更新遅い日はおおむねネタ不足ですが、今日はあえて遅らせての撮って出し。
先日、ようやく真打の決まった春雨や風子さんの高座のもようを書いたら、非常にアクセスが多かった。
前日の喬太郎師の記事より多かった。
今日もきっと多いだろう。
吉原馬雀(三遊亭天歌改メ)さんの高座である。
勝訴判決が出て以後、連雀亭は初めての出演。
まさか元師匠も控訴なんてするまい。ひと区切りついたのはよかった。
だが、パワハラFMのパワハラキャスター、元の叔父筋にあたる鬼丸が吠えていた。
テメエだって非常識ラジオの売れっ子に過ぎないくせに、馬雀さんが売れてないから裁判に打って出ただって。
80万ごときで儲かるかっての。社会人としても無知で無恥。
だが、苦難の道を歩んできた馬雀さんにとっては、もはやそよ風のようなものではないかと想像する。
鬼丸が殴りかかってきたら、殴られればいい。
それでもう、加害者は前科一犯。
しかし吠えたところで、元師匠への援軍にまるでなってないところもすごい。
松本人志を擁護して、むしろ追い討ちをかけてしまった志らくのごとし。
さて馬雀さんも、ロクデナシ真打に絡まれないよう本業で売れてほしいものだ。
だが、何度か書いてるとおり私はこの人の高座で1勝3敗。
1勝は、まさに師匠に詰められていた頃の高座で、「無限しりとり」。これは絶品だった。
だが事件勃発前、3敗のおかげで避けていたのである。
正直、不安も禁じ得ない。
しかも本日の組合わせもよくない。
好き嫌いで判断すれば、行かない。
柳家あお馬さんは、上手い人というのはわかっている。
だが昨年聴いた長講、花見の仇討は編集に課題があり、ちょっとうんざり。どこかで取り返したいとは思っていた。
トリの立川志の太郎さんは、過去に「私は誰でしょう」入りした人。
そこまで悪い高座ではなかったが、決して良くもなかった。
半ば怯えながら出向く。まさか札止めなんてとは思うが、早めに。
だが、開場15分前に並んでいる人などおらず、まったく普通でした。
一廻りしてから出直す。
出番が入れ替わっているようで、あお馬さんが受付を務めている。そしてメクリは「志の太郎」。
あお馬さんは物腰丁寧で、接客が上手い。自分のお客さんへの声がけも適切で、やりすぎない。
春風亭一花、三遊亭鳳月といった人たちに匹敵する丁寧さ。噺家以外でも成功しそう。
結局つ離れしない。
二階ぞめき | 志の太郎 |
対策は合言葉 | 馬雀 |
井戸の茶碗 | あお馬 |
前説に馬雀さんが登場。
特に携帯の音について注意。SNSで話題になってますようにだって。
トップバッターの立川志の太郎さんは、出番の入れ替えについて。
今日、師匠志の輔のパルコの千秋楽なんですよ。
初日と千秋楽は、弟子8人いますが、師匠の楽屋入りを揃って出迎えることになっています。
今日わたし、トリを終えてからでも楽屋入りに十分間に合うと思ってたんですよ。
ですが今日の師匠の楽屋入り、12時なんだそうです。
今から一席やっても、間に合いません。
師匠は古希を迎えて丸くなりましたけど、今でも怖い目で睨むことがあります。
でも少しでも早くと思って、代わってもらいました。今から、遅刻ですけど仕事してきましたよという顔をして向かいます。
ええ、志の輔師、弟子が仕事してるのに、楽屋で出迎えないと機嫌悪いの?
なんか、ヤダね。
弟子に厳しいのは知っていたが、そんなのじゃ理不尽なだけで、志らくと一緒じゃないか。
志の輔一門自体、ここ連雀亭で出くわしてもなんだかなという人が多い。
私が好きなのは、二ツ目のやたら長い志のぽんさんだけ。
志の太郎さん、「私は誰でしょう」にした前回と同じく、別に下手ではない。
メリハリもあって。
なのに、全然引き込まれない。
彼の名誉のために付け加えておくと、他の客には結構ウケてました。
なんだか、中途半端な感が。
声がすごく良ければ、このメリハリがハマるんだろう。
あるいは逆に、ちょっとアホっぽい喋りや、棒読み口調だったらアジャストするかもしれない。
正蔵師も、独自の喋りを身に着けてから、評価が上がった気がする。
志の太郎さんも、喋りを見つけたら一気に出世するかもしれない。
馬雀さんに続きます。
先に言っておくと、2勝3敗になりました。