日曜の黒門亭一部が、私の好きな人を選ったようないい顔付け。
開場に間に合わず、札止めも覚悟したが入れた。当然ぎゅうぎゅう。
札止めにしなかったようで、馬石師の前にも数人入ってきてお膝送り。
久々の黒門亭、新たなアイテムが登場している。簡易座椅子。
なかなか楽。
こんなの阿佐ヶ谷にもく寄席で腰掛けて以来。
常連さんが、座布団とこの座椅子を手渡してくれる。中の人?
ありがとうございます。
| 壺算 | 陽々 |
| 王子の狐 | 馬石 |
| (仲入り) | |
| 黄金比 | 花いち |
| 三方一両損(ネタ出し) | 左龍 |
まずは古今亭陽々さん。
黙っていると、「ようよう!」と声が掛かる。
お約束らしいが初めて遭遇した。
私、これを売り物にしようと思ってます。ようようと声を掛けていただくと、人気者に見えますから。
あたしゃ、一斉Vサインぐらいのほうがいいな。声掛けなきゃいけないじゃない。
黒門亭も、前座さんがいなくなりまして1年ぐらいでしょうか。数が少ないもんですから。
私たちの頃は入門者が多くて、前座の前の見習い期間がたっぷりありました。今はすぐデビューできます。
ですから、噺家になりたければ今がチャンスです。まあ、30までという年齢制限がありますが。
今ちょっと緩くなったみたいで、よくわかりませんけど。
落語協会は、年齢制限を緩和したのだろうか?
よくわからない。
まあ、志願者が減っちゃったならそうせざるを得ないか?
正月の買い物の話題から壺算へ。
声がよく、語りもしっかりしている。将来本寸法と評判を取りそうな感じなのに、ちょっとなあ。
客席が明らかに退屈していたのを感じた。
何がよくないかというと、道具屋の主人が帰ってきた二人を見て、一度しっかり驚いてから反応するあたりではないかと。
その前、弟分が、1荷の甕が2荷になるあたりに、驚きすぎてるのも。
火曜日に兼好師の、長めなのにどこまで行ってもしっかり楽しいという高座を聴いたわかりなので、なおさら思う。
軽いところは軽い。現にサゲはとても軽い。さっさと3両と1荷の甕返してくれる。
弟分が勝手に怒ったりする私の嫌いな演出もなく。
だから、刈り込む意識はあると思うのだけど。
早くも隅田川馬石師登場。
すごい入りですね。
落語好きの方、本当はぎゅうぎゅうの席は好きじゃないんじゃないですか? のんびり聴きたいですよね。
でもまあ、今日は4人ですから我慢していただいて。
人ごとみたいだけど、かなりが馬石師目当てと思いますがね。
私はここからの3人全員目当てだが。
みなさんどちらのご出身かわかりませんけど。
私は実は兵庫県で、それもすごい田舎です。
加古川線というところです。
単線です。まあ、小さい頃はそんなもんだろうと思ってました。
でも東京に来たら、向こうから電車が来るんですね。「ぶつかる!」と思って最初は怖かったです。
加古川線、小さい頃は汽車って言ってましたよ。ディーゼルカーなんですね。
でもいつの間にか電車が走るようになりまして。田舎なのに。
西脇から鍛冶屋線というのが延びてましたが、残念ながら廃線になりまして。
加古川線は、北東の方は谷川というところまで伸びてます。ここは福知山線の駅で。福知山線で大阪に出られます。
だから加古川から谷川、大阪とぐるぐる山手線みたいに回ることができます。
(時計を見て)…こんな話するつもりじゃなかったんですが。
高校の頃は加古川線なんて乗りたくありませんでした。でもこの歳になって、懐かしくなりまして。
今の西脇市長が、「乗ろう」と号令掛けてます。やっぱり廃止されると寂しいですから。
私も故郷に帰るとき、乗ろうと思いまして。
私、電車乗る時は勉強のため、必ず落語聴いてます、
最近は音楽はみんなデジタルですが、ウォークマンってものがありますね。これでカセットテープを聴いてます。
ウォークマン、Bluetooth付きっていうのが出たんですよ! デジタルなんだかアナログなんだかわかりません。
ソニーじゃないんですけど、ウォークマンって言いますね。
これ買ったんですよ。でも、再生ボタンのキャップ部分が、なんだかよく外れるんです。
加古川線に乗ったんです。一番前に乗って田舎の風景を懐かしもうと思って。夜でしたけど。
そしたら、いつの間にか再生ボタンのキャップがなくなってしまいまして。
痛いですけど指で押して。
翌日、また加古川線に乗って、下り電車で加古川へ向かいまして。
また一番前に乗ってました。
そのとき思いついて。もしかして、これ昨日乗ったのと同じ電車じゃない?
昨日先頭だった後ろの車両に行ったら、キャップあるんじゃない?
ありましたよ!(拍手喝采)
掃除しろよって話ですけど。
以前はマクラで爆笑させる師匠じゃなかったのに、最近は芸風変わって実に楽しい。
どうでもいい内容を、しかし気を持たせて語り、そして大爆笑を生むという。奇跡みたい。