今日は朝の更新していないのだが、現場に行くつもりだったのだ。
住吉の「鈴座」(りさ)へ。柳家小ふねさんなど出るので。
行けなくなっちゃったのでネタを探したら真打昇進が。
ちなみに日曜は、新小金井の「本寸法・噺を聴く会」に行きたかった。
一度行ったが、5時間もやるすごい会。予約で3,000円。
メンバーが、萬橘、遊馬、遊雀、正雀、蝠丸、朝馬、小すみ、杏寿、ちづ光。
行けばたっぷりネタになったろうが、すごすぎてやめた。それで月曜にスライドしたのだけど。
三遊亭とむ(現・錦笑亭満堂)さんに抜かれた兄弟子・三遊亭鯛好さんが、10月に襲名して昇進だそうで。
なぜかXで、画像で報告している。画像で報告って、不祥事のときの常套手段じゃないですか? めでたいのに。
You Tubeのべ瓶師や王楽師のチャンネルで、昇進しなかったのは本人の希望だということは伝わってはいた。
だが、他団体と昇進の足並みを揃えたいというご本人の希望から始まったものだったとは。
五代目圓楽一門会も他団体と同じく15年で真打にする、というルールを作り出したのが、なんと鯛好さんなのだとは。
ある種すごい。
15年やって真打だったら、誰にも後ろ指は差されないか? 実はそうなのだ。
後ろ指を差されるかどうかは結構重要で、よそから芸術協会に移籍してきた人が前座をさせられるのも、これが理由。
ただ基準が変わるのは鯛好さんからだから、しばらくはやはり「円楽党はね」なんて言われそう。
そのたび、いいえぼくは15年やりましたから一緒ですと反撃するハメになったりして。
年功序列真打には、メリットもあるのだ。
実力と関係なく真打になったって意味ないだろと思うのは、落語を知らない人。
スター候補の満堂師は別格。
べ瓶師のYou Tubeで「1人抜きの抜擢」と揶揄されていたが、抜擢は抜擢であろう。
このケースはともかく、最近の円楽党、結構遅めの昇進に揃えてきていたのである。
ヤフコメなんかで、「円楽党は10年で真打になれるから」なんて気軽に書く人は引きも切らない。要は情報がアップデートされてないのだった。
鯛好さんがしばらく言われるぐらい、仕方ない気もする。
満堂師の前の昇進、三遊亭好一郎師も13年で昇進だから、極端に早いわけではない。
その前、三遊亭鳳笑、三遊亭楽大の二人も14年と13年。
それでも「同じ基準です」と宣言できればいいということなんでしょうか。
鯛好さんの下は楽天さんだが、もともと楽天さんと一緒に上がるという情報があった気がしたのだが。記憶違いかな?
楽天さんはまだ13年なので、基準統一により真打が先送りになった?
ここまで来るともうよくわからないが、でも後輩の昇進も遅れないと、鯛好さんの目論見は完全には達せられないわけだ。
後輩が気の毒な気はするが、これでいいのだろうか。
他団体といっても、落語協会と芸術協会だけのことだけど。
立川流は相変わらずバラバラだ。15年という目安はあるみたいだが、15年過ぎても真打になっていない人はいる。
立川流の場合自ら動き出す必要があるので、「真打にしてもらえない」というのは、生志師の頃はともかく現在は違うかもしれないが。
鯛好さんのXに、志の輔門下の志の彦さんが返信し、ご自分は9月1日昇進と書いている。
かつての円楽党の昇進基準、そして真打昇進を遅らせる動きがすでに始まっていたことについてはこちら。
しかし襲名とは。
鯛好さんには申しわけないけども、びっくり。
そもそも円楽党で襲名なんて、本当になかったこと。今度の円楽襲名も珍しいが、これは真打昇進時の名乗りではないので、別扱いとも言える。
円楽党の香盤見る限り、萬橘師ぐらい? 亡くなった兄弟子・小圓朝も襲名だけど。
円楽党全体に広げても、代数がついているのは円楽と圓橘ぐらい?
ただ、これを気に襲名ブームが広がるかもしれない。今まではなにしろ名乗れる名前がなかったということか。
もちろん圓生は別格なので、ブームで乗り切れはしまいが。
名乗る三遊亭百生という名は、落語の歴史を見るとたまに出てくる名前だ。
2代目は圓生に誘われ、東京で上方落語をやっていた人。
鯛好さんは三重の出身なので、「関西人が東京で落語をしている」と言っていえないこともない。
百生のアクセントは「百姓」じゃないよな。冒頭高だと思うけど。
鯛好さんはもともとたい平門下だったが、落語協会に高齢ポンコツ前座が増えたことから急遽年齢制限が設けられ、そのため楽屋に入れなくなったという気の毒な人。
すでに見習いだったのだから配慮してくれてもよさそうなのに。
なので笑点人脈なのだろう、好楽師に送り込まれた。いいんじゃないでしょうか、楽しそうな一門で。
弟弟子、好好さんのことを最近取り上げたが、この二人は雰囲気がよく似ている。ボールドヘッドの点も。
好好さんは元引きこもりだったが、鯛好さんは元ヒモだったという。
彼女のところを追い出されて噺家になったという人。
今は見る影もないが、この人の高座でもって指が非常に長いことに気づいた。なんとなく、モテたのならその理由がわかった気がする。
Xの写真、好楽師とたい平師に挟まれてるのは二ツ目昇進時? 場所はしのぶ亭みたい。