春風亭昇太披露宴

10月19日に、帝国ホテルで春風亭昇太師の結婚披露宴が行われたそうな。
これについて、春風亭一之輔師がラジオで触れていた。
式翌日の日曜に放送された、JFN系の「Sunday Flickers」で。私が聴いたのは昨日のことだけど。

毎週金曜日、絶好調のニッポン放送「あなたとハッピー」を尻目に、老舗のサンフリのほうはちょっとおかしいなと最近思っていた。
アシスタントのフリーアナとの関係が、緊張をはらんでいる様子がラジオのこちら側にまで伝わってしまって。
その後一之輔師も反省したのか(知らないけど)、ちょっとアタリを変えたようで、ここ2週間ぐらいは平和なオンエアである。
相変わらずものを知らないフリーアナであるが、ギャグとはいえ罵らずに優しく伝えるようになった一之輔師。
プロレスやらB級アイドルやらの件を振られてわからず、無知だと罵られるアナに少々同情していたのだが、でも最近、原稿の「船場吉兆」をふなばきっちょうと読んでいたので私もさすがにちょっと呆れた。
時事ネタなど世間のちょっとした情報につき、保管する領域をそもそも持ってないみたいだ。これは確かに一之輔師もくたびれる。

関係ないが最近ニッポン放送のほうで、一之輔師にいたく感服したところだ。
大人気コーナー「オバチャンマン」で、オバチャンマン1号と2号が対決するという企画。ただの素人のおばちゃん2名なのだが、とても面白い。
強烈なマシンガントークを繰り出すオバチャンマンふたりを、一之輔師が前に出ずに、実に上手いこと仕切っていたのである。
この人は志らくと違って、司会の才もあるみたい。そのうちTVの番組も持つかも。

一之輔師の話になってしまった。
今日は昇太師の話である。

報道では、披露宴の出席者は笑点メンバーに立川志の輔師、笑福亭鶴瓶師に林家正蔵師など。
高田文夫先生にコント赤信号。
一之輔師の名前はなかった。これほどビッグな人でも、「その他」になってしまうのだからいかにすごい顔ぶれだったか。
そういえば、柳家喬太郎師の名前もない。この日の喬太郎師はよみうり大手町ホールの一門会(昼夜)だけのはずで、たぶんその間を縫って出席したはず。
一之輔師も有楽町の朝日名人会のために、途中で抜けて一席やり、また会場に戻ったそうな。まあ、帝国ホテルとは目と鼻の先だが。
笑点メンバーもすごい。小遊三・円楽両師は飯能で二人会、好楽・たい平両師は館林で二人会。その後駆け付けたようだ。
たい平師など式の司会だ。

披露宴の模様、SNSにアップするのは禁止だと司会のたい平師。「なんて小さい男なんでしょう」とのコメントも忘れず。
真矢みきのスピーチは長くて、出席者にはいささか不評だったそうな。
渡辺正行はコーラ一気飲みの披露。これは常温でないとできないので、自分で常に用意しているんだそうだ。

一之輔師は、志の輔師と同じテーブル。
年は志の輔師のほうがだいぶ上だが、昇太師と同期で非常に親交が深いのは知られるところである。
その志の輔師、予定にないスピーチを頼まれて、ひどく緊張していたらしい。
百戦錬磨の人でもこうなるのだと驚く一之輔師。志の輔師のスピーチの内容は教えてくれなかったが、ウケたらしい。
席に戻ってきて、ホッとして濃いめのハイボールを頼む志の輔師。
ちなみにSWAのメンバー、林家彦いち師も同じテーブルだったらしい。離婚経験者。

小遊三師はスピーチで、「昇太さんの奥さんは宝塚出身ということで。うちのかみさんも昔、宝くじ売ってました。おめでとう」。
こんなしょうもないネタで爆笑をかっさらう小遊三師の凄さを思い知る一之輔師。普通、こんなことだけは言わないだろうと。
確かに凄い人だ。

鶴瓶師匠は、昇太師と奥さんを結んだキューピットらしい。
この人のスピーチの最中、彦いち師がワイングラスを倒してしまい、「そこなにやっとるんや!」。
さらにもう一度、別のおじさんがグラスを倒し、「なんでわしのときだけこうなんねん!」

式が終わり、地下のバーで飲み直す一同。新郎も合流。夢枕獏先生もいたそうな。
一之輔師いわく、正蔵師は日頃から様々なものに抑圧されている。
楽屋では死んだ目をしている正蔵師が、珍しく「楽しいね、楽しいね」と言い続けていた。

有名人がホテルのバーに集結しているので、挨拶しにくる人がいる。「どうも、デュークです」。
みんな誰だかわからない。よく考えたらデューク更家だったらしい。
酔っぱらって「デューク、デューク」と意味なく呼びかけ、スタッフに「お静かに」と注意される正蔵師。

河岸を変え、ビッグエコーのパーティールームに移動する。誰も歌わない。
一番下の一之輔師が働いて、ハイボールを注文し、ピザを頼む。
家に帰ったころには日付が変わっていたそうな。
一之輔師、その後の早朝ラジオだったのだ。大変だな。

昇太師匠、一之輔師匠、どうもすみません。
公共の電波に乗った情報だけで1日分のブログ書いてしまいました。
ちょうどいい尺に面白ネタを綺麗に乗せるところに、噺家の創作力を感じました。

(追記)
一之輔師、この後水曜の「たまむすび」と、金曜の「あなたとハッピー」でも繰り返し同じ話をしていた。
土曜の「ナイツのちゃきちゃき大放送」のゲスト、林家彦いち師もまた。
柳家喬太郎師は、シャンパン一杯飲んで「中締め」の後すぐ退席したそうです。

作成者: でっち定吉

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