きく麿駒治二人会 その1(オープニングトーク「柳家小ゑん」他)

土曜は朝から亀戸へ。
亀戸梅屋敷で、午前11時からという早い会。
早いのは、昼にも「百栄・文菊」の会があるからだろう。

林家きく麿、古今亭駒治という新作の若手売れっ子の会。
二人とも寄席の出番が実に多い。それも鈴本から呼ばれている。

いつも円楽党の寄席を聴きにくる亀戸梅屋敷であるが、それ以外で来るのは初めて。
チケットぴあで売っていて驚いた。売ってたので買っておく。
と言っても席は自由。
亀戸はよく来る街だが、土曜の朝こんなに人出が多いとは知らなかった。
日曜に亀戸天神来たときは裏から来たし。
どこも混んでて、アトレの増設部分にできたパン屋「シェ・ルイ」のイートインでようやくくつろげた。
11時から13時半までという特殊な時間帯なので、腹ごしらえが重要である。

オープニングトーク きく麿・駒治
CM家族 東村山
西武家の一族 駒治
ブラジル産 きく麿
(仲入り)
はるかなるよみうりランド 駒治
漫才やりたい きく麿

お客は50人行かないぐらい。
円楽党だと楽屋に使うスペースを開けているが、開けなくても収まる人数。

初めて聴く新作が4本で感激。
私にとって幻の作品だった「はるかなるよみうりランド」もついに聴けた。

私服の二人のオープニングトークから。
この構成は新作落語せめ達磨に準じているみたい。

大須の会来てくださった方はいますか? あ、おひとり。ありがとうございます。
まあおひとりいらしたら十分です。名古屋ですから。

その名古屋の会の打ち上げの話。大須は混んでるので名駅へ。
味仙に行きたかったんですけども、会の関係者の人が「私辛いのはどうも…」。
台湾ラーメンのイメージなんですけど、中華料理ですから。
でも行ってみたら味仙行列で。2人のカウンターしか空いてないので、我々7名、諦めまして。
仕方ないので前回も行ったぼったくりの店で(実名出してた)。
ぼったくりは言い過ぎですけど、料理が普通の価格からすると200円ずつぐらい高いんですよ。名古屋名物を満遍なく出す店です。
焼酎は飲み放題なんですけど、志ん五が「最初だけハイボールいいですか」って言うんですよ。まあいいかと。
そうしたら花いちも、「ぼくもハイボールいいですか」。
お前もウイスキー派なのって訊いたら、「ぼくなんでもいいんで」。じゃあ、頼むな。
こいつ最後に、「ああひつまぶし食べたいな」とか言うんです。
お前明日実家帰るって言ってなかったっけ。ええ、浜松に。じゃあ、そっちで食え!

駒治師が、「アニさんなんだかいつも怒ってますよね」。
ああ、ちょっとうるさい先輩かも知れない。でも、天どんほどじゃないよ。
天どんアニさんはぬるぬるしてますからね。ねちっこいですから。

新幹線で帰ろうとしたら、志ん五たちが改札の前で頭下げてて。
「ぼく、お土産買って帰りますので」
みんな逃げちゃって、このふたりで並んで一緒に帰ってきました(ねちっこい天どん師もか)。
前座時代の話なんかして、あれ楽しかったねって。ちょっと仲良くなりました。
ええ、それまでちょっとギスギスしてましたけど。

きく麿師が「寄席どう?」。
面白いですね、やっぱり。今(弁財亭)和泉の芝居で、上野出てるんですよ二人とも。
アニさんの「もものパフェ」とぼくの「ラジオデイズ」もやってくれるんです。

きく麿師、「俺、和泉に注意したんだよ」。
和泉の新作ってさ、相手をとことん追い詰めるじゃない。重箱の隅を突いてその隅に追い込むみたいなさ。
それはやりすぎないほうがいいんじゃないのって。まあ、それが味でもあるんだけど。
我々あんまり後輩に注意するとかないじゃない。でもこれからは、歳も重ねてきたから言おうかと思ってさ。
和泉に言ったら、「ありがとうございまーす。参考にさせていただきます」だって。軽いのさ。

後輩も褒めていこうかと思ってさ。
ぼくらも先輩に褒められると嬉しいじゃない。
一番嬉しかったのがさ、俺が「寝かしつけ」やってたときに権太楼師匠が、お囃子さんのいる御簾内から覗いてくれててさ。
一席終わった後に、(モノマネ+顔マネ。所作入り)「うん、面白いのが一番」。
これは嬉しいね。
駒治師は「ぼくは上の人褒めますね」。
そうそう。古典の人の場合、上を褒めるなんてないんだけど、新作は割と自由なんだよね。
だから小ゑん師匠に「あれ、すごく面白いですね」とか言いますね。
小ゑん師匠嬉しそうで。

小ゑん師匠すごいよね。この間も「アクアの男」やっててさ。
思いっきり気持ち悪いオタクから始まるわけよ。あの振り切りようさ。
俺たち、70になったときにあれができるかなって。
あの師匠は昔からやってますからね。
そうそう。ラッキーポッキーケンタッキーとか、あんなもの今は誰も言わない。
昔も言わなかったと思います。
今のお客さん知らないでしょうけど、昔は本気でお客さん引いてたからね。
あの人は、昔は本当に気持ち悪かったですからね。昔は中途半端に髪の毛が長くて。
そうだっけ?
そう。そしてだいぶ髪の毛後退してきたんですけど、残された長い部分を額に2本垂らして。
あれ見るたび本当に気持ち悪いって和泉がいつも言ってました。
名前出すなよ。
でも、人物はいまだに気持ち悪いんですけど、ご本人が枯れてきましたから。
そうだよね。50のときは両方気持ち悪かったんだけど。
こんなの、よそで言わないでくださいね。

言わないでくれと言うが、これ自体シャレの範疇だと思うのでいいでしょう。
噺家さんのエピソードでは、この場にいない花いち師が妙に面白い。

楽しいトークが20分。じゃ、そろそろと。
今日の構成をお知らせして終了。

続きます。

 
 

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