ゆえあって、出かける時間帯が非常に制限されている。
土曜日も、神田連雀亭しか行くところがない。
瀧川蛙朝さんにはちょっと期待。
あとは、三遊亭好好、春風亭与いちのふたり。
好好さんは楽しい人だが、言ったらそれだけ(すまん)。
与いちさんは、前座のときなんか違うなと思い、しばらく聴いてなかった。
ただ、ラジオ深夜便で聴いた高座が達者で、それ以来聴く機会をうかがっていた。
ギリギリつ離れしている。
正直、期待に満ちた席だったわけではなかったのだが、来てよかったです。
ただ、ゲラ客がひとりいて。
これは鬱陶しいなあ。
あたしは、スマホ鳴らす客よりゲラのほうが嫌だ。スマホは待ってりゃじきに止むから。
ゲラ客からは、最後まで同じ空間でもって変な笑い声を聞かされるわけで。
でもまあ、こんなのも最近は極力気にしないようにはしているが。
ゲラ客というのは、「自分が笑っていることを過剰にアピールする人」が多い印象。
かなり壊れてはいる。
今日のゲラ客は、そこまで壊れてはいなかった。ただ、思わず笑ってしまう際の、社会的なセーブが利かない人みたい。
でも沸点低すぎる気はする。
| 大安売り | 好好 |
| 猫の手も借りたい/凶器の桜 | 蛙朝 |
| 竹の水仙 | 与いち |
蛙朝さんが立って前説。ベラベラ喋る喋る。
とにかく笑ってください。こいつ(演者)頭がおかしいんじゃないかとかそういうことは思わずに。
そして最後、「パン、パンパンパン」で締める。
賑やかな人だ。若干鬱陶しくもある。
トップバッターはツルッパゲの好好さん。
よしよしでもハオハオでもありません。
相撲の話。
落語好きな人は相撲も好きな人が多いですね。
永谷商事が砂被り席を配ってて、噺家もよくテレビに映っています。
ぼくも、今の円楽師匠が王楽のときに一度連れていっていただきました。ラウンジがあって、さんざん飲み食いしまして。
パーカー着てて、テレビを観た人からは、王楽さんとどこかのお坊さんだって言われました。
師匠好楽もたまに行っています。最近は、だいたいコレ(小指)と一緒です。
師匠はおかみさんを亡くしてますので。
まあ、コレといっても、お知り合いばっかりですが。本人は自慢してます。
たまにホステスさんと同席してて、その後お店に行くこともあります。なんのことはない、同伴出勤じゃないですか。
明日、好太郎アニさんと兼好アニさんが行くみたいです。
もし映ってなかった場合、ウソついたのはあたしじゃなくて好太郎アニさんですから。
舌は回っているし、楽しいムードは発揮しているのだけども、冷静に考えるとネタ自体はそれほど面白いわけでもなく。
まあ、こういう個性の人なので。
亀戸や両国に行くと、円楽師が好好エピソードを結構してくれる。
相撲の厳しい稽古を振る。
「噺家さんには愛想が尽きた。稽古帰りの間抜けヅラ」
ひどい言われようですけど、と好好さん。
ちょっと待て。「言われよう」じゃなくて、噺家が自分たちでネタにしてるわけで、「言われよう」じゃないよね。
本編は大安売り。
「向こうが勝ったり、こっちが負けたり」でサゲてしまって驚く。意外と時間使ってたんだな。
大安売りというのは、お武家の噺に似たところがある気がする。相撲取りの語り自体は、ふざけたところなくやるのが面白い噺。
でも、好好さんは相撲取りがふざけて見えるからね。
まあ、これも個性でしょう。
二番手が業界きっての奇人、蛙朝さん。
二ツ目になってからは初めてだ。前座のときも一度しか聴いていないけど。
早口でまくし立てるが、残らず耳に入ってくるからすごい。
今日は代演でして。
三遊亭美よしねえさんを目当てにしていた方には申しわけありません。
昨日ねえさんと会って直接頼まれまして。顔付け見たら好好アニさんがいるじゃないですか。
好好アニさん、大好きですよ。
アニさんは命の恩人なんです。
何年か前、前座として、瀧川一門の大忘年会で働いてまして。
当時腐ってまして。こんなに働いてなんになるんだよ、だいたい噺家なんかなりたくてなったわけじゃねえやって。
辞めるんなら早いうちがいいかなって思ってました。
そこでアニさんから話しかけられまして。
はち水鯉くん、前座あと何年?
あと1年です。
じゃ、前座が済んだら、ぼくが女の子のいる店連れてってあげるよ。
それを期待して、辞めずに済んだんです。
(袖に向かって)アニさんいつ連れてってくれるんですか。もう2年ですよ。本当にその店あるんですか?
あ、あるって言ってます。
ぼくはガールバーもキャバクラも大好きです。お金がないので行けません。
地方に行くと、連れてってもらえます。
連れてってくださる方が、ぼくを紹介してくれます。「落語家さんなんだよ」。
普通は、「わーすごーい」って言ってくれるんですね。
でもあるとき言われました。「え、そうなの? 昇太のLINE教えて」
知らねーよ。
お店というのは、女の子のいるところだけじゃなくて、楽しいところがありますね。
そんな新作落語にお付き合いください。
と振って、新作落語「猫の手も借りたい」に入っていった。
続きます。
今日も閉演後40分で書きました。