落語協会の真打披露目も、3場目の浅草まで来てしまった。昼席で行きやすいし、ここで必ず行くつもり。
さて現場行くまでにネタをつなごうと、探してみた。
THE SECOND出場コンビ「今度僕ら…」 落語家一門に入門を告白 スタジオ仰天「えぇーーー!?」(スポニチ)
元がコタツ記事ですね。
漫才コンビ・ハンジロウが、林家三平一門に入ることになったのを、テレビで喋ったという、それだけの話なのだけど。
番組ではMCが仰天したというのだが、落語界においては日常の仕組みの話に過ぎない。
正直、ハンジロウレベルでは、通常のニュースにもならない話。コタツ記事というものは、メディアを通してニュースバリューを拡大する性質がある。
とはいえこの話、なまじ寄席通いをしてるような人のほうがかえって混乱しそう。
ヤフコメでよく見る誤解への回答も含め、交通整理をしてみることにした。
Q. ハンジロウの二人が三平一門に入門して、何をするのですか? 落語ですか?
A. 落語はしませんし、いわゆる前座修業もしません。一門に加えてもらったことで、漫才として落語の寄席定席に出る資格を一つクリアしたことになります。
Q. ハンジロウはいつ寄席で観られますか?
A. わかりません。まだ落語協会の正会員になっていないので、寄席においては、代演から始めることになります。色物さんが休演する際に、代わって舞台を務めます。
Q. 落語の寄席に出演する色物は、必ず落語家の一門に所属しているのですか?
A. その通りです。特に落語協会の寄席においては、まったくの外部ゲストが上がるということは通常ありません。
Q. 林家三平の一門に、色物さんはいますか?
A. 「音まね」のこばやしけん太がいます。
Q. 代演の予定は調べたらわかりますか?
A. 落語協会の「本日の寄席」をチェックすれば前日にはわかります。とはいえハンジロウのために毎日チェックなどできないでしょうから、X等SNSでチェックするほうがいいでしょう。
Q. 正会員にはいつなれるのですか?
A. 落語協会も落語芸術協会も、おおむね「代演を2年続けてから正会員」という運用です。客のウケが良ければ早まりますし、ウケなければ正会員になれないこともあります。
Q. 正会員になる前の身分はなんと言いますか?
A. 準会員です。ただし準会員香盤が公表されているわけではないので、外部から準会員について判別できるわけではありません。ハンジロウがすでに準会員扱いされているかどうかもまったく不明です。
Q. 落語協会の正会員になると、寄席に出突っ張りになりますか?
A. 色物さんを呼ぶか呼ばないかは最終的には寄席の判断です。あまり呼ばれない人も珍しくはありません。
Q. ハンジロウは漫才協会員ではないのに、落語の寄席には出られるのですか?
A. 落語の寄席に出ている漫才師の大多数は漫才協会員でもあります。ただ、漫才協会員であることと、落語の寄席に出る資格については無関係です。現に落語協会正会員の漫才師でも、「米粒写経」「風藤松原」は漫才協会員ではありません。
番組で土田晃之が、「一門とか入らなくても落語協会の寄席に出られる」と言っているのは、間違いです。
それに、すぐに出られるほど寄席は甘いところではない。
芸術協会は割とゲスト枠が多い。ただ芸協にだって、一門外のゲストが常時出られる仕組みなんてないが。
さて、ハンジロウについては以上。
ハンジロウの入っていない漫才協会について少々。
漫才協会の最新メンバーが、「ヤングタウン」。
錦笑亭満堂師(もちろん落語家)と、MBS福島暢啓アナの漫才コンビ。
すでに東洋館には7月19日に出たようだ。ヤングタウンの会であり、定席ではないけれど。
現役の落語家も漫才コンビ組めば漫才協会入れるんだな。
もっとも、東京の客にどれだけ知名度あるのかよくわからない。
長らくradikoプレミアムに入っていた私も、番組聴いたことない。すみません。
それからかつて、全員一致で入会を拒否された伝説の男、三又又三も入会している。
それはいいのだが、「吉幾三の漫才協会入り」って一体どうなってるの?
いまだに公式サイトの所属芸人には名前がない。
この人も東洋館ではネタを披露したようだ
落語ばかり行ってる私、夏頃に東洋館行ってみようかなと思った。
結局行ってない。
漫才と漫談ばっかり続く寄席、一体どうなんだろう。怖いもの見たさはある。