今日はコーヒー豆を買いに出掛けるのが主。
明日から杉並区15%還元があるが、1日フライング。
キャッシュレス熟知してる私には、さしたる問題はない。
ついでがあると出掛けやすい。
神田連雀亭の公式ブログは、リンクしてるカレンダーが表示されなくなってしまっている。
その代わりにXに番組が載っている。
いい顔付けなので寄っていく。
| 桃太郎 | 竹千代 |
| ぞろぞろ | しん華 |
| 悋気の独楽 | らっ好 |
天気いいのにつ離れはギリギリしていない。
連雀亭では極めて珍しいことだが、2席終わった段階で面白すぎて、非常に疲れた。
トリのらっ好さんも良かったのだが、そこまでで体力使い果たしちゃった。
前説は桂しん華さん。相変わらずすっとぼけた人で、面白いこと喋らなくても面白い。
携帯電話については、鳴らないようお願いします。私、鳴らしたことあります。
トップバッターは桂竹千代さん。
SNS時代は便利でして。我々もフル活用しています。
でもそれで困ることもありまして。
ぼくは高座からマグロを釣るという落語やってるんですよ。
座布団を紐で縛ってお客さんに投げて、それを扇子で釣り上げるという落語です。
年始にあるでしょ。マグロと闘う男たちみたいなドキュメンタリーが。あれの落語版です。
落語なのかどうかよくわかりませんが。とりあえず高座にあるものを使ってやってます。
この際、お客さんに撮影してもらってます。拡散してもらいます。
そしたら誰かのアップしたポストに、ぼくの師匠(竹丸)がコメント付けたんです。
「スネ毛が汚い」
ぼくはもともとスネ毛濃いです。全身毛が濃いですけど、スネ毛は特に濃いです。
渦巻き状になってて、たまに中で虫が死んでます。
マグロを釣り上げるときに、スネが見えるもので。
綺麗事の師匠ですから、お客さんに見せる部分は綺麗にしておけということです。
前も言われてたんですよ。あっ、しまったなと。
ただここは、面白く返せば許されるとも思いました。面白ければ大丈夫という価値観も師匠にはあります。
なので返信したんですよ。
「すみません師匠、剃ったんですが、高座の最中生えてきました」
面白いでしょ、これ。
これなら大丈夫と思ったんですが、さらに師匠から書き込みがありました。
「問答無用」
これはしくじりました。
これは剃らなきゃ許してもらえそうにありません。
ちなみにスネ毛でお客さんに見えるのは右の脚だけです。
右の脚だけツルツルにしました。
そして両脚写して、「使用前」「使用後」とキャプション付けました。
弟弟子の笹丸から電話がありました。
アニさん、師匠カンカンですよ。スネ毛の件だと思います。
早く謝りに行ったほうがいいです。
こいつ半笑いでしたけど。
両方剃って、お詫びに駆けつけてなんとか許してもらいました。
坊主にして詫びるというのは聴きますけど、スネ毛ツルツルにして詫びるのは初めての経験でした。
爆笑マクラはまだ続く。
先日愛知県の新城市に行きました。
とりいすねえもん(鳥居強右衛門)ってご存じでしょうか。
あ、ご存じですか。歴史にお詳しいですね。
戦国時代の足軽なんですけど、歴史に名を残してます。
長篠の戦いです。織田信長が鉄砲隊で武田勝頼を破ったあの合戦ですね。
長篠城が武田に取り囲まれまして、援軍の要請もできない状況でした。これに志願したのが強右衛門なのです。
水を潜って城を抜け出して、無事援軍を呼ぶことに成功したのです。ですが帰ってくる際に武田に捉えられまして。
武田は強右衛門を利用して、「援軍は来ない。城を明け渡せ」と長篠城に伝えることを企みました。そうすれば強右衛門は助けてやると。
ですが強右衛門、城の味方に向かって「援軍は必ず来る」と叫んだのです。
当然、強右衛門は処刑です。はりつけにされました。
世界の磔はイエス・キリストですが、日本の磔は鳥居強右衛門なのです。
現在鳥居強右衛門はヒーローとして崇められています。
この人の磔の絵を、新城市ではやたらと見ました。
この絵、変なんです。
絵の強右衛門は、やたらと体毛が濃く描かれています。頭髪は薄いので、男性ホルモンが強いんでしょう。
ふんどしからはみ出た毛まで濃く描かれています。
なのに、スネ毛だけないんです。スネエモンなのに。
私考えました。体毛というものは、体の弱い部分を保護するのが本来の役割です。
強右衛門はきっと、スネが強かったのでしょう、だから保護する必要がなかったのです。
ふんどしの下は弱かったのでしょう。
爆笑マクラが10分ぐらい。
そこから桃太郎に入っていった。これなら10分でできるらしい。
桃太郎なんて、有名すぎて逆にそれほど掛からない噺。
珍しい、という感想はさすがに変だが、でもそんな気にもなる。
この桃太郎が爆笑の一席で。
演題は「令和の桃太郎」のほうがいいんじゃないかと。
桃太郎は、「今の子供」がすでに古い。名前も金坊だし。
しかし竹千代さん、昔の子供は金坊だが、今の子はタカシだった。
タカシはゲームに夢中でなかなか寝ない。
爆笑なのだが、令和版だからといって噺の骨格が違いはしない。
ただ、タカシの親父追及がいちいち面白い。
そして親父も、追及に負けて次々ボロを出すのも普通だが、さらにエスカレート。
時代は弥生時代(大化より昔でないといけないから)。
おじいさんの名はおじいさんおじいさん。おばあさんの名はおばあさんおばあさん。
ただし売る前の名。
おじいさんは富士山へ柴刈りに、おばあさんは隅田川へ洗濯に。
そこへ岡山産の桃、紅ほっぺが流れてくる。それいちごじゃねえかよとタカシ。
「なんだそのハンバートハンバートみたいな名前」というツッコミはなかった。
これは私が思いついたもの。

