。イビキ以外で、寝たらアカン理由が思いつかない。
ただ吉本の劇場には怖くて行けませんな。うっかり寝たら、全世界に向けて晒されかねない。
といって、寝るのが正義とまで傲慢なことを思ってるわけではない。
カネ払ってるのに聴かないともったいないと、セコいことを考えてもいる。
本当に眠いときのほうが、実は対策はしやすい。
眠かったら私は、開演前、仲入り休憩時に爆睡している。この方法で乗り切っていることも多々ある。
その気になれば、どんな状況でも(演芸が掛かっていなくても)寝られることを発見した。
ただ対策していても、聴きたい高座での寝落ちは必ずある。
ダブルヒガシのリポストは、ファンの賛辞ばかり。気味ワルイ。
だが、ヤフコメは違っていた。
最近の演芸関係のヤフコメにはあまり印象がよくない。
「東大卒エリート落語家に転身」の記事では、「この人は落語家ではありません」という真っ当なコメントに低評価の嵐。
披露目のスマホ鳴らしの件では、「鳴らしたやつは出禁にしろ」とかできもしない内容が支持され。
そんなことだから、今回もコタツ記事に賛同かなと思っていた。
全然違っていて、「寄席で寝るのは仕方ない」のオンパレード。ダブルヒガシ大東をたしなめる内容ばかり。
単に書き込む年齢層の違いなのだろうか?
いつも書いているのだが、寄席のマナーの是非は結局「作為かそうでないか」で分かれることが多い。
寝るのは作為ではないので、大目に見ていただきたいと思う。

